「Windows系レガシーシステム」今後の方向性は?

IT・IT製品TOP > Key Conductors > 樫山 友一(オン・デマンド・ワン株式会社) > 「Windows系レガシーシステム」今後の方向性は?
この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

IT現場の道先案内人 Key Conductors

「Windows系レガシーシステム」今後の方向性は?

2015/07/03

2000年前後にVisual Basicで開発されたシステムは、今後 .NET へ移行する必要があります。移行する必要はいくつかありますが、大きくは以下になります。

- Visual Basicの開発環境であるVisual Studio 6 IDEは、WindowsXPまでのサポートとなっています。WinodowsXPはすでにサポート切れになっているため、現行、正式にサポートされているOS上で開発をすることができません。

- Visual Basicで開発されたアプリケーションがWindows上で動作するには、ランタイムライブラリーが必要です。現在、Windows8.1にはランタイムライブラリーがサポートされていますが、このサポートがいつまで続くかは不明です。また、Windowsの標準インストールでは含まれていないライブラリもあり、この場合、別途ダウンロードしてインストールが必要です。

以上のようなことから「.NET」への移行が必要とされています。

概要

移行するには、いくつかの方法があります。以下にその概要を示します。

- 仮想化して、インターネットから切り離し、継続利用する。
- 業務に近いパッケージを選択して、カスタマイズをして移行する。
- 初期開発時と同様に、.NETで再開発をする。
- マイグレーションツールを使い、ソースコードを変換して.NET化する。

上記の中で選択をする必要がありますが、これらの検討をするのに多くの時間を必要とします。なので、それぞれの長所・短所を理解して、4つのすべてを検討するのではなく、2つ程度に絞る必要があります。

Visual Basicから移行する4つの選択肢

「仮想化」のメリット・デメリット

仮想化はもっともコストが低く抑えられるソリューションです。最大のメリットは、コストですが、デメリットも多くなります。まず、サポートが切れたOSを使う続けるリスクです。そのため、システムを社内ネットワークから切り離し、独立したネットワーク環境などでつかうなど対策が必要です。また、インターネットの接続が必須のアプリケーションの場合、仮想化を選択することはリスクが高いといえます。

「パッケージへの移行」のメリット・デメリット

パッケージへの移行に適しているかを判断するためには、現在のアプリケーションを利用している業務とパッケージの機能のフィット&ギャップの調査をする必要があります。これにより、パッケージのカスタマイズがどの程度必要かが把握できます。パッケージのカスタマイズ費用は、通常の開発よりもコストが高く、カスタマイズが多い場合、4つの選択肢の中で最もコストが高いソリューションとなります。Visual Basicでスクラッチから開発をしたアプリケーションからの移行の場合、アプリケーションを業務に合わせて開発をしているため、一般的にパッケージのカスタマイズの量はかなり多くなります。

「.NETアプリケーションの再開発」のメリット・デメリット

.NETアプリケーションを再開発する場合、コストとしては初期の開発と同等のコストがかかるケースがほとんどです。これは、設計書が現在動作しているアプリケーションと一致していないことに起因します。初期の設計書は存在しているが、途中の変更に対する設計書は存在していなかったり、設計書自体がなかったりします。そのため、設計書の作成フェーズから入る必要があります。メリットとしては、再設計をするため、現在までの変更点、利用履歴から、設計へのフィードバックが可能で、変更に強い設計をすることが可能です。

「マイグレーション」のメリット・デメリット

マイグレーションは、仮想化の次に低コストで移行ができます。弊社の経験からすると、おおよそ再開発に比べて50%程度のコストで移行が可能です。理由はいくつかあげられますが、もっとも大きな要因は、設計書の整備をしなくてもいいという点です。マイグレーションは、ソースコードを正として変換ツールを利用して移行するため、現在の機能はそのままに移行します。ただ、現行システムの持つ問題点もそのまま引き継いでしまうため、問題点については、移行後に解決をする必要があります。デメリットとしては、現行システムのソースコードの書き方の作法が、.NET作法からかなり離れている場合、工数が余計にかかってしまうことがある点と、利用する変換ツールによっては、ランタイムライブラリははいってしまうため、ブラックボックスがコードに入ってしまう点です。

まとめ

Visual Basicアプリケーションの移行の検討には時間がかかります。すでにサポート切れになっている環境の利用の継続が必要になるため、早めの検討開始が必要になります。選択肢を検討し、結論を早めに出すことが必要です。

会員限定で「読者からのコメント」が読み書きできます! 「読者からのコメント」は会員限定の機能。会員登録を行い、ログインすると読者からのコメントが読み書きできるようになります。

会員登録(無料)・ログイン

Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この寄稿記事に掲載している情報は、掲載日時点での情報となります。内容は変更となる場合がございますのでご了承下さい。また、「Key Conductors」の寄稿記事及び当該記事に寄せられたコメントについては、執筆者及びコメント投稿者の責任のもと掲載されているものであり、当社が、内容の最新性、真実性、合法性、安全性、適切性、有用性等を保証するものではありません。


30008048


IT・IT製品TOP > Key Conductors > 樫山 友一(オン・デマンド・ワン株式会社) > 「Windows系レガシーシステム」今後の方向性は?

このページの先頭へ

キーマンズネットとは
オン・デマンド・ワン株式会社は、海外からの尖った技術を日本に初導入することをメインのビジネスとしています。いくつか、日本への初導入の実績があります。また、現在、日本から世界に売れる製品を開発したいと考えています。

ページトップへ