PowerPivotを使用した“LANの可視化”事例と活用法

IT・IT製品TOP > Key Conductors > 村上 正彦(スペクトラム・テクノロジー株式会社) > PowerPivotを使用した“LANの可視化”事例と活用法
この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

IT現場の道先案内人 Key Conductors

PowerPivotを使用した“LANの可視化”事例と活用法

ネットワーク機器 2015/03/18

 PowerPivot(注1)は、マイクロソフトが提供するBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールで、Excelにアドインして使用します。データの分析とグラフ表示が優れており、操作性もExcelと同様で非常に簡単です。一方、LAN上のプロトコルを分析するツールとしては、Wiresharkが一番使用されております。
 今回は、Wiresharkで取得したデータをオフラインで分析、表示させるためにPowerPivotを使用した事例を紹介します。
 (注1) PowerPivotはExcel2010にアドインする場合は、無料です。

1.LANの可視化の概要

 IPネットワークの構築やトラブル発生時の切り分けには、LANアナライザを使って分析します。LANアナライザの操作には専門知識が必要とされ、初心者には扱いずらいものでした。今回紹介するものは、初心者でもボタン一つの操作で動作し、グラフ表示により簡単にネットワークの状況が分析、把握できます。また、PowerPivotは、Excel2010には無料でアドインできる特徴があります。
  LAN可視化の概要を図1に示します。LANのデータ収集には、Wiresharkを使用し、その取得したデータを、CSVでPowerPivotにエクスポートします。PowerPivotでは、byte、セッションのグラフを作成しました。

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

2.LAN可視化事例と特徴

(1) Wiresharkの場合

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

 図2にWiresharkによる可視化事例を示します。時間別のトラヒックが表示されるIOグラフと端末間での通信を表示させるFlowグラフの二つが代表的なものになります。特定時間帯の同時セッション数、特定の発信端末と着信端末のbyte数のグラフ表示は難しい状況です。  
特徴:詳細なネットワークのプロトコルの分析に適しています。フリーソフト

(2) PowerPivotの場合

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

 図3、図4にPowerPivotを使ったbyte数とセッション数の可視化事例を示します。スライサーと呼ばれるフィルタリングに必要な項目を設定し、選択すると4つのグラフが同時に変化します。図3は、プロトコルに「HTTP」を選択したbyte数の事例になります。図4は、Source(発信IPアドレス)の項目を同一セグメントの「192.16.1.xxx」を選択したセッション数(注2)の事例になります。同時セッション数の把握は非常に簡単にできます。

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

 PowerPivotの作成は、CSVでインポートし、グラフを設定して、必要な項目を選択すれば簡単に作成できます。Excelのグラフを作るのと変わりません。
(注2)セッションの定義は、1秒間に1セッション/1端末発生するとの想定しており、簡易集計です。  
特徴:初心者でも簡単に作成可能、ボタンを押すだけの簡単な操作、グラフ表示、無料

3.PowerPivotの活用方法

 今回作成したPowerPivotは、SIベンダ及び各企業のIT部門において構築時、故障切り分けの簡易ツールとして使用できます。あくまでもオフラインの使用を前提としております。リアルタイム及びアプリケーションレベルでの分析については、LANアナライザの専用機の使用をお勧めします。また、PowerPivotの容量は、2Gレコード、メモリ容量:4GBなので実効上はほぼ問題ないと思います。
 活用方法として、異常トラヒック発見、再送又は同時セッション数増加による輻輳の発見を示します。

(1) 異常トラヒック発見

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

 エンドユーザから特定セグメンで、ネットワークのレスポンスが遅いなどの苦情が出た場合、その一つの要因が、特定ユーザによる大量データの送信又は受信などが考えられます。その切り分けにWiresharkでデータを収集し、PowerPivotに出力すれば、グラフでどの発信端末及び着信端末か一目瞭然になります。ベンダに依頼することもなく、IT部門の方がPCを持参して取得すれば直ぐに解決できます。図5に事例を示します。

(2) 輻輳(ふくそう)発見

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

 同様の苦情で、その要因が、多数のユーザが同時に使用して大量の再送が発生したり、同時セッションの増加によりサーバの処理オーバによる遅延の場合にも、PowerPivotの可視化したグラフが使用できます。図6、図7に事例を示します。

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

本ツールがみなさまの業務の効率化にお役に立てば幸いです。

会員限定で「読者からのコメント」が読み書きできます! 「読者からのコメント」は会員限定の機能。会員登録を行い、ログインすると読者からのコメントが読み書きできるようになります。

会員登録(無料)・ログイン

Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この寄稿記事に掲載している情報は、掲載日時点での情報となります。内容は変更となる場合がございますのでご了承下さい。また、「Key Conductors」の寄稿記事及び当該記事に寄せられたコメントについては、執筆者及びコメント投稿者の責任のもと掲載されているものであり、当社が、内容の最新性、真実性、合法性、安全性、適切性、有用性等を保証するものではありません。


30007897


IT・IT製品TOP > Key Conductors > 村上 正彦(スペクトラム・テクノロジー株式会社) > PowerPivotを使用した“LANの可視化”事例と活用法

このページの先頭へ

キーマンズネットとは
大手通信会社で、マイクロ通信、衛星通信の運用管理を8年間行い、その後、法人営業で主に製造、金融系のLAN/WAN、音声ソリューションの営業、構築を20年以上行いました。現在、無線LANの電波診断、セキュリティ診断を行う会社を起業し、中堅中小のお客様に無線の可視化により快適な無線環境の提供を目指している。

ページトップへ