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» 2017年05月08日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:データセンター最新ファシリティ事情 (1/6)

エンタープライズシステムのクラウド化が相次ぎ、データセンター需要も高騰気味だ。最近ではサービスを意識した付加価値を売りにする事業者も出始めている。

[酒井洋和,てんとまる社]

 エンタープライズシステムのクラウド化が相次ぎ、データセンターを中心にインフラ構築を行っている企業が増えている。現在でも大小さまざまなデータセンターが新たに稼働し、データセンターが提供する総延べ床面積も増え続けている状況だ。そんなデータセンターでは、単なる場所貸しのビジネスから、サービスも意識した付加価値を提供する動きも出てきており、業界そのものの動きにも注目したいところだ。そんなデータセンターの今を見ていこう。

データセンターのサービスとは

 データセンターは、メインフレームを含めたコンピュータやストレージ、ネットワーク機器など装置を設置し、運用できるようにした施設のことで、従来企業ごとに設置されていたシステム専用のサーバルームなどの代替え場所として広く活用されている。

 内部の設備としては、コンピュータを冷やすための空調施設や冷却装置が設置され、生体認証をはじめとした物理的なセキュリティが備わっており、サーバが保管されているフロアへの入退室は厳しく管理されているのが一般的だ。

 また、建物そのものが耐震構造となっているために災害に対する備えもしっかり行われており、電力供給が途絶えた場合の自家発電装置も設置されている。さらに、通常のオフィスに比べて大量の光ファイバーなどの通信回線が複数の通信キャリアから引き込まれており、なかには運営する複数のセンター合わせて1800Gbpsものインターネット回線を提供している事業者もいるほどだ。

提供される主なサービス

ハウジングサービス

 データセンター事業者が敷地内のスペースを契約者に提供するサービスで、そのスペースを自由に利用して自社の環境を整備することが可能になる。コロケーションサービスとも呼ばれており、このサービスと一緒にインターネット接続などのネットワークサービスや電源、空調関連のサービス、運用、監視、保守といったマネジメントサービスを利用することになる。

ホスティングサービス

 サーバが持つCPUやメモリ、HDDなど特定の機能を契約者に提供するサービス。1台のサーバを複数の利用者で共有するシェアードホスティングサービスや、サーバ機を物理的に占有できる占有ホスティングサービスなどがある。自社でWebサーバを公開する際にはホスティングサービスを利用する企業は多い。サーバそのものの運用管理を事業者に任せることができるのは大きなメリットだ。

クラウドサービス

 データセンター事業者として、インフラからプラットフォーム、アプリケーションなど契約者が求める形態に応じて提供するクラウドサービス。アプリケーションサービスを提供するSaaSやアプリケーションプラットフォームをベースに自社のアプリケーションが実装できるPaaS、VMを利用してOSやメモリ、CPUなどコンピューティングリソースを自由に活用し、自社の環境として活用できるIaaSなど各種クラウドサービスが提供されている。

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