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» 2017年01月23日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:現代版UCが続々登場、これまでのUCとは何が違うのか? (1/4)

電話に加えメールやチャット、ビデオ会議など、多様なコミュニケーション手段を1つに統合したユニファイドコミュニケーション(UC)。現代版UCとはどのようなものか。

[吉村哲樹,オフィスティーワイ]

 ビジネスの主たるコミュニケーション手段として長らく使われてきた電話に加え、メールやチャット、ビデオ会議など、IT技術を駆使した多様なコミュニケーション手段を1つに統合し、ビジネスにおけるコミュニケーション効率の大幅アップを図るユニファイドコミュニケーション(UC:Unified Communication)。近年になり、再びUCのコンセプトが注目を集めつつある。現代版のUCとはどのようなものなのか、最新動向を追ってみよう。

再び脚光を浴びるユニファイドコミュニケーション(UC)

 ユニファイドコミュニケーション(UC:Unified Communication)とは、ご存じの通り電話やメール、チャット、ビデオ会議など、IT技術を駆使した多様なコミュニケーション手段を1つに統合し、コミュニケーション効率の大幅アップを図るソリューションだ。

 約10年前、このUCが大きくクローズアップされた際は多くの企業が実際にシステムを導入し、生産性アップやコスト削減など一定の成果を上げることに成功した。しかし、UCの環境構築には多額の初期投資を要したこともあり、大企業のニーズが一巡した後は、UCの名前を聞く機会はめっきり減った。

 しかし近年になり、再びUCのコンセプトが注目を集めつつある。数年前より、大手ITベンダーからコミュニケーションやコラボレーションの活性化をうたったさまざまなツールやソリューションが提供されるようになり、またそれらを実際に導入して成果を上げる事例も増えてきた。その多くは「UC」という名前は使わず、「コミュニケーションツール」「コラボレーションツール」といった呼称を用いているが、大本のコンセプトはUCに起源を見いだすことができる。

 ここへ来てこうした動きが出てきた背景には、以下のような事情がある。

個人向けコミュニケーションツールの普及

 FacebookやtwitterをはじめとするSNSツール、また日本の若年層を中心に普及したチャットツール「LINE」などの各種コミュニケーションツールは、今や私たちの生活にとって不可欠な存在となっている。それに伴い、これらの使い慣れた個人向けツールの利便性や使い勝手を、ビジネスシーンにも持ち込みたいと考えるビジネスパースンが増えてきた。事実、LINEを使って業務連絡を取り合うワークスタイルも、決して珍しいものではなくなってきている。しかし一方で、こうした個人向けツールはセキュリティや管理性の面で必ずしもビジネス利用に適しているとはいえない面もある。そこで、コンシューマー向けツールの利便性や使い勝手と、ビジネス利用にふさわしい安全性や信頼性を併せ持つ新たなビジネス用コミュニケーションツールが求められるようになってきた。

クラウド/モバイルの普及

 かつてのUCは、企業のオンプレミス環境にIP-PBXとUCサーバ、さらに専用ソフトウェアを導入して環境を構築していた。これには多額の費用と高度な技術スキルを要するため、UCのメリットを享受できるのは一部の大企業に限られていた。しかし今日では、UCをクラウドサービスとして安価に導入できるようになったため、これまでコストやスキルの壁に阻まれてUCの導入を諦めざるを得なかった企業にとっても、一気に身近な存在になった。

 さらには、スマートフォンの普及もUCに新たな価値をもたらすことになった。かつてのUCでは、電話とPCがコミュニケーションデバイスの中心的存在だったが、これにスマートフォンやタブレット端末が加わったことにより、オフィスの机に縛られることなく、社内外どこにいても高度なコミュニケーションが可能になった。この技術的なブレークスルーが、UCに新たな可能性をもたらすことになった。

クラウド/モバイルの普及

 かつてのUCは、企業のオンプレミス環境にIP-PBXとUCサーバ、さらに専用ソフトウェアを導入して環境を構築していた。これには多額の費用と高度な技術スキルを要するため、UCのメリットを享受できるのは一部の大企業に限られていた。しかし今日では、UCをクラウドサービスとして安価に導入できるようになったため、これまでコストやスキルの壁に阻まれてUCの導入を諦めざるを得なかった企業にとっても、一気に身近な存在になった。

 さらには、スマートフォンの普及もUCに新たな価値をもたらすことになった。かつてのUCでは、電話とPCがコミュニケーションデバイスの中心的存在だったが、これにスマートフォンやタブレット端末が加わったことにより、オフィスの机に縛られることなく、社内外どこにいても高度なコミュニケーションが可能になった。この技術的なブレークスルーが、UCに新たな可能性をもたらすことになった。

ワークスタイル変革の必要性

 日本は今後、少子高齢化が進むにつれ労働人口が徐々に減少していくことが予想される。これに備え、現在政府を中心にワークスタイル変革による労働生産性向上の取り組みが進められているが、UCはそのための手段としても注目を集めている。クラウドとモバイルをうまく組み合わせたUC環境を構築できれば、企業の従業員はたとえオフィスに出社せずとも、場所を問わず業務を遂行できるようになる。これにより、出産・育児や介護などの都合で出社が困難になってしまった従業員でも、離職することなく働き続けることができ、よりフレキシブルな人材活用が可能になる。

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