モバイル環境における“ファイル管理”の新定義

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モバイル環境における“ファイル管理”の新定義

スマートデバイス 2013/08/19

モバイルファイルマネジメント(MFM)で実現するセキュアなBYOD

 スマートデバイスの企業への浸透はさまざまなワークスタイルの変化をもたらしている。これまで外出や出張時にPCから社内環境にリモートアクセスして行っていたことが、タブレットやスマートフォンでもできるようになり、いつでもどこからでも必要なファイルにアクセスできる時代になった。一方で、ファイルの管理やセキュリティ対策は、モバイルファイルアクセスの利便性に対して追いついていないケースが多い。

これまでの企業向けのモバイルファイルアクセスソリューションは大きく以下の2つのカテゴリに分類される。

1:

 既存の社内ファイルサーバへのファイルブラウジング

2:

 クラウドサービス型のファイル共有

 メリットとデメリットを整理しすると、
「1.」のメリットは、モバイルデバイスにデータを残すことなく、社内ファイルサーバのファイルを閲覧することが可能な点で、デメリットは、閲覧以外の操作ができず、オフライン時には閲覧ができなくなってしまう点である。
 「2.」のメリットは、閲覧以外のファイル操作が行え、オフライン時もファイルを閲覧できる点、デメリットは社内ファイルサーバを利用できないため、ファイルの管理やファイルアクセス権限の管理が煩雑になってしまう点である。

MFMとは?

 これらの現状に対し、最近は“モバイルファイルマネジメント(MFM)”というカテゴリのソリューションが存在感を高めつつある。既存の社内ファイルサーバへのセキュアなモバイルアクセスを実現し、ファイルの閲覧以外に移動や削除、リネームなどの作業を社内ファイルサーバ上で行うもので、Active Directoryとファイルサーバで管理された既存のファイルアクセス権限もそのまま継承できる。アプリも高機能なつくりになっており、“MAM(Mobile Application Management)”が提供するようなOpen In(アプリ間のファイル受け渡し)の禁止やメールへのファイル添付禁止などの機能により、社内のファイルをアプリ領域の外に一切出さない設定も管理者側で実行可能である。ファイルのオフライン表示も可能で、その場合、ファイルはアプリの暗号化された領域の中で保存される。

モバイル環境においてファイルを管理する上で、考慮すべき大事なポイントとは?

 BYODの本格化やシャドーITの問題により、企業はモバイルファイル管理の重要性についてこれまで以上に対策を迫られているが、モバイル環境においてファイルを管理する上で考慮すべき大事なポイントがいくつかある。

既存の社内ファイルサーバとは別にモバイルアクセス用にファイルサーバを用意する場合や、クラウドサービスを利用する場合、管理者側がファイルの機密レベルに準じたルールを策定しても、ユーザは利便性を優先させ、社内ファイルサーバ以外に保存してはいけない機密性の高いファイルを、別のサーバやクラウドサービス上に保存してしまう。こういったリスクを避けるためにも、既存の社内ファイルサーバの利用をセキュアに実現できるソリューションがより適している。

オフラインでもファイルを閲覧できる機能は、利用する場所を選ばないという点では有益だが、その分、アプリ領域から外にファイルが出ることがないように徹底的な管理が可能なソリューションである必要がある。

製品導入する立場にあるIT管理者は、管理負荷が最小限に抑えられ、かつ、高いセキュリティ要件をクリアできるソリューションが求められる。この場合、既存の社内ファイルサーバを社内PCと同様にActive Directoryのセキュリティグループで管理でき、ADのアカウントがそのまま利用できるソリューションが、ユーザプロビジョニングとユーザ管理の観点からベストであると言える。

 モバイルファイルマネジメント(MFM)の中には、アプリの領域内に保存されたデータを管理者側でリモートワイプできるソリューションや、MAMとの機能連携により、アプリ単位のトンネリングやアプリの自動設定が可能なBYODや大規模環境向けのソリューションがある。特に、メールやスケジューラと簡易なMDMの利用から次の段階にステップアップしたい企業にとって、モバイルアクセスによる更なる業績アップとコンプライアンス/リスク管理を実現できるソリューションとなっていくだろう。

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アクロニス・ジャパン プロダクトマネージャ。コンシューマーおよび企業向けバックアップ製品、モバイルファイル共有、クラウドバックアップソリューションを担当。来たるデータ保護の新時代に向け、市場の開拓に勤しむ。

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