メディア

10万円台で買える「エントリーサーバ」決定戦IT導入完全ガイド(1/3 ページ)

10万円台で購入できるエントリーサーバ6機種を徹底比較する。あなたの会社に最適な製品はどれだ?

» 2016年02月23日 10時00分 公開
[二瓶 朗グラムワークス]

 10万円台で購入できる「エントリーサーバ」。具体的にはどんな製品があるのだろうか。レンタルサーバサービスやクラウドサービスが豊富にある現在、エントリーサーバを自社に導入するメリットはあるのだろうか。製品選びのポイントをご紹介していこう。

10万円台から購入できるエントリーサーバ製品比較

 エントリーサーバの購入を検討するとき、その価格は非常に魅力に見える。各ベンダーが10万円未満から製品をアピールしているからだ。しかしそれは「最小構成」の場合の価格である。

 サーバリテラシーがそれほど高くない管理者や担当者でも、購入したら箱から出すだけで容易にセットアップしてすぐに使えるというエントリーサーバのメリットの1つであるところからは外れてしまうので注意したいところだ。

 安さだけにとらわれることなく、自社の用途にあったパーツ構成を検討して購入する必要がある。気になる製品があったら、ベンダーのWebサイトを訪れて、自分なりの製品構成で見積もりを実行し、実際の価格を確かめてたい。

 本稿ではベンダーが主としてBTO(CTO)で販売するエントリーサーバを紹介しよう。各製品とも10万円台前半(製品によっては10万円未満)から購入できる製品ではあるが、前述したように製品構成は購入を検討する人によってケースバイケースだ。それ故に価格もさまざま。あくまで各製品の基本スペックを掲載する。

HPE ProLiant ML30 Gen9(日本ヒューレット・パッカード)

HPE ProLiant ML30 Gen9 図1 HPE ProLiant ML30 Gen9

 「HPE ProLiant ML30 Gen9」は、タワー型のエントリーサーバ。CPUに「Xeon E3-1200 v5シリーズ」を採用し、DDR4メモリを最大で64GB搭載できる。ホットプラグ対応ストレージを2.5インチドライブなら最大8台3.5インチドライブなら最大4台搭載できる。「iLO 4」(詳細は3-3を参照のこと)を搭載して管理性を高めている他、「稼働時23dBA」という静音性も確保。中小企業向けエントリーサーバとしてバランスの取れた製品だ。

HPE ProLiant MicroServer Gen8(日本ヒューレット・パッカード)

HPE ProLiant MicroServer Gen8 図2 HPE ProLiant MicroServer Gen8

「HPE ProLiant MicroServer Gen8」は、独自設計のミニタワー型エントリーサーバ。机上にも置けるコンパクトな筐体には大型ファンを採用し、稼働時20dBA未満の静音性を誇る。これは「風で動いた木の葉が触れあう音」というからその静かさが分かるというもの。コンパクトな筐体ではあるが、内部に3.5インチドライブを最大4基搭載し、もちろんRAIDにも対応。最大16TBのファイルサーバとして活用できる。「iLO 4」も装備して管理性も高い。エントリーサーバながらビジネスニーズに確実に応える製品だ。なお、正面のパネルの色を変えられるオプションもあり。

DELL PowerEdge T130タワーサーバ(デル)

DELL PowerEdge T130タワーサーバ 図3 DELL PowerEdge T130タワーサーバ

 「PowerEdge T130タワーサーバ」は、タワー型のエントリーサーバ。ホットプラグ対応の3.5インチドライブを最大4台内蔵でき、最大メモリ容量は32GBを搭載可能。USBポートを8基搭載し、さまざまな周辺機器を接続できる。また、「DELL OpenManageシステム管理ソリューション」を標準搭載し、スムーズな導入設置作業とリモートからのシステム監視を実現。BTOオプションで最長7年までの保守延長や出張保守などのプレミアムサポートを選択することも可能。

MousePro SVシリーズ(マウスコンピューター)

MousePro SVシリーズ 図4 MousePro SVシリーズ

「MousePro SVシリーズ」は、SSDや各種RAIDに対応した豊富なストレージオプションが選択できるキューブ型エントリーサーバ。吸気口も兼ねている本体正面のパネルを開けると、ホットスワップに対応したストレージドライブ4基にアクセスできる。OSとしてファイルサーバに特化した「Windows Storage Server 2012 R2 Workgroupエディション」を選択すれば10万円を切る製品構成も可能だ。全てのモデルに「1年間無償ピックアップ保証」と「24時間 365日電話サポート」が付属。またオプションで最大5年間の延長保証を受けることも可能。さらに「安心パックサービス」を利用すれば、専任スタッフ対応による電話サポートや初期不良時新品交換サービスなども受けられ、初めてエントリーサーバを導入する中小企業も安心だ。

ThinkServer TS140タワーサーバ(レノボ)

ThinkServer TS140タワーサーバ 図6 ThinkServer TS140タワーサーバ

 「ThinkServer TS140タワーサーバ」は、レノボのデスクトップPCとよく似たクールなデザインが特徴のエントリーサーバ。ストレージには3.5インチドライブを最大4台、合計16TB搭載でき、社内や部署内のファイルサーバとして活躍。サーバ管理ツールとしてインテル「AMT 9.0」に対応し、リモート操作によるリカバリやBIOS設定などが可能。また静音性も高くその駆動音は「ささやき声」程度とされる。オフィスの目立つところに配置しても邪魔にならない1台である。


スペック一覧 表1 スペック一覧
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。