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VoIP

VoIPとは、インターネットやイントラネットといったIPネットワークを用いて音声通話を実現する技術の総称で、音声をデータ化したものをIPパケットにし、インターネットなど、IPのプロトコルを使っている通信網を用いて音声通話を行う仕組みである。音声や映像などのコンテンツ(マルチメディアデータ)をインターネットなどで配信する方法の1つである。VoIPは、電話機から送出される音声信号をデジタル符号化し、音声を短い時間(20ms程度)ごとにデータ化する。音声データにRTPヘッダ、UDPヘッダ、IPヘッダを付加し、パケットとしてIPネットワーク上を伝送する。伝送されたデータを相手側の電話機などで音声信号へと復号化して再生する。結果、固定電話と同様の音声通話を可能としている。

VoIPの基本機能とは?

VoIPによる通話を行うためには、以下の機能が必要である。
 (1)通話したい相手の情報の取得
 (2)通話したい相手の呼び出し
 (3)応答
これを実行するための呼制御プロトコルとしてH.323とSIPが使われている。H.323はITU-Tで標準化された(1996年承認勧告)IPベースのネットワークインフラに対するマルチメディア規格。一方、SIP(Session Initiation Protocol)はIETFのMMUSIC(Multiparty Multimedia Session Control)ワーキンググループによって開発された。テキスト形式で相手先を指定し、UDPでSIPプロキシに送信し、相手先から応答メッセージを受け取る。SIPのメッセージヘッダは自由度が高く、高度なテレフォニーサービスを構築できる。SIPサーバを必要とする。H.323より後発のため、H.323と連動して動作可能である。転送機能や発信者番号通知機能など、従来の電話網である公衆電話網に近い機能を備えている。H.323に比べて接続にかかる時間も短く、また各端末に割り当てられるアドレス形式が電子メールアドレスの形式と同様など利用者にとって利便性が高い。

VoIPの導入メリットとは?

●通信コストの削減(経済性)
音声とデータのネットワーク統合によって、電話網の回線・通信料が不要になる。
●ネットワークの維持・管理費用など、ランニングコストの削減(経済性)
イントラネット/エクストラネットへ適用した場合、既存のIP網上で音声通話も可能になる。電話回線とネットワーク回線という複数の異なるネットワークを持つ必要がない。回線の敷設料や電話交換機の維持費といった管理コストの削減が可能となる。
●データネットワークとの親和性(拡張性)
VoIPは通信にIPネットワークを利用する。音声データを他のデータ(文字、画像)などと等価に扱うことができる。従来の音声通話とは異なる新しいサービスが可能となる。音声通話の内容のリアルタイムテキスト変換、WWWと音声通話を融合させたユーザサポートにも適用できる。