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IT現場の道先案内人 Key Conductors

第13回 運用業務上の課題

運用管理 2013/07/24

運用管理責任者の“業務上の課題”

 以下の図は、運用管理責任者の現時点での「業務上の課題」を調査した結果である。優先順位1、2、3位までの合計の順序が右端で、1位「運用コストの削減」、2位「広域災害等に備えたBCPの策定」、3位「運用品質の向上」、4位「運用人材の育成」と続いている。

 「運用コストの削減」は第1回第2回でも取り上げた通り、長年にわたってICT運用業務の最優先課題であり、最優先活動テーマである。そしてこの10年、着実に運用コスト削減は成果が出ている。しかし現在に至っても運用コスト削減が最重要テーマ(1位が50.9%)として挙げられているのは、技術進歩や新しいシステムアーキテクチャの出現などで、まだまだコスト削減の余地があると考えられている証左である。

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次に、上位の4項目について具体例を考察する。

■(1) 運用コストの削減

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 運用コスト削減の具体的な課題としては「運用業務の見える化と体制・契約の見直し」が主体であり、そのためにITILの活用がある。
経営者から運用業務のコストの妥当性を問われた場合の“妥当値”を作っていく必要がある。JUASでもいくつかの試験事例をこのシリーズで掲載したが、さらに充実せねばならない。個別テーマとしては、システム・センターの統合化から始まり、サーバの統合化、仮想化、アプリケーションの統合化が真っ先に挙げられ、これらの技術を活用するための申請・運用業務のスキームの見直しに繋がり、更にクラウド、OSSほかの新技術の採用へと発展を続けていく。

■(2) 広域災害等に備えたBCPの策定

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 2011.3.11の東日本大震災から、実際に役立つ広域災害対策が重視されてきた。今なお地震は頻発しており、このための災害対策は
欠かせない。単にIT設備の運転確保だけではなく業務継続性の見直しが問われ、さらに一歩進めて業務復旧のフィジビリティまで考えている会社もある。

■(3) 運用品質の向上

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 「運用品質の向上」は、まず全体ビジョンを策定し、個別の対策に入る。 SLA、CSの本質を見抜き、品質管理目標を設定し、個別のアクションに移る。アンケートからでもこのような姿勢が窺える日本の運用レベルの高さはもっと評価されて良いのではないだろうか。

■(4) 人材育成

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 次の重要課題は、人材育成である。クラウドの進化に伴い、企業の基幹業務を自社に残すか、クラウド化するかの判断が大変重みを帯びてくる。クラウド技術の進化や安定性に合わせて、運用作業は減少していくが、運用責任は社外に放り投げられない。この問題に対峙しながら、コストダウンと信頼性の両立を達成するという、極めて難しい課題が情報システム運用部門に求められている。

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キーマンズネットとは
昭和35年富士製鐵株式会社(現 新日鐵住金株式会社)入社。同社情報システム部、エヌエスアンドアイ・システムサービス株式会社副社長、新日鉄情報通信システム株式会社を経て、2001年 社団法人日本情報システム・ユーザー協会常務理事に着任。2002年5月専務理事、2010年5月副会長、2011年5月より顧問となり、現在に至る。

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