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» 2017年06月12日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:RPAに適する業務と導入成功のポイント (1/6)

ロボットへの業務教育方法、RPAに適する業務、導入と運用管理、他部門などへの展開など、先行企業のRPA導入事例を紹介する。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 RPA導入には従来のITシステム導入の手続きとは異なる部分が多々ある。長期にわたり工数を重ねて設計、開発されるITシステムはリリース直後が最高品質であるのに対し、RPAシステムは運用の中で改善が進み、徐々に品質が高まっていくのが特徴だ。まるで現場に配属された新入社員のようなものだ。今回はRPAに適する業務は何か、導入、運用管理、他部門への展開などの際のポイントと、先行企業のRPA導入事例を紹介する。

RPA導入に適した業務とは?

 RPAは人間が行うPC上の作業を代行する。その機能を効果的に使えるのはどのような業務だろうか。既に国内100社以上(金融・通信など大手企業含む)にRPAを導入、4000台以上のロボットを提供済みのRPAテクノロジーズでは、図1のようなタイプのロボットが実際に稼働しているという。

ロボットのタイプ 図1 ロボットのタイプ(出典:RPAテクノロジーズ)

 図1を補足すると、RPAに向いている業務は、具体的に次のようなタイプの作業だ。

ルールに従った定型的な手順がある作業

 Excel申請書などから業務システムへの転記、各種システムやWebサイトから特定目的データを抽出してのレポート作成、定期的なマスターデータのシステム間連携、月次締め処理、特定の状況をトリガーとしたメール送信や請求書発行、各種ログデータの自動収集とレポート化など

チェックや確認を自動化できる作業

 複数データの照合による確認(従業員の経費精算確認など)、申請書内容の社内規定との整合性チェックなど

特定情報ソースからの情報取得作業

 株価、為替、商品価格、その他、頻繁に更新されるWeb上の情報の自動取得や情報配信など

繰り返し実施される人間が間違いやすい作業

 複数Excel申請書などから業務システムへの転記、特定データの複数システムへの入力、条件分岐が多い業務フローがある作業など

夜間・休日に行う作業

 店舗からのデータを夜間や休日に集約してレポート化するとともに別システムにデータ連携など

 業務システム間をまたがる作業を自動化するのは効果的だが、2つのシステム間だけの連携をRPAで作り込むだけではコスト効果面であまり有意義ではない。といって10以上のシステム間の連係を作るようではかえって複雑化させるだけだ。人間が普通に作業できるような数(10以下)のシステム連携が望ましいといえる。

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