今後の情報シスとマーケティングの関係性、MAは何をもたらすのか

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今後の情報シスとマーケティングの関係性、MAは何をもたらすのか

情報システム 2016/06/21

 キーマンズネット読者の皆様。今回から寄稿させていただきます、株式会社フロムスクラッチ取締役の佐藤と申します。

 弊社はマーケティングオートメーション『B→Dash』の開発・販売・導入/運用フォローを行っている企業です。これだけ見ると、読者の皆様の中には「マーケティングオートメーション(MA)って何だ?」「うちの部とは関係ないんじゃないか?」と、思われる方もいらっしゃると思います。しかし、もはや無関係では済まない状況まできていると感じています。

 今回からは「なぜこれからはマーケティングと無関係ではいられないのか?」そしてそこに密接に絡んでくる「マーケティングオートメーション(MA)とは何か?」についてご説明したいと思います。

今後の情報システム×マーケティングの関係性

 まずは情報システム部門の皆様が、なぜマーケティング部と関係性を持たなければいけなくなるのか、私はこう考えます。もともと情報システム部門の皆様は会計・労務・業務システム(承認のワークフロー)や営業支援ツール、決済のデータ送信・給与計算などの支援ツールを作られている方が多いと思います。

 しかし、今はセールスフォースやSAP等のパッケージ化された商品や、安価な商品が数多く市場に出ています。そしてパッケージ商品が増えるとメンテナンスの工数も徐々に減っていきます。その空いた時間で利益を出す業務にシフトすることができます。この「利益を出す」と言うことこそマーケティングであり、営業なのです。

 情報システム部門は今まで売上を立てる業務に直接関わることは中高と思いますが、今こそ“利益”を出して攻める側に回るべきです。その攻めに必要な手段の中の1つとしてマーケティングオートメーションがありますし、それを活用するために情報システム部門の方々もマーケティング関連の知識をつけなければなりません。

 マーケティングオートメーション等のツールを使うには今あるバックオフィスのデータと連携させ、分析させることが必要不可欠です。ここは今まで培ってきた知識を生かしながら、加えてマーケティング関係の知識をキャッチアップすることで、自社の“攻めの施策”に貢献できるように変わっていく必要があります。

マーケティングオートメーションとは何か?

 前述したように、今までの知識・経験は無駄にならず、更にマーケティング関係の知識をつけることで役立っていきます。その知識を役立て、業績アップに貢献する1つの手段としてマーケティングオートメーションがあります。

 ここでは簡単に「マーケティングオートメーションとは何か?」を解説していきたいと思います。まずはマーケティングオートメーションが実施する内容を図1にまとめましたのでご覧下さい。

図1:マーケティングオートメーション対応領域

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図1:マーケティングオートメーション対応領域

 マーケティングオートメーションは見込み客に対しての自社サービス・商品の販売促進を自動で行っていくシステムです。

 
設定時に顧客データを取り込み、それらに対してセグメント設定をし、セグメント設定したターゲットに対してメールを送信していきます。メールの配信もシナリオを組み、そのシナリオに沿って顧客の行動に合わせたアクションを自動で実行していきます。そしてそれらの顧客の行動に対して点数(スコアリング)を付け、見込み度の低い顧客から確度の高い顧客へと育成していきます。この一連の流れを自動化することで、マーケティング担当者の工数が大幅に削減でき、なおかつ顧客1人ひとりに対しての対応が可能になるので、効果も向上します。

 こうして削減した時間で担当者は戦略などの作業ではない業務に力を割くことができます。これらのようなマーケティングオートメーションの考え方は、アメリカで1990年代に誕生した考え方です。

図2:マーケティングツール市場の歴史

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図2:マーケティングツール市場の歴史
出典:marketing automation insider フロムスクラッチ作成

 上記のようにアメリカでは1999年にeloquaが誕生し、そこからマーケティングオートメーションの市場が確立していきました。それに比べ、日本は2014年が“MA元年”と呼ばれるなどまだまだ国内市場は小さいですが、大きな伸びしろを秘めています。

 上記のように、市場のプレイヤーはアメリカで「ITの巨人」と呼ばれるような企業ばかりです。近年ではマーケティングオートメーションにほかのマーケティングツール機能を付加し、対応する領域を広げています。

図3:企業買収でサービス領域を広げる外資企業

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図3:企業買収でサービス領域を広げる外資企業
出典:marketing automation insider フロムスクラッチ作成

 IBMによるUnicaの買収をきっかけとして、Oracle、Salesforce、Adobeといった大手ITメーカーが次々とマーケティングテクノロジーベンダーの買収を開始しました。「marketing automation insider」によれば、これらの買収攻勢によって2010年〜2014年の間でマーケティングオートメーション業界での買収額は55億ドルに達したとあります。アメリカの企業は買収によって自社の対応領を広げようとしており、特にIBM、Salesforce、Oracle、Adobeなどの大手企業は積極的に買収を行い「マーケティングクラウド」と名前を変え、自社サービス領域を広げています。このような流れから、機能を拡充したアメリカのマーケティングオートメーションが市場を席巻している状態です。
 
 それでは「日本のツールはないのか?」「海外製のツールと比べてどう違うのか?」などの疑問が湧いてきた方もいらっしゃいますと思いますが、それは後編で紹介してまいります。後編ではマーケティングオートメーションツールの分類、和製プロダクトのご紹介、そしてマーケティングオートメーション活用で情報・システム部の方の働き方が今後どのように変貌するかをお伝えできればと思います。是非次回の後編をお楽しみにしていて下さい。ありがとうございました。

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キーマンズネットとは
2005年にアクセンチュア株式会社へ入社、金融機関を中心に、コンサルティングからシステムの開発、導入に従事。上海・ホーチミンでのオフショア開発拠点立ち上げを担当、帰国後大規模システム開発プロジェクトのマネージャーに就任。2014年株式会社フロムスクラッチへ入社、現在は同社取締役、「B→Dash」開発責任者。

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