従来のサーババックアップに対する課題と対応策

IT・IT製品TOP > Key Conductors > 寺下 理恵(バラクーダネットワークスジャパン株式会社) > 従来のサーババックアップに対する課題と対応策
この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

IT現場の道先案内人 Key Conductors

従来のサーババックアップに対する課題と対応策

バックアップ 2013/06/14

 サーバのバックアップには、D2T(ディスクトゥテープ)、 D2D(ディスクトゥディスク)など様々なシステムがありますが、東日本大震災以降、バックアップに対する関心が高まり、バックアップからデータを復旧する際には、いかに事業継続を迅速に対応できる仕組みを導入するかが焦点の1つとなっています。特に中堅企業のユーザの関心は、オンサイトによるバックアップデータの保存に留まらず、有事の際を備えてバックアップデータを“遠隔化保存”することで、データを安全に確保することに関心を集めています。

 また監視サーバ数の削減やサーバごとのランニングコスト削減のために、物理サーバの運用を仮想サーバへ移行するケースが多くなる中、仮想環境に合わせてバックアップシステムの整備も必要になってきます。
 今回は、サーバにバックアップに対する課題とその対応策をご紹介します。

バックアップに対する課題

バックアップ方式がバラバラ…

 実際にお客様のバックアップシステム環境をヒアリングしてみると、バックアップソフトウェアバージョンのみならず、バックアップソリューション自体が統合されていないケースが非常に多く見受けられます。特に物理サーバを運用している場合、サーバの導入時期や提案ベンダなどによって、テープデバイスによるバックアップとNASによるバックアップが混在している環境が数多く見受けられます。
 このような環境での問題点の1つとして、サーバを物理サーバから仮想サーバに移行した場合、既存のバックアップシステムをそのまま引き継ぐ事ができず、新たにバックアップシステム全体を見直すことを余儀なくされる場合があります。

NASによるバックアップで物理的に環境の制約がある

 次に多いのが、安価なストレージ(NAS)を利用したバックアップ方式です。安価なNASにより、低コストでD2Dバックアップを実現ができる利点がありますが、東日本大震災以降、バックアップデータを遠隔化する動きが多数見られます。
NASによるバックアップの場合、NAS自体の信頼性をはじめ、対象のサーバと物理的に近い環境に設置する必要があるため、遠隔地バックアップには高いハードルとなり得ます。

マンパワーを必要とする遠隔地によるテープ保管

 LTOなどのテープドライブを利用したバックアップシステムは、実際にはテープデバイスのランニングコストだけでなく、バックアップを取得したテープデバイスの管理も必要になります。テープデバイスによるバックアップでは遠隔地バックアップとして、バックアップデータをオンサイトで溜めておき、ある程度の数になると、遠隔拠点に輸送することで遠隔化を図るユーザも少なくありません。ですが当然のことながら、輸送のためのコストとマンパワーが必要なことと、合わせて遠隔地とオンサイトのバックアップデータのリビジョンに差異が発生します。

課題に対する対応策

バックアップの中央管理

 バックアップデータをNASやテープで個別管理をすると、サーバごとに世代・リビジョン管理が適切に行われず、サーバごとに世代管理がバラバラになるケースも多いです。バックアップデータを中央管理することで、世代・リビジョンを統一化できるだけでなく、バックアップシステム全体の一元管理を実現できます。

D2Dで遠隔地バックアップの自動化

 D2Tによるバックアップシステムを導入している場合、当然の事ながらバックアップデータはオフラインになってしまいます。遠隔地バックアップは物理的な手段での対応を余儀なくされますが、D2Dバックアップを推進し、バックアップデータをオンラインにすることにより、遠隔地バックアップに対するハードルを下げることが可能です。データ転送・リプリケーション機能を用いて、自動で遠隔地バックアップを実現できます。

