このような実用性のあるシステムの他に、映像とシンクロした触感を生み出して、エンターティンメント領域で利用できそうな実験システムも開発されている。例えば「触覚プロジェクタ」だ。ヤモリが走る映像をプロジェクタで投射し、その映像の中に体を入れると、ヤモリが皮膚の上をかけのぼる感触が得られる(図2)。
もう1つ、研究成果を紹介しよう。図3は、右側にある紙風船が本物であり、左側に見えるのは、光学的に映し出したクローンの紙風船だ。クローンの方にもう1つの紙風船をぶつけると、本物の紙風船が飛ばされる(クローンの紙風船ももちろん同じように飛ぶ)。また、クローンを揺さぶると、本物も同じように動く。この技術は「視触覚クローン(Haptoclone:Hapic & optical clone、ハプトクローン)」と呼ばれる。
同様の技術を利用して、離れた場所にいる人が互いに相手の姿を見ながら、手を伸ばして装置内に入れると、手が触れ合う感触を得ることもできる(図4)。
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