「Web会議」導入時におさえるべき、3つのポイントとは?(1)

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「Web会議」導入時におさえるべき、3つのポイントとは?(1)

情報共有システム・コミュニケーションツール 2013/05/14

1. Web会議システムの普及率

■急成長とは言えない?

 スペインの古都 トレド市と、日本の歴史が根付く奈良市は、1972年より姉妹都市として提携している。それら2つの街に住む小学生児童たちが、Web会議システムを利用して様々な文化交流を図り親睦を深めていると言う。Web会議システムは今や、私たちの身近なものとなりつつある。
 
 昨今のビジネス現場においても、会議システムは「テレビ会議」から「Web会議」へと移行しつつあり、資料の共有や容易になった画像確認等、その高い利便性は大きなセールスポイントでもある。しかしその割にWeb会議システムの各企業における導入率は、急速に伸びているとは言えないと感じている。

何が足かせになっているのか、私なりに検証してみたい。

■アンケート調査結果から考えられること

 キーマンズネットで行った「Web会議システム導入」に関するアンケート調査では、「必要性を感じるが導入は検討しない」、「必要性を感じない」と回答した人に理由を聞いている。代表的なものは次の3つだ。

 <導入に躊躇する三大要素>
 (1)費用対効果が明確でない (55.1%)
 (2)利用シーンが分からない (25.2%)
 (3)画質・音質に不安がある  (15.3%)

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※2012年10月 キーマンズネット実施 「Web会議システム導入に関するアンケート」

 従って、導入の不安材料となっているこれらの理由をひとつずつ解決していけば、導入率は上がるという予測が立ちそうだ。
 
今回の記事では、まず1つ目の理由「費用対効果が明確でない」ことにフォーカスし、次回から残り2つの理由、「利用シーンが分からない」及び、「画質・音質に不安がある」点について検証していきたい。

2.Web会議を導入しない理由1:費用対効果が明確でない

 まず、企業はどのような課題を抱えているのか、そしてなぜWeb会議システムを導入するに至ったのか、私が経験した具体的な事例トピックスをあげてみたい。

■課題と解決策

 もちろんどの企業においても、コスト削減というテーマからいきなりWeb会議システムの導入を決定したというわけではない。いくつかの検討プロセスを経た後、導入を決めている。スペース上すべての事例を書くことはできないが、弊社が支援したケースをご紹介したい。
 
(1)製薬メーカー
【課題】全国に散らばるMR向けの研修に伴う出張費が膨大
  →TV会議を入れたいが接続拠点数に限度があり、導入や運用コストも大きい。
  →多拠点接続ができ、コストメリットの大きいWeb会議を導入検討。
  →出張費と導入費の比較で、費用対効果が明確となったことで導入決定。
 
(2)商社
【課題】国内だけでなく、海外拠点との電話会議を頻繁に行うため、電話料金が多大
  →会議に必要なものをリストアップ。音声+資料+カメラ映像が必要であると判断。
  →3つの要件を満たすWeb会議システムの導入を検討。
  →電話料金との比較で費用対効果が明確となり導入。
   定性的なメリットとして、資料共有によるスムーズな会議進行があげられる。
 
(3)建材メーカー
【課題】全国に散らばる取引先(工務店)への説明会に、担当営業だけでなく技術者も本部から同行するため出張費が膨大
  →TV会議による説明を検討したが、取引先に設置を強要できない。
  →資料共有による説明など、持ち運び可能なノートPCで行えるWeb会議システムを検討。
  →出張費と導入費の比較で、費用対効果が明確となり導入。
   定性的なメリットとして、説明会の開催回数を増やすことによる顧客満足度アップを実現。

■コスト削減シミュレーション

実際にあった事例として、即効性がある社内会議で発生する出張費の削減をシミュレーションしてみよう。効果が明確であることが分かっていただけると思う。
 
 【旅費】\2,076,000/年東京本社、大阪支社(東京本社での開催会議で、大阪から出張)
 【Web会議システム使用料】 \216,000/年 (ルーム2×12ヶ月パック)
 【経費節減効果】 \1,860,000/年

出張費の削減シミュレーション

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出張費の削減シミュレーション

■組織にとって“時間”は大切なリソース

 出張をWeb会議に置き換える事で得られるメリットは、出張費だけではない。移動に要した時間も積み重ねれば、組織にとって大きなロスとなるのだ。これは飛行機や新幹線による遠方への移動だけでなく、地下鉄や車による隣りの県や市への移動など、比較的近いエリアにおいても効果を発揮している。
 
 1ヵ所に集まるフェイスツーフェイスでのコミュニケーションも重要だが、日常行われる会議のうち何パーセントかをWeb会議で行う事によるコストメリットは大きい。
もちろん、設備投資に多大なコストがかかっては企業にとっての負担は大きいが、Web会議システムの場合、専用の部屋を設ける必要もなく投資を比較的低く抑えることができる。
 
 そこが従来のテレビ会議システムと大きく違う点である。
既存の情報インフラさえあれば、現存の会議室等を利用したり、個人のデスクでの会議参加が可能になるのだ。
投資効果については、分かり易いのではないだろうか。
 
 次回からは、Web会議を導入しない2つの理由「利用シーンが分からない」及び、「画質・音質に不安がある」点について、具体的な事例をもとに検証を進める。

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キーマンズネットとは
パナソニック株式会社に入社後、法人顧客向け業務システムの企画・設計開発に従事。パナソニック ソリューションテクノロジー株式会社にて、数万クライアントを超える大規模顧客向けシステムや新規事業の立ち上げを行うなど、ソフトウェアやクラウドサービスに関する多数の実績を有する。

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