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2010/02/01
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企業ITシステムの運用管理はいま、システムの安定稼働という目標を超えて、内部統制やコンプライアンス確保、企業の社会的責任の遂行といった経営上の課題にも対応しなければいけない時代になってきた。 |
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IT資産管理ツールの基礎知識 |
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いま会社にどれだけのPCがあるのか、利用されているソフトウェアはどれだけあるのかなど、企業のIT資産の状態をたちどころに明らかにできるのがIT資産管理ツールだ。製品によって機能に違いがあるが、ネットワークを通じてハードウェアやソフトウェアのインベントリ情報を自動収集し、一元管理する機能がベースになっているのは共通している。収集情報の範囲がどこまでなのか、そしてその情報をベースにして各種の管理がどこまで行えるのかがツールの性格を決める。
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図1に見るように、基本的には対象PCにエージェントと呼ばれる常駐プログラムを導入して情報収集や各種管理操作を行う場合が多い。しかしエージェントの配布や運用管理負荷を嫌う場合には、Windowsに備えられている機能を利用することでエージェントなし(エージェントレス)で運用することもできる。
製品により、もともとエージェントを導入しない前提の製品もあれば、一部にエージェントのないPCがあっても管理可能にしている製品もある。きめ細かい情報収集や幅広い管理操作のためにはエージェントがあったほうが有利だが、導入や運用管理負荷の面ではエージェントレスの製品のほうに軍配が上がる。
図1のようなシンプルな構成のほかに、他拠点のネットワークも管理対象とする場合には拠点にサブマスターサーバを立て、そこでまとめた拠点のデータをWAN経由でセンター拠点のマスターサーバに送信して一元管理するといった構成をとることもできる。またネットワークに常時接続はしないモバイルPCの場合には、エージェントが収集した情報を接続時にメールで送信したり、まったくネットワーク接続をしないスタンドアローンPCからは外部記憶メディアを使って情報を手渡しして登録したりすることもできる。製品それぞれに、できるだけ漏れなく、すべてのPCからの情報収集が行えるような工夫がされている。
IT資産管理の基礎となるインベントリ情報とは、例えば次のような情報が挙げられる。
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これら基本項目に加えて、製品の機能に沿ったさまざまな情報収集が行われる。例えばセキュリティ機能をもつ場合には上記に加えて次のような情報も収集される。
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さらに、特定のアプリケーションのバージョンやパッチ適用状況、利用情報なども収集するもの、サーバやストレージ、レガシーシステムの資産情報も収集可能なもの、部署・設置場所その他さまざまな任意の項目についても、クライアントPC側に入力を促して情報を設定し、その情報を収集可能にするものもある。どこまで管理するかによって、収集・管理すべき情報は異なるので、自社に即した項目で収集・管理できる製品を選ぶとよい。
電源OFFのPCからでも情報収集できるvProテクノロジ
インテルのvProテクノロジ搭載PCも多くなってきた。vProテクノロジ搭載PCの場合、もしも電源がOFFになっていた場合でも監視サーバ側からPCを検出し、DMI準拠の基本的なハードウェア情報が取得できる。またリモートでの電源ON/OFFに対応しているため、一度ONにしてOSレベルやエージェントレベルでのインベントリ収集、あるいはファイル配信などを行った後、シャットダウンすることもできるため、夜間のパッチ配布なども可能になり、管理がより容易になる。また管理者がBIOSレベルでリモート管理できるところも利点だ。現在のところは対応PCが限られるため運用が難しいが、数年後にはvProテクノロジをベースにした運用方法が可能になりそうだ。
収集したインベントリ情報はサーバでDB化される。そこまでであれば単なるインベントリ収集ツールだが、IT資産管理ツールは、このDBを利用してさまざまな管理操作が行えるように作られている。目的に応じて次のようないくつかの管理機能がツール上で提供されている。
| ○運用支援機能として | ||||||
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| ○セキュリティ機能として | ||||||
| ○資産管理支援機能として | ||||||
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従来からIT資産管理ツールが「基本機能」としてきたのが運用支援機能としての3機能だ。これらの機能により、運用管理工数の削減・効率化を実現するというのが、今も以前も変わらないIT資産管理ツールのメリットの1つになっている。
このなかで特に現在注目されているのがソフトウェアライセンス管理機能だ。これについては次項で紹介しよう。
ファイル配布/自動インストール機能を使えば、エージェントの自動インストールも含めて必要なソフトウェアを適切なPCに配布/自動インストールすることができる。セキュリティパッチ、ウイルス定義ファイル、ドライバなども同様に自動配布、自動適用を可能にする。最近ではPCに導入されることが多い無償ソフトウェアの脆弱性が発表されることが多いが、それらのバージョンアップ等もこの機能によって行える。
また、インベントリ収集機能によってネットワーク上を常に監視しているため、新規に接続されたPCを発見することはたやすい。新しいPCを発見次第に自動的にエージェントを導入したり、セキュリティ情報を判定してセキュリティパッチやウイルス対策をポリシーに併せて適用したりすることもできる場合がある。
リモート操作(サポート)機能は、基本的にはユーザ画面を共有しながら管理者がリモート操作を行ったり、アドバイス/指示を行ったりすることができる仕組みのことを指す。運用管理者が移動せずに遠隔地のユーザを助けることができる。リモート操作専用ツールやOS標準のツールを利用するのに比べ、PCの構成情報を参照しながらサポートできるところが利点だ。またINIファイルやレジストリ、電源管理設定などをリモートで設定することも可能だ。
上記の運用支援機能にプラスして加えられるようになったのがセキュリティ機能だ。製品によってできることに差があるが、PCに導入されているセキュリティ製品やウイルスパターンファイル等が最新の状態に更新されているかどうか、セキュリティパッチが適切に適用されているかどうかを自動確認できる機能が多くのツールに備えられている。そのほかにも各種のセキュリティ機能が備えられるようになってきているので、最新動向として別項で紹介しよう。
内部統制に関連して改めて注目されているのが、総合的な資産管理への情報利用だ。内部統制を実施する企業では、会計情報の正確性、真実性が厳しく問われる。リースやレンタル、保守などの契約情報などをIT資産ひとつひとつに紐づけて、報告した資産状況と実際とが一致していることを立証できるようにしておかなければならない。これにはIT資産以外も含めた総合的な対応をとらなければならないが、IT資産管理ツールの機能を活用することで、正確な棚卸しを迅速化、省力化することができる。ツールの多くは対象範囲をPCやネットワーク機器に限っているが、資産管理支援に重点を置くツールでは、サーバやストレージ等を含めた統合資産管理や、各種情報とのリンクを意識したDB構成をとるものがある。運用管理の国際標準ITILが推奨するCMDB(構成管理データベース)構築のための要素として利用することも可能だ。
ツールのほとんどに外部の管理ツールやオフィスアプリケーションなどにデータをエクスポートできる機能があり、インベントリ情報を台帳に反映しやすくする工夫がされている。
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【1】IT資産管理ツールを解体しよう!
1-1 IT資産管理ツールの基礎知識
1-2 コンプライアンスが問われるソフトウェアライセンス管理
【2】IT資産管理ツール最新動向
2-1 セキュリティ強化に役立つIT資産管理ツール
2-2 本格化してきたIT資産管理サービス
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