無償メインフレームLinux「LinuxONE Community Cloud」の試し方

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無償メインフレームLinux「LinuxONE Community Cloud」の試し方

サーバー 2016/09/28

【お知らせ】本稿は2016年9月公開時点の情報です。一部操作手順や画面デザインが変更になっていますので、こちらの改定版の情報を参照ください。なお、いずれも公開時点の最新情報ですので、ご利用の際は公式サイトやドキュメントを確認してください。
(2016年11月29日 キーマンズネット編集部更新)

PC LinuxとメインフレームLinux 何がどう違う? コミュニティ版で試してみよう


 第1回「メインフレームとOSSの相性がいい理由」で紹介した通り、IBMでは、オープンソースソフトウェア(OSS)が持つエコシステムを活用しながら、なおかつメインフレームの性能も使える環境として「メインフレームLinux」である「LinuxONE」を発表しました。
 
 第2回となる本稿では、メインフレーム環境でPC Linuxと同様に扱える「Linuxらしさ」を体感できる無償の環境「LinuxONE Community Cloud」の使い方を解説していきます。簡単に使えるようになりますのでぜひ、試してみてください。

 まずは「LinuxONE Community Cloud」にアクセスしてみます。

LinuxONE Community Cloud


LinuxONE Community Cloud

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LinuxONE Community Cloud
下に3つ並んだメニューのうち、左側の「Register」をクリックしてアカウント作成に進もう

アカウントを作成してログインする手順

 まずは「Register Now」をクリックします。 すると、「Try It Now!」のページに遷移します。各フィールドは以下の必要事項の入力を促しています。

アカウント登録のページ

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アカウント登録のページ
各項目の入力内容は本文で解説します

 入力項目は英語で記載されています。各項目の意味は次の通りですので、それぞれを適切に入力して「submit」しましょう。

・名前
・メールアドレス
・携帯電話番号
・検証コード(*1)
・住所
・郵便番号
・所属組織
・利用規約への同意
・利用目的(*2)

*1) 「Mobile Phone」という項目に、SMSを受信可能な電話番号を記入した上で「Get Code」をクリックすると、その番号宛にValidation Codeが送られてきますので、これをご記入ください。海外からのSMSを受け取らない設定にしている場合は一時的に許可する必要があります。
 
*2) あまりにも短いと(数文字の場合など)submitが通らないケースがありますので、最低でも1行分程度はご記入ください。

ログインしてMy Linuxを起動するまで

 submit完了後、数分で次のような2通のメールが立て続けに届きます。

 1通目は「ユーザーアカウント作成完了」を知らせるメール(上)で、これには、後でサイトへのログインに使用する「User ID(ユーザーID)」と「Password(パスワード)」が記載されています。

●1通目: ユーザアカウントを知らせるメール

Title : LinuxONE Community Cloud:(Confidential) "xxxxxxxx" account created Welcome to the LinuxONE Community Cloud hosted at Marist College. A new Community Cloud user account and project have been created for you with the following details. You can now access the LinuxONE Community Cloud Portal. Important: Read the Quick Start Guide. Create an SSH key pair prior to initiating an instance deployment. During instance deployment you must select the project assigned to you from the drop-down list. Deployment using the default Public project WILL BE REJECTED. During instance deployment specify the key pair you created. This will allow you to access the Linux Instance via SSH using the private key you downloaded. If you need to update any of your registration details, please contact the Community Cloud administrator linuxone@marist.edu.

[User ID: "xxxxxxxx"] ←ユーザーID
[Name: "xxxxxxxx"] ←登録した名前
[Password: "xxxxxxxxx"] ←パスワード
[Email: "xxx@xxx.xxx"]  ←登録メールアドレス
[Notifications enabled: "true"]
[Expiration: 120 days]  ←このIDの有効期限は120日です

 2通目は「登録完了」を知らせるメールです(下)。こちらには、LinuxONE Community CloudのポータルサイトのURL(https://linuxone.cloud.marist.edu:18443/cloud/web)が記載されています。Webブラウザからここにアクセスし、先ほどのUser IDとPasswordでログインします。

●2通目:登録完了のお知らせとポータルのURLの通知

  LinuxONE Community Cloud: Registration completed

Thank you for your registration. You have been granted access to  the LinuxONE Community Cloud Portal. 

