アジャイルに!5年間で社内・社外賞を10件受賞できた3つの秘訣

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アジャイルに!5年間で社内・社外賞を10件受賞できた3つの秘訣

2015/12/24

 みなさまのおかげで、Key Conductorsに掲載した寄稿記事(アジャイルに!最短でビジネス成果を!期待マネジメント成功法)が、2015年度上半期読者評価点部門で最優秀賞を受賞しました。2014年度下半期に続く最優秀賞の受賞となり、本当にありがとうございました。

 ふりかえってみると、アジャイルをはじめた2011年から5年間において、社内賞を8件(事業拡大や受注拡大、高い顧客満足度獲得、組織変革、プレゼンス向上など)、社外賞(Key Conductorsの読者評価点部門最優秀賞)を2件受賞し、合計で10件受賞することができました。

 今回は、僭越ながら私が考える「アジャイルに!5年間で社内・社外賞を10件受賞できた3つの秘訣」についてご紹介します。

秘訣1:常に関係者に感謝し、強いチームをつくる

 私は、何事も何一つ自分だけの力では成し遂げることはできないと常に思っています。日々、関係者(社内や社外の人、家族等)のおかげと感じて、感謝しながら仕事を行っています。私の行動をふりかえってみると、メールや挨拶等で、関係者に何か伝えるときは、必ず冒頭で「ありがとうございました」の御礼から入っていることに気づきました。

 仮説ですが、このちょっとした一言が「誠実さ」が伝わり、関係者の方が色々と協力してくれるのではないかと思います。その他に、一生懸命相手の話を聴き、相手から「引き出す」ことが大切です。そして、相手のために行動して貢献することを心掛けています。

 これにより、信頼関係が構築され、コミュニケーションが活発になります。そして、関係者を巻き込み、強いチームをつくり最短で成果が出るようになりました。

秘訣2:超高速なPDCAサイクルを回し継続的にカイゼンする

 PDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善することです(図1参照)[1]。

図1.PDCAサイクルの概念図(By Karn-b)

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図1.PDCAサイクルの概念図(By Karn-b)

 超高速なPDCAサイクルは、そのPDCAサイクルを出来る限り早く繰り返すことです。では、実践のコツを交えながらご紹介します。

最短に成果の出るPlan(計画)のコツ

 Plan(計画)では、目標を達成するために、「何を」「誰が」「いつまでに」「どうやって」実行するのかを設定していきます。よくある失敗事例として、実現不可能な計画を設定し、計画の破たんやたくさん残業しても成果に結びつかないことがあります。

 そこで、以下3つのコツがあります。

(1)長期計画(数カ月〜数年)、中期計画(1〜4週間)、短期計画(1日)の最低3つを設定する

 超高速なPDCAサイクルを回すには、短期計画(1日)を立てることがポイントです。これにより、日々の学びをもとに中期計画や長期計画に向けて前に進めることができます。

(2)現状のふりかえりからスタートし、目標設定を見直して再計画する

 計画を立てる際に、実現可能な計画を立てないと時間のムダやメンバーのモチベーションダウンにつながります。そこで、現状のふりかえりからスタートすることで、目標を達成するためには、どうすれば成し遂げることができるのかを確認し、計画を見直すことがポイントです。

(3)常に目的を意識する

 そもそも、何のため(目的)にするのかを始めに考えると、それを成し遂げるために何をどのようにすべきかが見えてきます。すると、ムダな認識祖語やムダな資料作成や作業工数を減らすことができます。私の会議資料は、必ず1ページ目に書くことがあります。それは、ゴール(目的)です。ゴールを共有してから会議することで、同じ方向性で議論や対話をすることができ、効果的かつ効率的に会議を進めることができます。また、会議資料もゴール(目的)に絞ってピンポイントに内容を整理するので、会議資料の作成時間も最短で作成ができます。

最短に成果の出るDo(実行)のコツ

  Do(実行)では、Plan(計画)で立案したものを実施していきます。よくある失敗例として、途中で想定外の緊急の仕事が入ってきて、やるべきことがやれない状況が発生してしまい実行できないことがあります。やるべきことをやるという「あたり前のこと」ですが、人は忙しくなると「あたり前のことがあたり前にできない」状況に陥りやすいです。

 そこで、以下の3つのコツがあります。

(1)今、何がもっとも優先順位の高い作業なのかを見える化する

 優先度ではなく、優先順位でやるべきことの作業を整理することがポイントです。そこで、おすすめは図2のように、緊急性、重要性の観点でマトリクスを作成し、やるべきことの作業を整理することです。

図2. 緊急性・重要性マトリクス

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図2. 緊急性・重要性マトリクス

 図2の中で、「重要性が高い・緊急性が高い」のエリアに多くのやるべきことがあると、それだけを実行するのがやっとで、中期計画(1〜4週間)、長期計画(数カ月〜数年)を達成するために必要となる「重要性が高い・緊急性が低い」のエリアのやるべきことが実行できなくなるので注意が必要です。バランスを考えながら、優先順位をつけたり、今あるリソース(メンバーの人数や期間、スコープ)で大丈夫なのかを関係者で確認できるように整理することがポイントです。

