ユビキタスワークスタイル変革実践ガイドライン

IT・IT製品TOP > Key Conductors > 萩原 高行(合同会社ユビキタスライフスタイル研究所) > ユビキタスワークスタイル変革実践ガイドライン
この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

IT現場の道先案内人 Key Conductors

ユビキタスワークスタイル変革実践ガイドライン

2014/05/29

 5月に入って、JISAのワークスタイル変革とITプロジェクトの2013年の報告書である「ユビキタスワークスタイル(働き方)変革実践ガイドライン案」に関する意見募集が行われ、28日にはプロジェクト成果報告会が行われた。
 改めて強調しておきたいのだが、「テレワーク」と「ユビキタスワーク」は違う。テレワークは遠隔勤務であり、語感の中に「本来の勤務地」から離れた場所で勤務するというワークスタイルを示唆している。ユビキタスワークスタイルが提案しているのは、「本来の勤務地」を必要としないワークスタイルである。会社に行って働くことを否定しているわけではない。会社に行って働くことがより高い生産性を生み、就労者のQOLを向上させるのであればそれを選択すれば良い。一方で、ICTの進化で、業務の内容によってはユビキタスワークの方が有利になるケースは決して少なくない。目指すべきなのはユビキタスワークスタイルであるというのがプロジェクトリーダーを勤めた私の基本姿勢である。
 2013年度の「ユビキタスワークスタイル(働き方)変革実践ガイドライン」は、成熟度レベル2を目標にして、どうやったらそこまで行けるだろうかをまとめたものである。

ユビキタスワークスタイル成熟度モデルと達成指標の考え方

   今回、特に注力したのはアセスメントの部分だ。成熟度モデルと達成指標は同時に整備されるべきものだが、2013年度ではそこまで行くことができなかった。ありたい姿を書き、そのレベルに達しているかが判断できるようになって初めて意味を持つ。

 この達成度指標を考案する際に問題となったのは、人の数で達成度をはかるのか、ワークロードではかるのかという選択である。特定の就労者がユビキタスワークスタイルが可能か否か、と、特定の業務がユビキタスワークスタイルが可能な業務か否か、という問いは似ているようで違う。従事している業務が100%ユビキタスワークスタイルが可能な業務であれば、その就労者はユビキタスワークスタイルが可能な人であるが、1%でも可能でない業務が含まれていれば、完全なユビキタスワークスタイルは実現しない。その就労者が担当している業務の80%以上が可能な業務で、なおかつ、残り20%以下の業務のスケジュール調整が可能であれば、週4日のユビキタス勤務が可能になるといえる。
 今回の「ユビキタスワークスタイル(働き方)変革実践ガイドライン」では業務に注目して指標を設定する選択をした。

 就労者がテレワークを実践できるということは、テレワーク中に行う業務がユビキタスワークスタイル可能業務であり、その他の業務をテレワーク中に対象者が行わなくて済むように業務のスケジュールを調整するか、本来対象者が担うべき業務を誰か他の人が担当することによって成り立つ。同じ業務の中にもサブ業務としては可能な業務と不可能な業務に分かれるケースも有り、何らかの理由によりテレワークが必要になった人が働き続けられるようにするためには、ユビキタスワークスタイルが可能な部分のみをその人に割り付けるようにして、それ以外の(サブ)業務を周りの人が分担することで乗り切っているのである。

 業務をユビキタスワークスタイル可能化することと、関係者がライフイベントに配慮した行動を取ること、その2条件が満たされて初めて柔軟で生産性の高いワークスタイルが確立できる。行動変革は意識改革をともなうため、ハードルが高い。必要な意識改革が進まない場合は社内規程や法律制定で強制する必要があるかもしれない。

 次回から、「ユビキタスワークスタイル(働き方)変革実践ガイドライン」を紐解く予定にしている。

会員限定で「読者からのコメント」が読み書きできます! 「読者からのコメント」は会員限定の機能。会員登録を行い、ログインすると読者からのコメントが読み書きできるようになります。

会員登録(無料)・ログイン

Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この寄稿記事に掲載している情報は、掲載日時点での情報となります。内容は変更となる場合がございますのでご了承下さい。また、「Key Conductors」の寄稿記事及び当該記事に寄せられたコメントについては、執筆者及びコメント投稿者の責任のもと掲載されているものであり、当社が、内容の最新性、真実性、合法性、安全性、適切性、有用性等を保証するものではありません。


30007283


IT・IT製品TOP > Key Conductors > 萩原 高行(合同会社ユビキタスライフスタイル研究所) > ユビキタスワークスタイル変革実践ガイドライン

このページの先頭へ

キーマンズネットとは
2013年3月に29年勤めた株式会社シーエーシー取締役を退任し、合同会社ユビキタスライフスタイル研究所を設立。新しい働き方を容易にするためのサービス開発中。2009年から2010年末までNY勤務経験あり。JISAワークスタイル変革とITプロジェクト座長(2012年度〜)。

ページトップへ