Please bookmark this URL for future reference: https://linuxone.cloud.marist.edu:18443/cloud/web  ←ポータルのURL

You will receive a separate email shortly with credentials to log into this portal. To get started and learn how to quickly deploy a virtual server, please refer to the Getting Started Guide at https://developer.ibm.com/linuxone/resources

If you need to update any of your registration details, please contact the Community Cloud administrator at linuxone@marist.edu Your account will expire on Oct-14-2016.Thank you.

ポータルにログインする

 それでは早速ログインしてLinuxONE Community Cloudのポータル画面にアクセスしてみましょう。

LinuxONE Community Cloudのログイン画面

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LinuxONE Community Cloudのログイン画面
1通目のメールにあるIDとパスワードを入力してログインする
LinuxONE Community Cloudにログインしたところ

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LinuxONE Community Cloudにログインしたところ

SSHキーを生成する

 ポータルにログインできたら、早速、仮想サーバのデプロイに進む前に、仮想サーバへアクセスする際に利用する「SSH Key」を作成しましょう。

 「Access」タブの「Key Pairs」を選択し、「Create a new key pair」(左から2番目のアイコン)をクリックします。

SSHキーの生成手順(1)

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SSHキーの生成手順(1)

 ここで、Cloudに[LinuxONE Community Cloud]を選択、Nameに任意の名前(今回は“mykey1”)を入力して「Save」をクリックします(図上)。

 次に、「Download」をクリックしてSSHキーファイルを手元のPCに保管します(図下)。仮想サーバ作成後に、このKey Fileを使いますので、なくさないように保管してください。

SSHキーの生成手順(2)New Key Pair画面で必要事項を入力する

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SSHキーの生成手順(2)New Key Pair画面で必要事項を入力する

仮想サーバのデプロイ

 次に、いよいよ仮想サーバをデプロイします。現在、LinuxONE Community Cloudには以下の各ディストリビューションのイメージが用意されています(本稿執筆時点)。

Red Hat Enterprise Linux

 ●

Red Hat Enterprise Linux 6.7

 ●

Red Hat Enterprise Linux 7.2

SUSE Linux Enterprise Server

 ●

SUSE Linux Enterprise Server 11 SP4

 ●

SUSE Linux Enterprise Server 11  SP1

Ubuntu

 ●

 Ubuntu 16.04

 今回は、Red Hat Enterprise Linux 7.2のサーバをデプロイしましょう。ポータル画面で「Images」タブを選択し、表示されるサーバイメージのリストから「RHEL72-0126」を選択(クリック)します(図左)。

 すると、サーバイメージの詳細画面が表示されますので、「Deploy」ボタンをクリックします(図右)。

仮想サーバのデプロイ

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仮想サーバのデプロイ

 すると、パラメータの設定画面が表示されますので、適宜入力します。下図は掲載の都合上画面を左右で分割していますが、実際には1ページで表示されます。

 「Project」では、ユーザーごとに割り当てられた個別のプロジェクトIDを選択できます。「Flavor」では、あらかじめ用意されたCPU数やメモリサイズなどの構成を選択します(図左)。

 最後に、先ほどダウンロードしておいたSSHキーファイルを指定して「Deploy」を押します(図右)。

サーバのパラメータ設定

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サーバのパラメータ設定

 これで、仮想サーバのデプロイは完了です。

 ポータルの「Instances」タブを開くと、先ほどデプロイした仮想サーバイメージを確認できます。このインスタンス名をクリックすると、詳細情報が確認できます。ここでは、サーバに割り当てられたIPアドレスを確認しておきましょう。

【注意】
ユーザーIDの有効期間は120日です。120日間は自由に仮想サーバの作成/削除/再作成を行うことができます。120日を過ぎると、アカウントとともに仮想サーバ上のデータは削除されますが、ユーザー登録からやり直していただくことで、再度120日間の利用が可能になります。

デプロイしたサーバにリモートからアクセスしてみる(Linux環境の場合)

 ここからは、先ほど作成した仮想サーバにログインして操作していきます。ここでは、Linux端末からアクセスする場合の例を紹介します。Windows端末からのアクセス方法は次節をご覧ください。

