100人以下の中小企業、シスコの新ブランド「Cisco Start」の狙い

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100人以下の中小企業、シスコの新ブランド「Cisco Start」の狙い

ネットワーク機器 2015/09/18

 シスコシステムズが発表した新たなブランド「Cisco Start」は、100人規模以下の中小企業の要望を満たす製品群だという。シスコの狙いを探った。

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新たにCisco Startルーターとして販売される「Cisco 841M J」

そもそも「Cisco Start」とは何か?

 Cisco Startは日本でのみ展開するブランドで、「日本仕様」の製品を独自に開発した。同ブランド名を冠するルーター、スイッチ、ファイアウオール、ワイヤレス機器などをラインアップし、従業員数25人から100人程度の中小企業向けにパッケージ化したものも準備する。

 特に強化したのは、「ITの知識がなくても簡単にセットアップできる」という点。箱から製品を取りだし、フレッツなどのインターネット回線と接続した後は、ウィザードの指示に従いセットアップするだけだ。例えば、スイッチの設定をあらかじめルーター側に登録しておけば、ルーターにスイッチを接続するだけで使えるようになる。

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Cisco Startブランドの「Cisco 841M Jシリーズ」を箱から取り出し、PCとケーブルで接続したときに表示されるクイックセットアップウィザード。初期設定を行う手順が示される

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フレッツ網のアカウント名/パスワードを入力するとセットアップ完了。これまでのシスコ製品同様、Cisco IOSが搭載されているので細かなコンフィギュレーションも可能だ

 機器やネットワークの稼働状況はグラフィカルなダッシュボードで確認できる。例えば、ネットワーク負荷が上がったときに、どのIPアドレスが通信帯域を消費しているかが一目瞭然。「YouTube」「Twitter」「Facebook」などのURLごとに通信量を把握できるほか、どのユーザーが極端に通信量が多いのかも簡単に確認できる。

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ダッシュボード。ルーターの稼働状況を表示

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ダッシュボード。アプリケーションレベルで識別可能なNBAR2にも対応

 また、サポート情報はオンラインでも提供し、利用者同士がコミュニケーションできるポータルサイトも用意するという力の入れようだ。これは販売チャネルも同様で、既存のチャネルに加え、新たなパートナーやディストリビューターとの連携を強化する。

 新たなUI設計や販売ノウハウに関しては、シスコシステムズとダイワボウ情報システムズが深く連携している。

 「企業がモバイルデバイスの活用を促進するためには、安定したネットワークが必要。セキュリティを担保し、安定した無線LANを提供するには信頼できる製品でないといけない。このニーズをローコストで提供できるのがCisco Startだ」とコメントするのは、記者発表会にパートナーの代表として登壇したダイワボウ情報システムの松本裕之氏だ。

 Cisco Startルーター「Cisco 841M Jシリーズ」は市場想定価格が4万円(税別)。ダイワボウ情報システムズの販売ルートのほか、eコマースパートナーとしてNTT-X Store(NTTレゾナント)でのオンライン販売も開始する。

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ダイワボウ情報システム 取締役 販売推進本部 本部長 松本裕之氏

シスコが目指したもの――「シンプル」「スマート」そして「セキュア」

 これまで「シスコ」といえば、性能は素晴らしいが設定が難しく、高価であるという評価が与えられていた。なぜこのタイミングでシスコシステムズは「中小企業」にフォーカスするのだろうか。

 同社のコーポレート事業を統括する中島シハブ氏はいう。「日本全体の9割が中小企業で、極めて重要な存在だ。一方、彼らは人材確保やIT活用の面で課題を抱えている。シスコのITを活用することでコストダウンが図られ、生産性を上げられる。そのためには、ネットワークの維持を負担にならずに行えることが重要だ」

 もう1つ、中小企業におけるニーズの変化が挙げられる。同社マーケティング本部長の蒲田道子氏は「グローバル化や、マイナンバーに対するセキュリティニーズの高まりなどで、中小企業におけるニーズが大企業のそれと似てきた」と分析する。現場に近いダイワボウ情報システムズも「これまで中小規模企業からは、スタンドアロンの無線LAN機器が要求されてきた、しかし、2015年になってから集中管理をしたいというニーズが多くなってきている」と補足する。

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シスコシステムズ 専務執行役員 コーポレート事業統括 中島シハブ氏

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シスコシステムズ 執行役員 マーケティング本部長 蒲田道子氏

 Cisco Startは、これまで30年以上に渡り企業ネットワークを支えてきた同社の経験を基に、100人規模以下の企業でも利用できるよう「シンプル」「スマート」「セキュア」をキーワードに設計した製品群というわけだ。

 その戦略は「信頼性」というブランド。これまで価格面で同社製品に手を出せなかったという中小規模企業に向けて、彼らが望む「ローカライズ」「分かりやすいUI」「日本企業的なサポート」がどこまで実現できるか。それがシスコシステムズの「新たな挑戦」における成功の鍵となるだろう。

(宮田健)

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