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» 2016年10月11日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:「4部屋に1部屋は空予約」という実態を解消する「会議室予約システム」最新事情 (1/3)

グループウェアに備わる会議室予約機能とは一味違う。専用端末を使って人感センサーからログ分析までを可能にする「会議室予約システム」を紹介しよう。

[吉村哲樹,オフィスティーワイ]

 近年、「会議室予約システム」と呼ばれるITソリューションが注目を集めている。名前だけを聞けば、「いや、うちではもうとっくの昔に導入している」と考える人も多いかもしれない。単に会議室の予約をソフトウェアで管理するだけなら、以前からグループウェア製品に機能が備わっていた。またExcelを使ったり、自前で簡単なツールを作成したりして、会議室の予約を一元的に行う簡易的な仕組みを実現している企業も多いだろう。

 しかし本稿で取り上げる会議室予約システムとは、こうしたツールとは異なるものだ。旧来の会議室予約管理の方法が抱えていた問題点や制約を取り除いた上で、さらに多くの付加価値を提供するソリューションなのである。詳しく見ていこう。

なぜ「会議室予約システム」が必要とされているのか?

 こんな経験はないだろうか。会議を開催するために会議室の予約を取ろうと思ったが、システムで予約状況を確認すると既に予約でいっぱい。全く空きがない。泣く泣く会議の開催を延期したものの、当初開催を予定していた日時に会議室エリアへ行ってみると、システム上は予約で埋まっているはずの会議室がガランと空いている。

 あるいは、せっかく予約が取れても会議開始の時間に会議室に行ってみると、前の会議が長引いていて空くまで延々と待たされる。やっと明け渡してもらったと思ったら、20人は入る広い会議室をたった2人で占有していた。

 企業が自社の従業員に対して、会議室の利用状況に関するアンケートを取ると、ほぼ例外なく「会議室の数が足りない」という声が多く寄せられる。しかし利用実態を調べてみると、先に挙げたような非効率的な会議室の運用が日常的にまかり通っていることがほとんどだという。

 システム上は予約されていたはずの会議室が、実は使われずに空いていたという状況のことを「空予約(からよやく)」と呼ぶ。ユーザーが会議室を予約した後、会議が中止または延期になった。あるいは、会議の日程がなかなか決まらないため、念のため複数の日時にわたって会議室を押さえておいた。このような場合、後で予約をきちんとキャンセルし、会議室の利用を望むほかのユーザーのために解放しておかなくてはいけない。しかし往々にしてユーザーの多くは予約はいち早く行うが、キャンセル処理はおろそかにしがちだ。結果、大量の空予約が発生する。

 こうした空予約の問題は、ほとんどの企業で起こっている。会議室予約・運用システム「SmartRooms」を提供する内田洋行が独自に調査したところでは、会議室の全利用時間の実に4分の1が空予約で占められていたという。つまり4部屋に1部屋が実際に使われていなかったのだ。その結果、会議室が実際には空いているにもかかわらず、わざわざ会議を延期することによりビジネスのスピード感が損なわれたり、貸会議室を借りるために余計な出費を強いられるなど、企業は少なからぬ損失を被っているのだ。

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