政府が発表!“イノベーションランキング”を5年で世界1位に!

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政府が発表!“イノベーションランキング”を5年で世界1位に!

情報共有システム・コミュニケーションツール 2013/07/26

1.はじめに

 「イノベーション」という言葉が注目されている。
 このコラムでは、「イノベーション」というトピックに注目して、イノベーションを活性化させるための手段としてのIT活用、特に情報共有システムの視点から考えていきたいと思う。

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2つのイノベーション
 はじめに、イノベーションについて整理しておきたい。
イノベーションは大きく2種類に分けることができる。

 1つは、画期的な新製品・新サービスを生みだす「革新的イノベーション」だ。これは、多くの人とは異なる発想を昇華させ、画期的な新製品やサービスを生みだすことである。世間一般的にイメージされるイノベーションとは革新的イノベーションである。

 もう1つは、「改良的イノベーション」である。注目される機会は少ないが、既存製品や日々の業務を改良していくイノベーションである。改良的イノベーションは革新的イノベーションほど注目されず、1つひとつのインパクトは小さい場合が多いが、企業や製品の成長には欠かすことができないものである。

 「革新的イノベーション」と「改良的イノベーション」、どちらも企業にとって重要なイノベーションである。

2.日本のイノベーションランキング

 それでは、どのようなITツールがイノベーションを促進するのか?それを考える前に、日本のイノベーションの現状を見ておきたい。

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2012-2013年版 イノベーションランキング
 2013年6月14日、政府は日本再興戦略(JAPAN is BACK)を発表した。この中で、今後5年以内に日本のイノベーション(技術力)ランキングを“世界1位”にまで押し上げるとしている。このことからも、イノベーションの活性化が国策として重要な課題であると伺い知れる。

“イノベーションランキング”とは、世界経済フォーラム(World Economic ForumのThe Competitiveness Report)で発表される順位のことである。2012-2013版のイノベーションランキングで、日本は5位とされており、アメリカよりもイノベーション力が高いとレポートされているのは興味深い。

 WEFのイノベーションランキングは、複数項目を評価した総合評価となっている。そこで、それぞれの項目における日本の評価について見ていきたい。(なお、日本再興戦略、WEFレポートは共にインターネット上で公開されている。)

WEFの各評価項目と日本の順位

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WEFの各評価項目と日本の順位

 ここで注目すべき点として、「5.先進技術に対する政府調達」では日本は48位と大きくランクを落としている。
しかし、この項目の1位はカタールで、シンガポール、アラブ首長国連邦、マレーシア、サウジアラビアと続いている。この点だけをみても、他の項目のランキング結果とはかなり様子が異なる。そのため、今後「5.先進技術に対する政府調達」でのランクアップを目指すことが、全体の評価向上につながるかは、実は判断の難しい部分である。

(*1)
設問(In your country, how do companies obtain technology? ) 評価では次の条件で高ポイントとなる。(by conducting formal research and pioneering their own new products and processes )

3.日本再興戦略とイノベーションランキング

 日本再興戦略の「科学技術イノベーションの推進」という項目では、具体的な施策が示されている。
この項目が、上記のWEFの評価項目(表中では番号で記載)にどの程度対応しているかを確認したい。例えば、「1 2」とあれば、 WEFレポートの「イノベーション能力」と「科学技術調査機関のクオリティ」でのランクアップに結び付く施策である。

日本再興戦略の施策とWEFレポート

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日本再興戦略の施策とWEFレポート

 「2.日本のイノベーションランキング」の後半で述べたように、WEFレポートの「5.先進技術に対する政府調達」を対象外と仮定すると、「1.イノベーション能力」以外の項目は日本再興戦略内で全てカバーされている。

 しかし、気になる点もある。
 日本再興戦略の文中では、「科学技術イノベーションの推進」や「イノベーション(技術力)ランキングの向上」といったテクノロジー面が大きく打ち出されている節である。技術開発がイノベーションを活性化させる中心的な原動力であると偏った捉えられ方をされてしまう可能性も捨てきれない。

 「プロダクト・イノベーション」との対比で「プロセス・イノベーション」という言葉があるように、イノベーション自体は広く捉えることができる概念である。イノベーションという言葉を初めて用いた経済学者のシュンペーターは、イノベーションを「新結合」のことと定義した。新結合とは、異なる知識や技術を結び付け、新たな価値を生み出すことある。ここには、生産方法、販路、組織なども含まれている。

 知識交流を活性化させ、異なる知識や技術を結びつけることはITの得意分野である。例えば、部門を越えた知識や技術を交流させるコミュニケーションの実現、面識がない社員と気軽に会話を交わす仕組みなどは情報共有系のITツールが活きる場面だ。

 それでは、どの様な情報共有システムがイノベーションを促進させるのか?それを次回以降、詳しく考えていきたい。

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キーマンズネットとは
株式会社リンコム「智泉」事業推進部 シニアマネージャ。2001年に株式会社リンコムへ入社し、WEBユーザビリティ診断事業の立ち上げ、米国GIGA Information Group社のサービスであるウェブサイト・スコアカードの日本展開に従事。現在は社内SNS「智泉」を提案する第一線で活躍中。

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