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» 2018年02月28日 10時00分 公開

すご腕アナリスト市場予測:RPA時代に求められる人材とは? (1/4)

単純作業などの業務自動化につながるRPAが話題となる中、新たな時代に求められる人材やスキルとは?

[田中淳一,日本RPA協会]

アナリストプロフィール

田中淳一(Junichi Tanaka):日本RPA協会 専務理事/KPMGコンサルティング デジタルレイバー&トランスフォーメーションビジネスユニット統括

外資および国内コンサルティング会社パートナーを歴任後、2015年よりKPMGコンサルティング執行役員パートナー。RPA(Robotic Process Automation)、AI、デジタルレイバーなど次世代デジタル技術を活用した業務改革、ビジネス革新のサポート、RPA時代のターゲットオペレーティングモデル(あるべき姿)構築等のコンサルティングサービスを提供。


 業務効率化を強力に推し進めるソリューションとして注目されているRPA(Robotic Process Automation)。RPAがビジネスの現場に広がることで、これまで人手に頼ってきた単純作業などの業務は自動化、省力化することが可能になるのは間違いない。そうなれば、これまで行ってきた業務の一部はRPAに代替えが進むことになるため、時代にマッチした働き方やこれまでとは違うスキルを身に着けていく必要が出てくる。

 では、RPAや人工知能(AI)が広く普及する時代において、どんな人材やスキルが必要になるのだろうか。今回は、そんなRPAの現状を見ていきながら、RPAやAIなどテクノロジーが進展するこれからの時代に求められる人材やそのスキルについて考えてみたい。

業務の自動化を推進するRPAとは?

 RPAは、デジタルレイバー(Digital Labor:仮想知的労働者)とも呼ばれ、これまで自動化の対象外とされてきたホワイトカラーの定型業務を自動化することが可能なソリューションだ。人が行ってきた作業のスピードが劇的に向上するだけでなく、コスト削減、作業品質の向上などに寄与するものとして、RPAは多くの企業で期待されている。RPAにはさまざまな利用方法があるが、KPMGコンサルティングでは、定型業務の自動化だけではなく、企業の業務改革を支援する仕組みとして捉えている。このRPAにAIなどの技術を組み合わせることで、さらに対応可能な業務の幅が広がっていくことになる。

RPA概念 図1 RPA概念

 RPAは、その進化の過程で3つのClassで表現されることが多い。それは、定型業務の自動化を行うClass1、ディープラーニングや自然言語、画像、音声処理などのAIを加えることによって非定型業務の自動化が可能になるClass2、そして問題発見、分析、意思決定、改善まで自動化できるClass3だ。

 ただし、現在市場に展開している多くのRPAソリューションは、まだClass1のレベルに位置付けられるものが中心だ。現状ではRPAとAIは別のものとしてさまざまな業務変革にそれぞれ活用されているが、個別に技術革新が進むAI技術をRPAと組み合わせて利用するClass2の取り組みを進めることにより、業務をEnd-to-Endで自動化することが可能になる。

 だが、最近ではUiPathやBlue PrismなどRPAツールベンダー側がコグニティブ領域の機能を付加し、ソリューションとして提供し始めているのが、今のRPAにおける現状だといえる。

デジタルレイバー(RPAxAI)適用領域 図2 デジタルレイバー(RPAxAI)適用領域の拡大

 なお、KPMGコンサルティングでは、通常のClass1のRPA機能に、ディープラーニングや自然言語処理、テキストマイニングといったAI技術を組み合わせる「Class2」RPA導入支援サービスの提供を行っている。

 そもそもAIには、言語処理や画像処理などのインプット情報を扱う「認知系AI」と学習や推論によりアウトプットを出す「推論・最適化系AI」の2つがあるが、これらのAI技術とRPAを組み合わせながら、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)やガバナンス構築方法論、デジタルトランスフォーメーションの実現に向けたワンストップサービスを提供している。

 例えば文字認識では、OCRツールや画像認識ツールを現場に合わせて適用、音声認識では単語をベクトルに変換しその類似性を表現することで理解するWord2Vecと呼ばれる技術を活用するなど、Class2ソリューションが提供できる体制を整えている。

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