データで見る社内SNSの効果2〜知識交流の内容と効果〜

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データで見る社内SNSの効果2〜知識交流の内容と効果〜

情報共有システム・コミュニケーションツール 2013/10/17

 今回は前回に引き続き、ある企業における社内SNSの効果について紹介していきます。

1.QAスレッドの分析

 「QAスレッド」を、【トピック】【目的】【発信部門】について分析した結果を図1〜3に示します。

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 まず、図-1を見て分かる通り、自社製品に関するトピックがQAスレッドの大半を占めています。更に図-2の書き込まれた目的に注目してみると、問題解決・顧客提案が56%と大半を占めています。また、図-3の発信部門では大半を営業と技術が占めています。これらのことから、自社製品の提案や開発といった進行中の業務課題に対応するために、社内SNSが利用されているということが分かります。

 また、改良目的や知識習得などのややロングレンジな話題も両者合わせて41%あり、製品改良などの大きなイノベーションに繋がる可能性のある利用と見ることができます。

 下記のグラフは、「QAスレッド」における非担当者(質問に対する回答を期待された直接の関係者以外の者)が回答した数を他人別に集計したものです。(図-4)

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事前の予測としては、スレッドに参加するのは活発な“一部の人”に限られているのではないか、と思われていました。


しかし実際には、多くの非担当(30人中20人)が「QAスレッド」に返信していることが判明しました。

2.一般スレッドのコメントの分析

 次に「一般スレッド」を、【トピック】【目的】【発信部門】についてみてみましょう(図-5、図-6、図-7)。

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 図-5、図-6を見て分かる通り、「一般スレッド」の多くは、従来は社内メールで行われていた報連相などの情報伝達を社内SNSに置き換えたものです。 ここで注目すべきポイントとして、図-5の【トピック】で有効情報が12%、図-6の【目的】で情報提供が12%(それぞれ4ヵ月間に66回)であることから、活発にユーザが情報提供している様が見て取れます。
これらの情報は、確定された正式な情報ではなく、気付き・アイデア・発見といった非公式な情報でした。

 これらの非公式な情報を個別にみてみると、業務や製品に活かせる有益な情報が少なからず内包され、他者の気付きを誘発してイノベーションに至る可能性がありました。しかし、メールやグループウェアといった従来型の情報共有ツールでは、敷居が高く非公式な情報を共有するに至らないケースが多かった。社内SNSが非公式な情報を社内に流通させているという結果は、SNSが持つ特有の効果であると推察されます。

3.まとめ

 2回にわたって、あるユーザでの社内SNSの実際に使っている状況を分析してみましたが、その効果についてまとめてみます。

■部門を超えた知識交流

 社内SNS上での質問回答のプロセスは、想定外の回答者からの回答をもたらす。これは既知の人脈から得るよりすぐれた回答を得る可能性を高める。さらにこの質問回答のプロセスを通じて、新たな人脈が形成できる可能性がある。
どちらもイノベーションにとって重要な意味がある。

■質問回答の非参加者への貢献

 質問回答のプロセスはスレッドに参加していない人(非参加者)にとっても意義ある内容が含まれておりそれを非参加者も承認している。

■現在進行中の課題に対する貢献

 質問回答の約半数(56%)は問題解決や顧客提案といった現在進行中の課題に使われており日常的なイノベーションに貢献している。

■中長期的な課題に対する貢献

 質問回答の約半数(44%)は改良目的や知識習得といった将来の課題に使われており、ロングレンジのイノベーションに貢献している。

■参加者の分散傾向

 社内SNSのような媒体では参加者は限られるものとの危惧がありがちだが、実際に質問回答における回答者は30人中20人であり期待を超えた参加であった。

■非公式な情報の表出

 一般スレッドでは全体の12%(66件)が「有効情報」の共有であった。これらは思いつきや発見、アイデアなどの非公式な情報であり、業務や 製品に活かせる有益な情報が少なからず内包されていることが多い。しかし、メールやグループウェアといった従来型の情報共有ツールでは、敷居が高く非公式な情報を共有するに至らないケースが多かった。社内SNSが非公式な情報を社内に流通させておりイノベーションに貢献していることが確認できた。

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キーマンズネットとは
株式会社リンコム代表取締役。1997年1月に株式会社リンコムを設立し、グループウェアの開発と販売を開始。主力製品「リンコム ネクスト」は1000社以上へ導入され、2012年からは社内SNS「智泉」のプロジェクトリーダー。また、2009年にビジネスコーチの資格を取得し、社員とのコミュニケーション改善・育成に尽力している。

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