リモートアクセスの手順

 まず、保存しておいたSSH キーファイル(ここではmykey1.ppk)のパーミッションを変更しておきましょう。

$ chmod 600 mykey1.ppk

 次に、以下のようにsshコマンドで仮想サーバに接続します。-i オプションを付けてSSH Keyファイルを指定します。[IPアドレス]は、先ほど確認したサーバのIPアドレスを入力します。

$ ssh -i mykey1.ppk linux1@[IPアドレス]

 これで先ほど作成した「My Linux」にログインできました。早速ですが、dfコマンドでファイルシステムの様子を確認しておきましょう。

[linux1@myrhel72 ~]$ df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
/dev/dasda2      5.8G  1.5G  4.1G   26% /
devtmpfs         1.9G     0  1.9G    0% /dev
tmpfs            1.9G     0  1.9G    0% /dev/shm
tmpfs            1.9G  8.3M  1.9G    1% /run
tmpfs            1.9G     0  1.9G    0% /sys/fs/cgroup
/dev/dasda1      372M  110M  234M   32% /boot
/dev/dasdb1       45G   53M   42G    1% /data
tmpfs            385M     0  385M    0% /run/user/1002

 出力を見ると、「/data」に約42GBのディスク(DASD/Direct Access Storage Device:直接アクセス記憶装置)が割り当てられていますので、ここを作業スペースとして利用すると良いでしょう。

デプロイしたサーバにリモートからアクセスしてみる(Windows環境の場合)

 Windows環境をお使いの方がMy Linuxにログインをする場合は、あらかじめSSHクライアントを用意しておきましょう。ここでは、UTF8版Tera Tarmを使った場合の例を紹介します。

 UTF8版Tera Tarmのダウンロードページは次の通りです。リンクをクリックするとダウンロードが開始しますので、URLを確認してプログラムをダウンロードしましょう。

http://forest.watch.impress.co.jp/library/software/utf8teraterm/download_10868.html

 Tera Tarmを起動して接続先サーバの情報を入力します。サーバのIPアドレスと接続方法「SSH」を選択します。

Tera Tarmからの接続設定(1)サーバのIPアドレスを指定して接続

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Tera Tarmからの接続設定(1)サーバのIPアドレスを指定して接続

 Tera Tarmの仕様上、初回の接続ではIDとパスワードを設定する前に一度接続を試みます。すると、次のようなWarning(警告)が出ますが、気にせず「continue」を押してください。

Tera Tarmからの接続設定(2)初回接続時のWarning画面例

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Tera Tarmからの接続設定(2)初回接続時のWarning画面例

 すると、ユーザー名やSSHキーファイルを指定するウィンドウが開きますので、必要な情報を入力して再度接続を試みてください。

Tera Tarmからの接続設定(3)ユーザーID、パスワードやSSHキーファイルを指定する

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Tera Tarmからの接続設定(3)ユーザーID、パスワードやSSHキーファイルを指定する

 ログインに成功すると、ターミナルにLinuxのコマンドプロンプトが表示されます。

Tera Tarmからの接続設定(4)ログイン直後のターミナル例

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Tera Tarmからの接続設定(4)ログイン直後のターミナル例

次回は、いきなり「ブロックチェーン技術を使ったアプリ開発」!

 ここまでで、メインフレームLinuxサーバを試す環境が用意できました。次回からは、いきなりですが「ブロックチェーン技術を利用したアプリケーション」を作ってみます。

 分散台帳技術として、金融やIoT分野などを中心に注目を集めるブロックチェーン(Block Chain)技術の基本を紹介。さらにブロックチェーンを使ったアプリケーションを、アプリケーションコンテナ「Docker」上で動作させてみます。

 Linuxやオープンソースソフトウェアのエコシステムがあれば、最新技術を活用したアプリケーション開発がどのようなものかを比較的簡単に体験できることを実感いただけると思います。

 次回もお楽しみに!

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キーマンズネットとは
2002年からLinux/OSSを活用したシステム開発や提案活動、品質向上のための取り組みなどに従事。2006年以降は「メインフレームLinux」を専門とし、お客さまの重要業務に高信頼・高品質なシステムをお届けしてきた。2016年には、長年の経験を生かして「Linuxアンバサダー」に就任。講演などを通じた啓蒙活動にも力を入れている。

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