NTTが唱える「グローバルクラウドビジョン」とは

IT・IT製品TOP > Key Conductors > キーマンズネット 編集部(アイティメディア株式会社) > NTTが唱える「グローバルクラウドビジョン」とは
この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

IT現場の道先案内人 Key Conductors

NTTが唱える「グローバルクラウドビジョン」とは

データセンター 2016/02/23

 IT関連人材を専門とする認定プログラムや教育コンテンツを提供するCompTIAの「CompTIA人材育成サミット2016」が、2016年1月29日に東京・神保町で開催された。「クラウド/セキュリティをどのように捉えどのように取り組むべきか」というテーマで、セミナーの後半では事例も紹介された。

 国内企業2社の人材育成モデルの紹介に先立って、コンプティア日本支局 シニアコンサルタント 板見谷剛史氏が挨拶をし、恒例となっている聴講者どうしの3分間ディスカッションも行われた。非常にホットなテーマとあって、短い間だったがさまざまな意見が飛び交っていた。

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

フルレイヤー対応可能なグローバル人材を育てる

 はじめにNTTコミュニケーションズ ソリューションサービス部 第一プロジェクトマネジメント部門 第三グループ 担当部長の井村宏之氏が登壇し、「国内外のクラウド案件に対応できる人材強化」について紹介した。

井村宏之氏

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

井村宏之氏

 NTTグループのグローバルキャリアである同社は、昨今では幅広いICTサービスを提供しており、エンタープライズユーザーを中心にクラウドサービスも積極的に展開している。

 同社は2011年、オンプレミスシステムのクラウド化を起点として、グローバルレベルでICT環境の最適化を図り、経営改革への貢献を目指す「グローバルクラウドビジョン」を発表した。グローバルで統一仕様かつ標準化されたサービスメニューを強化・拡充、基幹システムからWebアプリケーションまで幅広く対応できる“グローバルクラウドサービス”をラインアップすることを目指すものだ。

 この体制の確立、サービスメニューの提供にあたっては、様々な課題が山積みだった。

 「ジャングルを切り拓いていくような、アグレッシブなエンジニアを多数育てていかなければならないという思いがありました。しかもフルレイヤーの技術に精通し、グローバル対応のために英語も堪能でなければなりません。そのためには、まず社内の価値観を変えていく必要がありました」(井村氏)

 井村氏は、クラウド時代の人材が持つ力として、次の4つのポイントを定義した。

(1)プロジェクトマネジメント:国内外のパートナーと協業して、プロジェクトを遂行する力

(2)語学力:グローバルでコミュニケーションを取れる力

(3)テクニカルスキル(フルレイヤー対応):クラウド基盤に関する幅広くかつ高い知識力

(4)テクニカルスキル(実践力):オンプレミスからクラウドサービスへマイグレーション出来る力

 NTTコミュニケーションズでは、CompTIAの認定プログラムを活用して、じっくり3年かけてこうした力を社員に付けさせていった。結果、CompTIA資格取得者数は2013年に14名だったものが、2015年には215名まで拡大し、業務理解の深まりや議論の高度化を効果としてあげるスタッフが増えたという。もちろんこれが正確な要因とは言えないことを前置きしながらも、収益は8割増、生産性は3年で約2.5倍に向上したとのことだ。

 「資格取得や数字の向上を目的としないように、あくまで個人の自己啓発として振る舞うことを心がけました。楽しく切磋琢磨できるように配慮し、現場で役立つことを示す検証にも気を使いました。管理者が積極的に資格や語学力の取得に取り組むことも重要だと考えています」(井村氏)

オンプレミスとクラウドを比較して最適解を提案できる力

 続いて登壇したのは、システムエグゼ 営業本部 クラウドコンサルティング部 部長の豊嶋功氏だ。

 同社はデータベース関連のシステムに強みを持ち、製造業・保険業の特定業務向けシステムを中核に、ITインフラやデータベース、BIシステムなどの構築・保守運用などを提供してきたベンダーである。昨今では、そうした事業の中で開発してきたソフトウェア・パッケージ等をクラウドサービス化し、診断・設計・構築などの付加サービスと共にクラウドビジネスの強化を図っている。

 豊嶋氏は、「データベースのシステムエグゼから『クラウドとデータベースのシステムエグゼへ』」と題し、クラウドビジネスへ転換を図るための人材育成について語った。

豊嶋功氏

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

豊嶋功氏

 もともとの始まりは、やはりユーザーニーズの変化だった。既存のシステムをクラウドへ移行したいという要望が増え、これに応えるため、2012年からクラウドビジネスを本格的に稼働させることになった。目標としたのは、「クラウドとデータベースのシステムエグゼ」へ進化を遂げることである。

 「当社では、クラウドビジネスへの転換をさらに強化するため、全社横断的に人材育成・情報共有やビジネス企画立案を推進する“EXEクラウド”と、勉強会を通じて資格取得と実践力の強化を図る“クラウド塾”という2つのプロジェクトを2014年に立ち上げました。その結果、2015年1月には、CompTIAのクラウド関連資格取得者が取締役6名を含む170名を超え、クラウドの知見を持たない社員はほとんどいなくなりました」(豊嶋氏)

 現在はまだ目標の第1ステップに過ぎず、今後はさらにクラウド周辺技術の習得や得意とするデータベース知識の応用を図り、新しいサービスの企画や立案ができるようになることを目指していく。ネットワークやセキュリティに関する知識を持つものがまだ少ないことが課題で、強化の必要があると豊嶋氏は述べた。

 また2021年に向けた第3ステップでは、海外拠点へのノウハウ展開も計画されているという。クラウドビジネスのグローバル展開を図るため、海外拠点のメンバーにもCompTIA Cloud Essentialsの取得を推進していきたいとした。

 豊嶋氏は、「これまでの取り組みのいちばん大きな効果は、オンプレミスとクラウドの両方を比較したうえで、ユーザーへ最適な方法を提案できるようになったことです」と述べており、クラウド時代に必要とされる人物像をまとめた。

会員限定で「読者からのコメント」が読み書きできます! 「読者からのコメント」は会員限定の機能。会員登録を行い、ログインすると読者からのコメントが読み書きできるようになります。

会員登録(無料)・ログイン

Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この寄稿記事に掲載している情報は、掲載日時点での情報となります。内容は変更となる場合がございますのでご了承下さい。また、「Key Conductors」の寄稿記事及び当該記事に寄せられたコメントについては、執筆者及びコメント投稿者の責任のもと掲載されているものであり、当社が、内容の最新性、真実性、合法性、安全性、適切性、有用性等を保証するものではありません。


30008621


IT・IT製品TOP > Key Conductors > キーマンズネット 編集部(アイティメディア株式会社) > NTTが唱える「グローバルクラウドビジョン」とは

このページの先頭へ

キーマンズネットとは
キーマンズネット編集部スタッフです。よろしくお願いいたします。キーマンズネットは企業・法人のIT選定・導入をサポートする総合情報サイトです。IT初心者から上級者まで、みなさまのさまざまなニーズにお応えします。

ページトップへ