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» 2016年06月22日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:悪徳業者にだまされないための「データ復旧ソリューション」選びのポイントは? (1/4)

重要データの消失、破損に“最後の切り札”となるデータ復元サービス。ただし、こんな業者には要注意だ。二度とデータは戻ってこないかもしれない。

[吉村哲樹,オフィスティーワイ]

 エンタープライズITに携わる人にとって「データ復旧ソリューション」というITソリューションのジャンルはあまり耳なじみがないかもしれない。一言でいえば、PCやファイルサーバ上から誤って削除してしまったり、ハードウェア故障によって見えなくなってしまったりしたファイルデータを、特殊な技術を使って復元するというもので、どちらかというと「個人ユーザー向けのもの」というイメージが強いだろう。

 しかし、いざというときにバックアップやリストアが正常に機能しない、不測の事態において企業が頼るべき“最後の砦”になり得るのが「データ復旧ソリューション」だ。今回は、実際にデータ復旧ソリューションの導入や利用を検討する際に、あらかじめおさえておきたいポイントを紹介する。

データ復旧ソリューションで何ができるのか

 意図せずデータを消失してしまった場合、企業システムではバックアップからデータを復元するのが一般的だ。しかし、日ごろからバックアップの運用をきちんと回していると自負している企業でも、いざというときにバックアップデータがうまくリストアできなかったり、そもそもバックアップがきちんと取れていなかったりといったケースは決して少なくない。また規模が小さな企業の場合は、そもそもバックアップ自体をきちんと取っていないことも多く、クライアントPCやNAS機器のディスクが不調になった途端に業務継続の危機にひんしてしまう。

 データ復旧ソリューションには、大きく分けて「データ復元ソフトウェア製品」と「データ復元サービス」の2つのジャンルがある。データ復元ソフトウェア製品は、主に個人ユーザー向けに提供されているパッケージソフトウェアで、一般量販店などで購入可能だ。また近年では、オープンソースのデータ復元ソフトウェアも広く知られるようになってきた。

 データ復元ソフトウェア製品が提供するのは、データが「論理破損」した状態からファイルデータを復元するという機能。具体的には「誤ってファイルを削除してしまい、ごみ箱にも残っていない」「突然、ファイルが見えなくなった」といったように、ハードウェアに問題はないものの、ユーザーの誤操作やソフトウェアの不具合、データ不整合などによってファイルが参照できなくなってしまった状況下で、ファイルを復元して再び利用できるようにするというものだ。

 単純な誤操作によってファイルを消してしまった場合は、その直後の状態がきちんと保全されており、データが上書きされていなければ、専門業者に依頼するまでもなく、データ復元パッケージ製品を使ってかなり高い確率でファイルを復元できる。この作業を行う上で得てして盲点になるのが、データ復元パッケージ製品そのものを導入するためにHDDに上書きをかけてしまい、データ復元の可能性をつぶしてしまうことだ。

 理想をいえば、問題が生じたHDDを取り外した上で、製品をインストールした別のマシンに接続して復元作業を行うのがベストだろう。しかしそうした環境を用意できない場合も、データ復元パッケージ製品をCDやUSBメモリからブートできれば、HDDへの上書きを避けることができる。

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