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» 2017年06月05日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:RPAの基礎知識、面倒な仕事はロボットにお任せ (1/3)

よく耳にするようになったRPA。現場業務をどう省力化できるかという課題を解消するために、またシステム改修の手間やリードタイムがない場合の選択肢として注目度が高まっている。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 2016年ごろから耳にすることが多くなったキーワード「RPA(Robotic Process Automation)」。現場業務をどう省力化、合理化できるかといった課題に、大規模開発やシステム改修のリードタイムはかけられないという場合の選択肢として注目度が高まっている。今回はその概要を紹介しよう。

RPAとは何か?

 RPAは「社員の代わりを務めるロボット」といわれることが多い。とはいえメカニカルなロボットとは訳が違い、その正体はソフトウェアである。人間がPCで各種業務システムを利用して実行する業務プロセスを覚え、着実に自動実行する仕組みのことをいう。日本RPA協会によると、その定義は「これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業をルールエンジンやAI、機械学習などを含む認知技術を活用して代行・代替する取り組み」となる。

 RPAは海外では十数年前から、国内では4〜5年前から知られるようになったが、国内で広く注目を集めるようになったのは2016年からのこと。その背景には、労働人口減少に伴う人手不足に加え、政府が推し進める働き方改革、長時間労働抑制の動きがある。人材確保と人材の有効活用の方策に手詰まり感を覚える企業が増える中で、RPAツールベンダーとRPA導入、構築コンサルティング会社などによる国内大手企業での導入成功事例が語られるようになり、一気に関心が高まった。

RPAは何をしてくれるのか?

 RPAはこれまで人がPCを使って行っていたルーティン業務を肩代わりしてくれる。例えばさまざまな情報ソースから一部の情報をコピーして、特定の業務システムの入力フィールドにペーストしたり、その逆に特定業務システムの出力結果などを複数の業務システムに別々に入力したりするといった作業をルーティン業務として従業員が日々行っている場合がある。

 作業プロセスをいわば「シナリオ」にして、ロボットがその通りに順次実行するのがRPAだ。人間は煩わしいシステムログインやコピー&ペースト作業を行わず、その結果だけを利用することができる。つまり、面倒な作業はロボットに任せ、人間らしい創造的、生産的な仕事に専念できるというわけだ。

 RPA活用の最もシンプルなイメージとしては、図1に見るように「複数のアプリケーションのデータを集約して利用する」(アプリケーション連係)や、「特定システムで入力や更新したデータを複数アプリケーションに展開する」(データ連係)が分かりやすいだろう。

図1 シンプルなアプリケーション連係とデータ連係のイメージ 図1 シンプルなアプリケーション連係とデータ連係のイメージ(出典:アイティフォー)

 このような一連の作業の流れは、実際に人が行う画面操作の自動記録やWebページのオブジェクト自動取得機能などを用いて簡単に設計でき、それをつなげたり、条件分岐をしたりと、ワークフローツールのフロー図記述に似た要領で業務プロセスを最初から最後まで設計していくことができる。流れの作成は最初こそ専門家の助けが必要かもしれないが、運用の過程で業務部門でも変更や作成方法を習得できる場合が多いようだ。

図2-1 Webページのオブジェクト自動取得機能 図2-1 Webページのオブジェクト自動取得機能(出典:アイティフォー)
図2-2 業務フロー設計機能の例 図2-2 業務フロー設計機能の例(出典:アイティフォー)

 こうしてできた業務フロー設計が「シナリオ」となり、それをロボットに実装することになる。ロボットが新入社員とするなら、これは新人教育だ。人間と違い、ロボットは教わったことを、24時間休憩なし、休日なしでも高速に繰り返せて、操作を間違うことがない。しかも新しいロボットにシナリオをコピーできるので、業務量が増えたらロボット台数を追加すれば追随できる。似たような業務ならシナリオの一部改変で適用できる場合もあるだろう。

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