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» 2017年10月27日 10時00分 公開

イベントレポートアーカイブ:ひとり情シスを救うための終活? 「もう1人じゃない」を実現する方法 (1/2)

1人で情報システム部門の担当者を務めるひとり情シスの苦悩は、古今東西で共通して深い。この状況を打破するべく、Dell EMCが立ち上がった。施策の中には、「終活ソリューション」といった耳慣れないものもあるが?

[溝田萌里,キーマンズネット]

 たった1人で情報システム部門の担当者を務める「ひとり情シス」の苦悩は、古今東西で共通して深い。一人体制故に、GW返上で働くしかない。「ググレカス」といわれ、Google先生に問うてはみたものの、情報の波に目がくらみ「ググってもなおカス」という状況に陥る。「今日から1人情シスね」といわれても、会社のIT状態の把握ができず、まるで霧の中にいるようだ……。

 こうした「“独りぼっち”の情シス」は、今後も増え続けていくという調査結果がある。経済産業省が2016年に発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、中堅企業の4万7000社のうち、27%は、「ひとり情シス」体制であり、3年後の2020年にはこの割合が36%まで拡大する可能性があるという。また、デルが2016年末からひとり情シスを抱える中堅企業を対象に行った一連の調査の結果、次のような実態が明らかになった。

  • ひとり情シス企業は従業員を増員する傾向が強く、IT担当者の負荷が高止まりしている
  • 46%の企業において、突発的な予算決定をする場合が多く、中長期的なIT戦略の策定が難しい状況である
  • 全体の55.5%がサーバ仮想化を活用しておらず、仮想化によるメリットを享受できていない
  • 中堅企業のひとり情シスのうち、54.3%がシステム・データ復旧に自信がなく、最新のバックアップ技術の情報収集、導入に時間の確保ができていない
  • 41%の企業が海外展開をしている

 こうした結果を見れば、中堅企業におけるひとり情シスの負荷が大きい傾向にあることは想像に難くなく、多忙であるが故に必要な情報をインプットする時間が減り、業務の遂行に自信を持てないという悪循環が生まれていると分かる。

 このような実態を目の当たりにして「ひとり情シスを本格的に支援するためのソリューションを提供することを決めた」と話すのは、デル広域営業統括部長執行役員を務める清水 博氏。Dell EMCが提供する同ソリューションの記者発表会では、デルインフラストラクチャ・ソリューションズ事業本部広域営業部長の木村佳博氏とともにソリューション内容を紹介した。

盆休み、GW、夏休みを取りたい……“終活”をして休みが取れる?

 1つ目の施策はひとり情シス向け「終活ソリューション」だ。「終活といっても後ろ向きな話ではない」と木村氏が話すように、担当者以外の人間に業務をバトンタッチできるような環境づくりを支援するという意味で、「終活」という名が付いている。終活ソリューションは、ブラックボックス化した社内のIT環境を透明化し、現在の担当者以外の人間が業務やトラブル対応などを遂行できるよう支援するもの。これによって、「担当者が長期休暇を取れない」「異動になった際に後任が状況を把握できない」といった課題にアプローチする。

 その第一歩として提供するのは、IT環境を透明化するためにシステム関連のドキュメントを常時最新化するサービスや、トラブル時に備えてシステムおよびデータ復旧を仕組化するサービスだ。今後は、業務SLAの確保やIT人材の確保といった分野にサービスの範囲を拡大していきたいと木村氏は話す。

図1 終活ソリューションの内容 図1 終活ソリューションの内容
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