ワークスタイル変革とシェアードスペース(3)

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ワークスタイル変革とシェアードスペース(3)

スマートデバイス 2015/03/09

 前回は私とシェアードスペースの出会いについて説明させていただいた。コワーキングスペースを実際に使ってみると思いのほかハードルは低い。むしろ、新しい出会いのチャンスを得られるので、覚悟を決めれば今まで見えていなかった世界が見えて来てメリットには計り知れないものがある。無論、人それぞれに好みがあるので万人に有効かは分からないが、オープンな環境に我が身をおいて見る事をお奨めする。
 さて、今回は増殖中のコワーキングスペースの歴史に触れる。

※今回の記事では、一部を除いてリンク先は英文記事となっています。あらかじめご了承下さい。

deskmagとコワーキングスペース黎明期

 deskmag社は2009年創業で、主にコワーキングスペースに注目したオンラインマガジンの会社である。ベルリンを拠点に活動しているが、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語に加えてタイ語で情報を発信している。同社のページには、http://www.tiki-toki.com/timeline/entry/156192/The-History-Of-Coworking-Presented-By-Deskmagというリンクがあり、恐らく現時点で最も信頼できる情報ソースである。WikipediaのCoworkingによれば、2005年にBrad NeubergがCoworkingという用語を使ったとあるが、deskmagによれば、Brian DeKovenが1999年に概念を発明したとある。さらにその4年前1995年にC-baseというハッカースペースがベルリンに生まれ、2002年にWifiを装備しコワーキングスペースの原型を作ったと書かれている。1989年のベルリンの壁崩壊を経て、ある意味では世界中で最も急峻な変化が起きたベルリンが起点となるという説には中々含蓄があるように思われる。とは言え、今のコワーキングスペースの先駆けはサンフランシスコでBrad Neubergが行ったHat Factory、同氏が創業メンバーの一人である専業コワーキングスペースCitizen Spaceとするのが適当という説にも理がある。C-baseもCitizen Spaceも現存し、今もベルリンとサンフランシスコが思想的な中心と考えて良いだろう。

 私はベルリンにはまだ訪問した事は無いが、前述の経緯でCitizen Spaceを知り、一昨年2013年に実際に訪問した。サンフランシスコ中心部から徒歩で約10分、少し離れている倉庫のような建物の一階で、コミュニティのためのスペースとして印象的ではあるが、大企業のオフィス並みの快適さは無い。それでも、恐らくアーリーアダプターにとっては革命的な場所で大きな影響を与えたであろう事は間違いないと思う。

 ヨーロッパでは、ウィーンに2002年に名前はともかくコワーキングスペースSchraubenfabrikが生まれ、同年年末にデンマークでもオープンし、2004年にはスペース間連携も始まっている。

 2005年は1月にロンドンでHUBが産声を上げ、8月にサンフランシスコでスペースが開いた。これが、本格的なコワーキングスペースの幕開けになったと言える。HUBは全世界で2015年2月現在で63ヶ所、日本では目黒のHUB tokyoをはじめ2ヶ所、アジアでは他に韓国と台湾にある。欧州30ヶ所、北米は東西それぞれ7ヶ所が稼働している。筆者が初めてHUBを知ったのは2013年8月HUBヘルシンキであった。シェアオフィスではトッププレーヤーのRegusも元は英国。ワールドワイドネットワークが得意なのは大英帝国時代の名残なのであろうか。

 2007年にはついにGoogleのサーチキーワードとしても利用されるようになり、最初のカンファレンスが開催されたのも同年、wikipediaにCoworkingが掲載されるようになったのは同年10月とある。

 2008年には、最初の子供を同伴可能なスペースが設立され、現在では閉鎖されているがワークスタイルへの新たな挑戦として認知が広がるきっかけになった。また、2月にはNew York Timesで初のCoworkingに関する記事が掲載されている。さらにテキサス州オースティンで後にGCUCにつながるカンファレンスが開催され、いよいよ、コワーキングスペースが表舞台に現れ始めたのが2008年と言っても良いのかも知れない。

次回執筆予定:さらに本格化するコワーキングスペース

 2008年にはまだCoworkingムーブメントは日本には来ていない。今回に引き続き、次回は引き続きdeskmagの記事を参照しながら、大きなトレンドになっていく過程を紹介させていただきたい。

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キーマンズネットとは
2013年3月に29年勤めた株式会社シーエーシー取締役を退任し、合同会社ユビキタスライフスタイル研究所を設立。新しい働き方を容易にするためのサービス開発中。2009年から2010年末までNY勤務経験あり。JISAワークスタイル変革とITプロジェクト座長(2012年度〜)。

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