中小企業が「Windows XP移行」で知っておくべき10項目

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中小企業が「Windows XP移行」で知っておくべき10項目

バックアップ 2014/05/16

 2014年4月8日(日本時間2014年4月9日)をもって、マイクロソフト社は広く使用されていたWindows XPオペレーティングシステム(OS)のユーザーサポートおよびセキュリティ更新を全て終了しました。発表から12年後のXPサポート終了により、XPユーザーはハッカーの攻撃に弱いシステムを使用することになり、重要なデータを危険にさらす事態となりました。

 しかしこのような警告にもかかわらず、XP搭載マシンを1台以上使い続けようとしているユーザーがいるのが現状です。リソースが限られている中小企業では、この割合が更に大きくなります。しかし、OSを移行しないという選択肢は存在しません。数十台から数百台のXP搭載マシンを使用している中小企業は、Windows7やWindows8.1などの別のオペレーションシステムへ移行するか、マイクロソフト社の競合であるアップルまたはGoogleへの乗り換えをしなくてはなりません。

 予算が限られているIT部門にとって、これは気の遠くなるような作業です。サポートが終了した今、1日も早く費用対効果が高い最適な方法でOS移行をすることが大切です。ここでは、XPからの移行について知っておくべき事項10項目を説明します。

1.移行は、計画と準備をしっかりと

慌てて全てのマシンに最新のWindows OSをインストールしないでください。計画とテストを重ねて、どのような問題が起こり得るか検証しながら少しずつ移行することで、大規模な問題を避けることができ、ビジネスの停止期間を最小限にとどめることができます。1〜2台ずつ移行するように計画していけば、移行のプロセスが分かるようになり残りのマシンの移行もスムーズにいくことでしょう。

2.移行パスを選びます

マイクロソフトの旧OSが搭載されたマシンを最近購入した場合は、マシンの交換をせずWindowsだけを入れ替えましょう。新しいソフトを購入し、マシンにインストールしてください。ただし、5年以上経過した古いマシンの場合、新バージョンのOSにより適した新しいコンピュータに買い換える必要があるものもあります。古いマシンに新しいOSを入れると、マシンの実行速度が大幅に遅くなり、生産性の低下につながります。いずれは、さらに新しいバージョンのWindows OSが発表され、移行の必要が出てきます。先を見据え計画的に、最新のオペレーティングシステムに対応できるマシンを備えておきましょう。

3.Windows XPのバックアップ

新しいOSをインストールする前に、Windows XP上のデータをすべてバックアップする必要があります。ファイルおよびシステム全体をバックアップせずに移行すると、企業全体がデータ損失の危険にさらされます。これは単なるXPの更新ではなく、新しいシステムのクリーンインストールであるため、インストール中には、重要なファイルやデータが格納された多数のフォルダが消去されます。財務データや企業の機密情報などが失われ復元できなくなった場合、生産性の低下や利益損失につながる可能性があります。

4.バックアップは、ファイルだけでなくディスクイメージで

Windowsは、データがファイル外にも存在するという複雑なオペレーティングシステムです。パスワード、環境設定をはじめ、特定のフォルダではなくアプリケーション内やシステム環境設定に保存されるコンピュータのすべての情報を保護する必要があるため、必ずディスクイメージ処理でバックアップしてください。これにより、システム全体と個別のファイルを同時にバックアップすることができます。ファイルバックアップソリューションを選定すると、新しいオペレーティングシステムでシステムやアプリケーションを復元することができないため、社員がExchangeメールサーバーなど、重要な基幹業務アプリケーションにログインできない状態になります。

5.まるごとバックアップ

多くのユーザーが、ドキュメントを[ごみ箱]に入れたり、一時フォルダを作成してファイルを保存しています。これらの隠れたフォルダもバックアップする必要があります。社員がこのようなフォルダに入れたファイルが、将来会社にとって必要となるかも知れません。また、隠されたパーティションにも注意する必要があります。このようなパーティションはAcer、Asus、Dell、HP、IBMのコンピュータで作成されており、CDやDVDを使わずにコンピュータを出荷時の状態に復元することができます。これは非常に重要なパーティションであるため、バックアップし、新しいマシンに移行してください。  

6.バックアップは、最終的にマシンをオフにする直前またはオフ直後に

社員は常に新しい文書を作成したり、既存の文書を変更したりしています。移行の1日前にバックアップをとると、当然移行までの丸一日分のデータが失われます。このため、できるだけ移行する直前にバックアップを取ることが重要です。時間とリソースの制限により、これができない場合は、増分バックアップを実行し、システムで作成された最新のデータを保存する方法をお勧めします。ほとんどの完全バックアップソリューションには、増分バックアップオプションが付属していますが、このオプションがない場合は、安価で増分バックアップオプションが付属したソリューションを購入できます。これにより、1時間以内に作業を完了することができます。

7.新OSの一括展開ツールの使用

コンピュータが50台以上ある場合には、時間短縮のため、1台ずつにWindowsをインストールすることは避けるのが賢明です。インストール時間は1台につき約1時間なので、複数のコンピュータ、ましてや何百台ものコンピュータに個別インストールするとなれば、何週間もかかってしまいます。一斉配置ツールを使って時間と手間を節約しましょう。これらは安価で購入でき、夜中または週末の間に使用できるので、社員の生産性を妨げることはありません。4時間ほどの時間で、何百台ものマシンをアップデートできます。

8.Windows XPのディスクイメージによるバックアップを仮想マシンに変換

ディスクイメージバックアップツールを使い、保存していたバックアップデータを仮想マシン(VM)に変換することができます。これによりVMware PlayerやVirtual Boxなどの無料ツールでWindows XPを継続して利用することが可能になります。また、仮想マシンに変換することで、ファイルの参照や環境設定やアプリケーションの確認ができます。古いシリアルキーの検索も簡単にできるので、シリアルキーを忘れてしまったときに役立ちます。OSアップグレード時にアプリケーションを再度インストールする際、キーがわからないと大変です。特にWordやPowerPointなど多くのユーザーが使うアプリケーションの場合、企業にとって大問題となります。

9.最も柔軟な復元ツールを選ぶ

新しいOS搭載のマシンに移行するために、バックアップからデータを復元するには複数の方法があります。このプロセスにおいて、カタログ検索やWindows Explorer検索などが利用できる一番柔軟性のあるツールを選びましょう。さまざまなデータ検索方法が利用できるソリューションを使うことで移行がスムーズになり、締め切りに遅れる心配もなくなります。ほかに選択肢のないソリューションを選んでしまうと、社員の作業を元に戻すのが難しくなることも考えられます。

10.バックアップしたデータはアーカイブ保存

新OSに切替えた後も、バックアップデータが将来のWindowsアップデートに必要なこともあり得ます。バックアップしたデータは全て外付けハードドライブや、クラウド、テープなどに保存し、削除しないようにしましょう。

 自社のIT部門が遅れており、移行作業をどこから始めればいいのか分からない企業も多く存在します。社内のコンピュータ数が5台であっても500台であっても、やり方は大体似たようなものです。上記のリストを参考にすれば、スムーズかつ簡単な移行が可能となり、データ損失を避け、さらにセキュリティの危険にさらされないことを確実にできるはずです。

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キーマンズネットとは
パトリックはアメリカ地域でのオペレーションを統括しており、主に成長戦略計画に携わっています。2009年の入社後セールスシニアディレクターとして米国内でインサイドセールスのビジネスモデルを確立。アクロニスにおいて、SMB、エンタープライズ、政府・公共教育機関およびラテンアメリカのインダストリーに精通しています。

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