施行まであと僅か!”3分でおさらい”ストレスチェック制度

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施行まであと僅か!”3分でおさらい”ストレスチェック制度

2015/11/25

 2015年12月、心の健康診断とも言えるストレスチェック制度がはじまります。
 働く人の健康と安全管理、つまり労働安全衛生の分野においては、特定機能健診(通称メタボ健診)以来の、大きな制度の開始となります。
 今回は、このストレスチェック制度とはどのようなものかを、産業医の立場から解説させていただきます。

会社がやるべきことは、毎年の労働監督基準書への報告

 ストレスチェック制度について、いろいろな意見があったり、いろいろな説明があります。ただ、実際に会社がやらなければならないことは、非常に簡単です。それは、制度の実施に関する毎年の労働監督基準書への報告です。

 ストレスチェック制度として一番大切なのは、社員数50人以上の事業場は、毎年所轄の労働基準監督署に「心理的な負担の程度を把握するための検査結果報告書」を提出することです。

 提出のない場合、罰則があります。この報告書は新しいものですが、会社の人事担当者にとっては決して難しいものではありません。定期健康診断の結果報告書と似ています。報告書に記入すべき基本的内容は以下の4つです。

1.

ストレスチェック制度の実施時期

2.

ストレスチェック制度の対象人数

3.

ストレスチェックテストの受検人数

4.

面接指導の実施人数

 そのために必要な情報は、会社(の担当者)は、従業員の同意なくても知ることができます。あまり知られていませんが、ストレスチェックテストの受検者割合によっての罰則はありません。それは、ストレスチェックテストの受検は、労働者の任意となっているからです。

面接指導結果報告書及び事後措置に係る意見書は5年保存

 ストレスチェック制度のもう一つの大切なことは、高ストレス者に対して面接指導を行った場合は、「面接指導結果報告書 及び 事後措置に係る意見書」を5年間保存する必要があるということです。この報告書はインターネット上で、PDF、DOC、XLS形式でダウンロード可能です。

 今までのところ、この書式に法的な規制はないようです。厚生労働省のホームページにはこの書式の例がのっていますので、興味ある方はご参照ください。この書式も新しいものですが、過重労働面談制度における面談記録とそっくりな内容となっていますので、産業医や会社の人事担当者にとっては決して難しいものではありません。

 この書式であまりいわれていないことは、高ストレス者がいなかった、または、面接指導を希望する高ストレス者がいなかった場合、つまり、面接指導がなかった場合は、保存する必要はないということです。

実際のストレスチェック制度の流れ

 実際のストレスチェック制度は、2つのイベントからなる制度です。高ストレス者を定める「ストレスチェックテスト」と、就業上の措置を必要とする人を判断する「面接指導」です。

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 ストレスチェックテストは、決して、うつ病等のメンタルヘルス不調者の診断テストではありません。その基準は会社が決めることができます。

 面接指導は医師のみしかできません。面接指導があったときは「面接指導結果報告書及び 事後措置に係る意見書」を5年間保存する必要があります。

 実際のストレスチェック制度では、前述の2つのイベントの間に「補足的面談」というもう一つのイベントを入れることができます。

 補足的面談は、本当に面接指導が必要な人を判断する役割があります。補足的面談を行うのは医師である必要はなく、カウンセラーであれば可能です。(カウンセラーは国家資格ではありません。)

 ストレスチェック制度では、高ストレス者が面接指導を希望した場合、個人のストレスチェックテストの結果内容を会社に開示することに同意したとみなすことができます。一方、補足的面談の場合は、ストレスチェックテストの結果内容を会社に開示する必要はありません。

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 この補足的面談のおかげで、ストレスチェック制度は状況の異なる様々の会社で実施可能となったと言えますが、その反面、実際の実施方法がバリエーションに富み、ややこしくなったとも言えます。
 
 なお、ストレスチェックテストで高ストレス者とされなかった人にも、必要に応じて日常的なストレス・メンタルヘルス相談の窓口を儲けることが奨励されており、これを「相談対応」といいます。

 相談対応の設置は義務ではありません。また、高ストレス者が相談対応を受けたからといって、補足的面談や面接指導を受けたとは言えません。

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キーマンズネットとは
医師、医学博士、産業医。これまで20以上の企業を担当。年間千件・通算1万件以上の健康相談やメンタルヘルス相談を通じ、働く人の健康管理をお手伝い。著書に「産業医・労働安全衛生管理者のためのストレスチェック制度対策まるわかり(中外医学社)」「不安やストレスに悩まされない人が身につけている7つの習慣(産学社)」がある。

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