三菱商事グループ3社が選択したIT基盤「合従連衡」策とは

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


B to Bメーカーの業界再編、
三菱商事グループ3社が選択したIT基盤「合従連衡」策とは

開発 2018/09/12

 企業合併や事業統合を契機に基幹系業務システムを統合したり刷新したりといった事例は珍しくないが、複数のシステムを生かしながら連携して運用する方法を採用するケースはそう多くない。

 MCフードスペシャリティーズ(以下、MCFS)は、三菱商事グループへの参入を機に、基幹業務システムを刷新している。新システムでは、経営の可視化や内部統制ルールへの対応、グループ内企業統合も視野に、柔軟で機動力の高い仕組み作りが求められた。

本稿は、2018年7月25日に開催された「アシストフォーラム2018 in 東京」(主催:アシスト)の講演を、編集部が再構成した。

B to B食品メーカーの業界再編、合従連衡とグループ内連携

 MCFSは、キリンビールや協和発酵工業など複数企業の数度にわたる事業統合の末、2013年にキリングループから三菱商事グループの一員として生まれ変わった大手食品素材メーカーだ(2014年に現社名に変更)。

 「キリン協和フーズ」は協和発酵工業の食品事業やキリンビールの機能性食品事業、武田薬品工業の食品事業、メルシャンの加工用酒類事業を統合した、キリングループの1社だった。2013年、三菱商事ライフサイエンスがこのキリン協和フーズを買収したことで、三菱商事グループに参入した。事業の主力は食品メーカー向けに調味料などを卸すB to Bビジネスだ。

 もともと同社のIT基盤はキリングループが運営してきたが、三菱商事グループ傘下では、グループの内部統制要件に対応したり、あるいは別の事業会社との統合も含めた最適化を検討したりする必要があった。

 「2013年7月の統合後は三菱商事グループとしての内部統制要件に対応が必要になると同時に、MCFSと同様に三菱商事ライフサイエンス(以下、MCLS)の小会社である、興人ライフサイエンス、三菱商事フードテックの2社との一体的経営を視野に入れた新基幹システムが求められた」(MCフードスペシャリティーズ 情報システム室 室長 服部信也氏)

※会員登録いただくと図をご覧いただけます。
会員登録はこちら(無料)

MCフードスペシャリティーズ 情報システム室 室長 服部信也氏

 グループ3社の経営管理基盤構築プロジェクトは次の4点を方針骨子として進められた。

(1)経営情報の見える化を実現する(将来的には子会社や関連会社を含む可視化を目指す)
(2)パッケージシステムを活用した業務標準化やシステム統合を推進する
(3)三菱商事グループの内部統制要件に対応する
(4)QCD(品質・コスト・納期)を意識してプロジェクトを安定着地させる

安く素早く使うには? あえて統合パッケージを使わない選択

 柔軟性やコスト抑制のため、スクラッチ開発ではなく、標準業務支援パッケージ製品を「使う」方法で新基幹システム構築を推進する方針を掲げた。

 この方針を貫くため、「ユーザーの要望はユーザー自身が実現するようにした」(服部氏)というように、プロジェクトマネジメントをシステム部門ではなくユーザー部門が担当した。プロジェクト最大の特徴は業務全体を包括するERPパッケージがある中で、同社は全業務領域を1つのパッケージに統合しなかった。

…この記事の続きは、会員限定です。  会員登録はこちら(無料)

続きを読むには…
会員登録いただくと自動的にこの記事に戻り、続きが読めます。

会員登録(無料)・ログイン

このページの先頭へ
関連キーワード

データ連携/三菱商事グループ3社が選択したIT基盤「合従連衡」策とは」関連の情報を、チョイスしてお届けします

※キーマンズネット内の「データ連携」関連情報をランダムに表示しています。

データ連携」関連の製品

クラウドEAIサービス 「PolarisGate」 【日商エレクトロニクス】 【ノンプログラミングWebデータベースソフト】UnitBase 【ジャストシステム】 グローバルERP運用の5つの「したい」を実現する経営管理ツールとは? 【JFEシステムズ】
EAI ワークフロー DWH
クラウドサービス間のデータを連携し、業務効率向上やビジネスへの対応を支援するクラウド型EAIサービス。世界トップクラスの導入実績を誇る「Magic xpi」のクラウド版。 専門知識不要、簡単なマウス操作や表計算ファイル取込でWebデータベース作成、活用できるソフトウェア。検索・集計・グラフ化も容易。データへのアクセス権限設定も柔軟。 グローバルERP運用の5つの「したい」を実現する経営管理ツールとは?

データ連携」関連の特集


2015年10月から通知が始まるマイナンバー。制度開始に備えて全ての企業でマイナンバーへの対応が必須…



メールやスケジュール管理など、日常業務に不可欠なグループウェア。今回はシステムの基本と、話題のGoo…



既存システムを使い続けながら、変化への対応を高度化するにはどうすればよいか?「システム統合基盤」はそ…


データ連携」関連のセミナー

請求書電子化への道 コスト削減を実現した事例から学ぶ! 【コクヨ/JBアドバンスト・テクノロジー/日鉄日立システムエンジニアリング】  

開催日 10月24日(水)   開催地 東京都   参加費 無料

 請求書など基幹業務の帳票は現在でも紙ベースのものが多く、コストや業務負荷の要因となっています。しかし、電子化をすすめるにあたっても、「帳票のデザインや業務フロ…

Tsunagu for 奉行 ハンズオンセミナー 【日本電通/NDIソリューションズ/サイボウズ】  

開催日 11月15日(木)   開催地 東京都   参加費 無料

エクセルやキントーンから奉行シリーズへの転記を自動化・省力化することをご提案しています。エクセルやキントーンは大変、便利なツールです。しかし、データを整理するた…

Tsunagu for 奉行 ハンズオンセミナー 【日本電通】  

開催日 7月19日(木),8月9日(木),9月6日(木),10月10日(水)   開催地 大阪府   参加費 無料

エクセルやキントーンから奉行シリーズへの転記を自動化・省力化することをご提案しています。エクセルやキントーンは大変、便利なツールです。しかし、データを整理するた…

「開発」関連 製品レポート一覧

このページの先頭へ

データ連携/ 三菱商事グループ3社が選択したIT基盤「合従連衡」策とは」の記事を一部ご紹介しました。
会員登録を行い、ログインすると、「データ連携/ 三菱商事グループ3社が選択したIT基盤「合従連衡」策とは」の記事の続きがお読みいただけます。


Myリストへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この記事に掲載している情報は、掲載日時点のものです。変更となる場合がございますのでご了承下さい。


30010375


IT・IT製品TOP > 開発 > システムインテグレーション > システムインテグレーションのIT特集 > 特集詳細

このページの先頭へ

キーマンズネットとは

ページトップへ