シリーズ「業務改革」第4回 業務改革リーダーにふさわしいのは

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IT現場の道先案内人 Key Conductors

シリーズ「業務改革」第4回 業務改革リーダーにふさわしいのは

2015/03/30

前回までのコラムの中で、改革を実施する人達を「現場」と表現をしてきました。
この現場は、いったい誰が主導すればよいのでしょう。

もちろん改革の規模や重要性、進みたい方向(経営計画とのリンク)などによって異なりますし、経営者がリーダーとなり上意下達を指示したとしても、現場ではある程度の人を巻き込んでチームを作る必要があるので、チームリーダーは不可欠です。

では、リーダーに“ふさわしい”のは誰なのでしょう。

自分の仕事

前回の「第3回:業務改革における経営者と現場のギャップ」で登場したような製造ラインの改善は、まさに現場の人が「自分たちの仕事を改善していく」ということでした。

しかし、実はあのときの改善に、部品調達や物流・検品や梱包・発送といった一連の流れは含まれておらず『みんなの仕事を改善していく』にはなっていません。

改革を実行するためには、このような一連の業務連携を正しく把握した上で問題を解決していかなければなりませんが、実際には、各担当部署間のコミュニケーションが悪かったり、小規模企業では、このような仕事の流れを兼務していたり、長年の経験と知識によって、属人的な判断で仕事をしていることもあります。

このような場合、連携業務や個人が抱えている複数の業務を分解して考えることが出来ないため、正確な業務連携を把握することができません。

そこで、第三者的な立場で客観的に業務の流れをヒアリングし、誰もがわかる形で表現することができる人が必要となるわけです。

リーダーの資質とは?

それでは、リーダーとしての資質について考えてみましょう。
業務改革の第一歩は「現状を正確に把握すること」というのは前述の通りです。
今を分かっていなければ、改革の目標を何処に置くのかも定まりません。
この「現状を正確に把握する」ためにリーダーとしての必要な適性は

・業務の当事者ではないこと
・第三者的な立場に立つことができること
・広く会社全体の業務を把握していること
・システム的なプロセスやデータの流れを知っていること
・フローチャートなど業務内容を表現する技術があり、業務プロセスを共有する作業が効率的に行えること

であり、これらの要件に一番適合しているのはシステム部門ということになります。

もともとシステム部門の人は、システム的な要件をヒアリングする能力は優れているので、改革のヒアリングする時には、紙や伝票類による業務連携だったり、人の動きや判子による承認、顧客との交渉過程といったシステム以外の業務内容をヒアリングすることを意識できれば、現在の業務は正確に表現することができるでしょう。

また、客観的かつ第三者的な立場から、なぜそのような業務を行っているのかなども、文書にすることができれば、全社でそれらを共有し、全社で何か気づくことはないかを考える指標(いわゆる『見える化』です)ができ、そこから出てくる問題点から改革の目標を設定することができるようになります。

この後の作業については次回コラムでお話しするとして、現状業務を正確に文書化することで、他部署の連携業務が見え、全ての人がまず業務から考えられるようになります。

そして、現場からシステム部門に上がってくる要望も、すぐにシステムの改修や入替えに結びつるのではなく、業務の流れは正しいのかを考えられるようになります。

そして、現場とシステム部は、同じ視点で同じ問題を解決するために動くようになります。

ある大手企業のシステム部門は、部門名を「ビジネス・サポート・サービス部」に変更し、会社全体のビジネスを最適化するための部署として、積極的に業務改革を推進する部門に生まれ変わりました。

この企業では、長期的に、会社全体の業務を把握できる人員を育成することや、システム投資を戦略的に考案できるようするなど、色々なところに効果が出ると考えられます。

次回コラムでは、第5回「意外と出来ていない業務の統一化」についてお話しいたします。

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