(2)優先順位を関係者で合意する

 (1)で整理後、関係者で合意を取ることを忘れずに実施しましょう。関係者の期待と違うことをやると成果に結びつかないためです。

(3)優先順位の順番に実行する

 (2)で合意後、優先順位の順番に実行するのみです。おすすめは、付箋に縦一列の順番で書き出すことです。これにより、目移りせずに一つのことを集中して実行することができます。

最短に成果の出るCheck(評価)のコツ

  Check(評価)では、Plan(計画)を立てたものが、Do(実行)ができたのか、できなかったのかを評価していきます。よくある失敗例として、評価をせずに、次のPlan(計画)とDo(実行)に進むことがあります。また、そもそも評価する際に、本当の事実を評価せずに、できなかったことを隠すことなどもあります。それでは、正しい評価ができず、次の改善につながらず、成果を出すことができません。

 そこで、以下の3つのコツがあります。

(1)Do(実行)したら、すぐにふりかえりをする

 人は、時間を経過すると忘れます。実行した直後にふりかえりをすることをおすすめします。私は、会議等でも最後に、ふりかえりをする場を設けています。「良かったこと」「改善が必要なこと」の観点で参加者一人ひとりから感想を確認します。すると、はじめにゴール設定(Plan(計画))したことが達成できたのかを確認できます。達成度合いに応じて、次のAct(改善)を決めることができ、効果的に改善することができます。

(2)付箋を使い、何でも言い合える場を作る

 正しく事実を理解した上で、ふりかえりをするのがポイントです。そこで、一人ひとり意見を引き出す際に、付箋を使うのがおすすめです。付箋を使い、一人ひとりの感じたことを書いてもらってから、全員に共有してもらうことで、声の大きい方の話に流されたり、思考の偏りを抑えることができます。

(3)改善が必要なことに優先順位をつける

 図2の緊急性・重要性マトリクスに、(2)で出てきた付箋を貼り、優先順位をつけ関係者と共通認識を持つことがポイントです。また、自分たちの目標や現状のレベルを考慮して、実現性の観点で、何から改善するかも考慮することが大切です。

最短に成果の出るAct(改善)のコツ

  Act(改善)では、Check(評価)して改善が必要なものを改善していきます。よくある失敗例として、改善がいつまでたっても実行されない(忘れ去られている)ことがあります。

 そこで、以下の3つのコツがあります。

(1)改善が必要なものは、「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確に決める

 改善が必要なのは分かっていても、普段の業務が忙しいと忘れてしまうのが多くなるのではないでしょうか。そこで、改善が必要なのは、「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確に決めることがポイントです。

(2)上記(1)の内容を毎日確認する

 改善の詳細を(1)で決めたら、毎日の朝会等で、みんなで確認を行う習慣をつくるのがポイントです。また、自動でメールやメッセージ等で改善する期日が近づいていることをお知らせする仕組みにすることも大切です。

(3)他人は変えられないから、自分が変わるという発想で積極的に自分を変える

 改善する際に、人のせいにして、中々改善できないことがあります。そこで、他人を変えるのは難しいので、自分を変える(改善する)ことから始めることがポイントです。すると、自分の変化をみて、他のまわりの人が動くように徐々に変わっていくことができます。

秘訣3:継続的に学び続け、社内や社外に貢献する

 成果を出し続けるには、継続的に学び続け、社内や社外に貢献していくことが必要です。私は、2011年から社外のコミュニティ(勉強会)に参加するようになりました。そこで、社外の優秀なエンジニアと共に勉強し、刺激を得ることができました。もし、社内のみの活動であれば、成果を出し続けることは出来なかったと思います。

 社外のコミュニティ(勉強会)に出るようになり、主に、以下の変化がありました。

・社外のコミュニティ(勉強会)で、成功/失敗事例を聞き、自分も失敗を恐れずに挑戦してみようと思い行動できるように変わった。
・「遠慮は、成長の最大の敵」と自分に言い続け、成長したければ、社外や社内の優秀な方にたくさん質問するように変わった。
・「人に教えるのが最大の成長」と自分に言い続け、人(社内や社外の方)に積極的に教えるように変わった。

 これらの変化により、継続的に学び続け、社内や社外の方から仕事や執筆、登壇等の依頼をバイネームで数多くいただけるようになりました。

まとめ

 アジャイルに!5年間で社内・社外賞を10件受賞できた3つの秘訣は、「常に関係者に感謝し、強いチームをつくる」「超高速なPDCAサイクルを回し継続的にカイゼンする」「継続的に学び続け、社内や社外に貢献する」ことでした。私の実体験のふりかえりによるもので、個人差はあるかもしれませんが、一つの事例として参考になれば幸いです。

 今回、改めてふりかえってみて、たくさんの人に支えられて今があると感じました。さらに、より良い成果を出し続けるように、精進して参ります。次回は、異業種連携や新事業創出の苦労と工夫等をご紹介したいと思います。

参考文献
[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/PDCAサイクル

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キーマンズネットとは
2011年よりビッグローブでアジャイル開発を始め、2013年よりアジャイル研修講師や複数イベントに登壇。2014年10月より現職にて、アジャイル事業、ビッグデータ事業、社内スタートアップを担当。アジャイルコーチやスクラムマスター、開発メンバーとしてアジャイル開発の導入や現場カイゼンを行ってきました。

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