音声のクラウド化で進む“脱固定電話”“脱PBX”の実態

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音声のクラウド化で進む“脱固定電話”“脱PBX”の実態

2018/07/02

 スマートフォンの広がりや働き方改革が大きな潮流となる中、これまでオンプレミスで運用してきたPBXをクラウドサービスに切り替え、固定電話を数を減らしてスマートフォンを中心としたコミュニケーション基盤へと移行する企業が増えている。今回は、そんなクラウドPBXを中心とした脱固定電話、脱PBXの状況やその環境を実現するクラウドPBXサービス、固定通信と移動体通信の融合を図るFMC(Fixed and Mobile Convergence)サービスの実態について見ていきたい。

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1音声コミュニケーションの実態とクラウドPBX

1-1音声コミュニケーションの今

■音声コミュニケーション基盤のクラウド化

 固定電話を中心とした音声コミュニケーションは、社内での意思疎通や社外との業務連絡における中心的な役割を果たしてきた。これは今でも変わらないが、多くの人がスマートフォンを持つようになったことで、LINEをはじめとしたチャットやSNSによる情報共有、そしてメールなどテキストを中心としたコミュニケーション手段もこれまで以上に利用されるようになっている。
 そこで最近では、PBX更改などがトリガーとなり、固定電話の代わりにスマートフォンによって音声コミュニケーション基盤を再構築したいと考える企業が増えている。その手段として注目されるのが、従来自分たちで運用保守してきたPBXを外部サービスとして利用し、固定電話からスマートフォンによる内線・外線電話の仕組みを構築する動きだ。具体的には、クラウドPBXサービスやFMCサービスに代表される、音声コミュニケーション基盤のクラウド化だ。

■脱固定電話となるか!?進むスマートフォン内線化

 クラウドPBX化に際しては、同時にスマートフォン内線化の検討も行われるケースが増えている。この場合、固定電話を一切設置しないケースもあるものの、その多くは受付や島机に数台設置するなど、一部は残して運用するケースが少なくない。普段から自分のデスクで電話をする機会の多い人は、当然固定電話のほうが使い勝手がよく、業務によっては一部の固定電話が維持されることになる。ただし、以前に比べて企業あたりの固定電話数が減っているのは間違いない。  

 スマートフォン内線化を実現する際に利用するスマートフォンは、企業から貸与される割合が多く、個人所有のスマートフォンを利用するBYOD環境は企業貸与に比べると少ない状況にある。システム部門からすれば、自分の管理下に置けない、ガバナンスが効かないデバイスを管理することに対して否定的であり、個人としても仕事とプライベートのデバイスは分けたいというのが本音のようだ。具体的に統計を取ったわけではないが、実際の商談ベースでは企業から貸与するスマートフォンが多く利用されているという。

コラム:若手を中心に見直される音声コミュニケーション

 賛否はあるものの、近年はチャットで上司に遅刻の連絡を行ったり、中には上司に退職を告げたりといった極端な事例がネットを騒がせるなど、企業内でもチャットがコミュニケーションの重要なツールの1つになっている状況にある。しかし音声コミュニケーションそのものが重視されなくなってきているのかといえば、決してそんなことはない。実は20代を中心とした若者は、チャットの怖さを十分理解しており、重要な話になればなるほど、音声を重視する傾向にあるようだ。チャットの内容が世代間ギャップの中で正しく理解されないばかりか、スクリーンショットをとられて周囲にさらされてしまうといったリスクを若いうちから味わっている世代だけに、確実に相手に自分の意思を伝える手段として、音声の比重が高まっているという調査結果もある。


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