事例紹介:ソフトクリエイトホールディングス様の場合

 ご紹介した課題と対応策に対する事例として、株式会社ソフトクリエイトホールディングス様でご導入いただいているバックアップシステムをご紹介したいと思います。株式会社ソフトクリエイトホールディングス様では、2012年の本社移転に伴い、数十台あるすべての物理サーバをすべて仮想化する計画していました。物理サーバはすべてNASによるバックアップを利用しており、サーバごとにバックアップ用のNASが乱立し、バックアップはすべて個別管理されている状態でした。バックアップシステムをリプレース後、中央管理を実現し、個別にバックアップシステムを管理する必要がなくなり、現在は一元管理の元、バックアップシステムを運用しています。

バックアップを中央管理

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

バックアップを中央管理

 また東日本大震災の教訓をふまえて、データバックアップの重要性が増加し、特にBCP(事業継続計画)/ディザスタリカバリ(DR)の強化のため、遠隔サイトでのバックアップ環境の構築が急務となっていました。しかし、サーバとNASが物理的に隣接した環境に設置する必要があったため、遠隔地バックアップを実現したくても導入は困難な状況でした。
 現在は、NASを廃止し、バックアップサーバで一元管理したものを、バラクーダクラウドストレージに自動で遠隔地バックアップを実行することで、以前の課題を解決しておられます。

クラウドストレージを利用した遠隔地バックアップ

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

クラウドストレージを利用した遠隔地バックアップ

仮想環境への新たな課題と対応策

 同社では物理サーバの仮想化に伴い、バックアップシステムも仮想OSのイメージごとバックアップの取得を開始しました。中でも「Barracuad Liveboot for VMware」機能を利用して、バックアップした仮想マシンのデータを利用して、VMwareハイパーバイザ上で仮想マシンを起動する機能の積極的な活用を検討中です。万一VMwareストレージが障害等で利用できなくなった場合、仮想マシンのイメージのリストア作業をスキップしてバックアップデータからすぐにサーバを復旧することにより、ダウンタイムの縮小を図ることが可能です

Barracuda Liveboot for VMwareによる仮想マシンの起動イメージ

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

Barracuda Liveboot for VMwareによる仮想マシンの起動イメージ

 また、システムアップデートの事前テストや通常起動していない仮想サーバから、必要な時だけデータを参照する場合に活用したいと考えています。例えば、過去利用していたサーバを仮想化し、通常はシャットダウンしているものの、稀にデータが必要な場合があり、VMwareハイパーバイザのバックアップからデータを参照できるので、同社では今後、積極的に活用していく予定です。

■参考資料

株式会社ソフトクリエイトホールディングス様、Barracuda Backup導入事例の詳細は、こちらからご覧いただけます(PDF)。
Barracuda VMware Livebootのデモンストレーションは、こちらでご覧いただけます。

Barracuda Backup(製品サイト
※VMwareのバックアップ・リストア、Barracuda Liveboot™ for VMwareの利用にはVMware側に vStorage APIとData Recovery (Data Protection)ライセンスが必要です。

会員限定で「読者からのコメント」が読み書きできます! 「読者からのコメント」は会員限定の機能。会員登録を行い、ログインすると読者からのコメントが読み書きできるようになります。

会員登録(無料)・ログイン

Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この寄稿記事に掲載している情報は、掲載日時点での情報となります。内容は変更となる場合がございますのでご了承下さい。また、「Key Conductors」の寄稿記事及び当該記事に寄せられたコメントについては、執筆者及びコメント投稿者の責任のもと掲載されているものであり、当社が、内容の最新性、真実性、合法性、安全性、適切性、有用性等を保証するものではありません。


30006219


IT・IT製品TOP > Key Conductors > 寺下 理恵(バラクーダネットワークスジャパン株式会社) > 従来のサーババックアップに対する課題と対応策

このページの先頭へ

キーマンズネットとは
2008年バラクーダネットワークスジャパン株式会社に入社。シニアプリセールスエンジニアとして、企業・自治体を中心にネットワークセキュリティ・アプリケーションデリバリ・データ保護ソリューションを提案。2013年よりプロダクトマーケティングマネージャーに着任し、ソーシャルメディアマーケティングを担当。

ページトップへ