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» 2015年10月14日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:どれだけ簡単になった? 請求書をe-文書法対応スキャナで保存してみた (1/4)

電子帳簿保存法の改正で、税務関係書類のスキャナ保存の規制が緩和された。現場のスキャニング作業はどれだけ簡単になるのだろうか?

[岡田大助,キーマンズネット]

 電子帳簿保存法が2015年9月30日に改正され、スキャナ保存の要件が緩和された。同法では、紙で作成された領収書や請求書、見積書等の「税務関係書類」について、真実性や可視性を確保するための一定の要件を満たす場合に限り、スキャナによる保存(スキャナを利用して作成された電磁的記録による保存)を認めている。

 2015年の規制緩和では認められなかったが、「スマホで領収書を撮影してデータ化」も解禁が近いといわれる。さらなる規制緩和が行われれば、紙の領収書や請求書をどんどんスキャナで電子文書化したいと思う企業も増えるはず。対応するソリューションも今後1〜2年の間に次々と登場してくるだろう。

 とはいえ、入口となるのは領収書等をスキャンする部分だ。本稿ではドキュメントスキャナの中でいち早く「e文書モード」を搭載した製品の使い勝手を紹介したい。また、2016年秋のスマホ解禁に向けての動きも取り上げよう。

要件を満たしたスキャナの設定

 2015年秋のスキャナ保存の要件緩和では、個人の実印に相当する電子署名が不要となり、「電子化できる契約書や領収書は額面が3万円まで」という金額規制が撤廃された。間違えてはならないのは、スキャナに求められる仕様に変更はないという点と、今回の改正ではスマホ撮影は解禁されなかったという点だ。

 まずは、スキャナの要件を確認していこう。契約書や領収書、請求書、納品書といった資金や物の流れに直結・連動する書類は、国税関係書類の中でも「重要書類」としてフルカラーでのスキャンが求められる。また、解像度や階調、スキャン対象物の大きさ情報なども保持しなければならない。

  • 4ポイントの文字が読めること
  • 解像度は200dpi以上であること
  • 赤、緑、青の各色でそれぞれ256階調以上であること
  • スキャナ機器は「原稿台と一体となっている」こと

 ところで、解像度や階調といったスキャナの設定を保存することはたやすいが、領収書や請求書など紙の書類の大きさに関する情報はどのように保持するのだろうか。ここでポイントとなるのが、「原稿台と一体となっている」というハードウェアの規定だ。スキャナの読み取りセンサーと原稿までの距離が常に一定であれば、ファイルのピクセルサイズとdpiから元書類の大きさが逆算できるというわけだ。

 ちなみに、この規定自体が2005年に制定されたもの。当時から存在していたハンディ型スキャナを排除するための規定だったという。当然、スマホの登場やそのカメラの進化などは考慮されていない。

 なお、データ化したファイルの保存形式は特に定められていない。JPGやTIFFなどの一般的なフォーマットでも構わないが、電子化した文書のその後の活用を考えるとPDFでスキャンするのがよいだろう。また、「重要書類」以外(資金や物の流れに直結・連動しない書類)は「一般書類」として、グレースケールでの読み取りが解禁される。

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