2017/04/05
前回は「顧客との関係(CR)」について説明させていただきました。第7回目のこの記事では「パートナー(Key Partners:以降KPと略称)」について説明します。
この「パートナー(KP)」ですが、説明の順番としては、社内のリソースや活動をしっかりと見極めてから取り掛かる要素であるため、もう少し後に登場させたほうが良いように思います。ですが、「パートナー」を見つけ、お互いがそのビジネスモデルに合意し、共に動き出すまでには、かなりの時間を要します。実際のビジネスにおいての着手順を考えるとき、やはり自社リソースの確保よりも前に、さまざまなパートナー候補への種まきが必要です。そんな考え方もあり、「リソース(KR)」や「主要活動(KA)」よりも早く説明することにしました。
「パートナー(KP)」は、こんな定義が成り立ちます。
「自社だけでは不足するリソースや活動を補ってもらい、価値を生み出す協働の相手」
この定義を満たしている個人や企業が「パートナー」となります。
「パートナー」と一口にいっても、その組み方にはいくつかの種類があります。自社の不足をカバーしてくれる「パートナー」とは、どのように協力体制を組んでいくのが望ましいのでしょう。その組み方は、次の4つが考えられます。
(1)のM&Aは、複数の会社が契約によって1つになる場合や、他の会社を買収する場合など、いくつかの方法があります。厳密には、1つの会社になるわけですので、「パートナー」というのは1つの会社になる前までで、その後は「リソース(KR)」となりますが、その前提で組むことを意味したパートナーシップになります。
(2)のアライアンスは、主に競合しない事業領域の企業同士が、互いの強みを生かし、かつ互いの弱みを補完し合う形で提携する組み方です。
(3)の競合とパートナーシップは、あえて競合する他社と組むことで、同じターゲット市場の拡大を狙っていきます。
(4)のジョイントベンチャーは、社外リソースを活用し、全く新しい事業を創出していく組み方になります。
では、例によって、アイティメディアの例を続けていきます。アイティメディアの「パートナー(KP)」の要素は、その歴史を見ていくと、まさに上記の4つの組み方を駆使し、企業成長に合わせた組み方を進めてきたことが分かります。
その「あゆみ」は、例えば、
このように、さまざまな事業を拡大していくパートナーシップが形成されていたことが分かります。
こうしたさまざまな提携を短期間で実現できたところからも、もっとも影響力の高い「パートナー」を1つの言葉でまとめると「グループ会社」となるでしょう。アイティメディアと共に、ブランド価値を高める共創を推進している「グループ会社」として「ソフトバンクグループ」を「パートナー」と呼んでいいでしょう。
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それでは、皆さんの所属組織の「パートナー(KP)」についても考えてみることにしましょう。 KPの例をあげます。
・物流会社
・販売代理店
・商社
・大学の研究室
・コンテンツホルダー
・グループ企業
などなど。
いかがでしょうか。
次回は、KA(Key Activities):「主要活動」について説明をします。
それでは、次回に続きます。
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