AIが名刺管理で人を“マッチング”? Sansanのとがった新機能

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AIが名刺管理ツールで人を“マッチング”? Sansanのとがった新機能

情報システム 2018/03/30

 名刺管理ツールの「Sanan」に新機能が追加された。同製品を提供するSansanは、単なる名刺管理のサービスではなく、名刺を通して出会いの価値を最大化する製品を目指していると話す。同社が、2018年3月16日に開催した「Sansan Innovaton Project 働き方2020」では、AI技術によって出会うべき人をレコメンドする「スマートレコメンデーション」他、斬新でかゆいところに手が届く機能を発表。企業のイノベーションと働き方の革新を後押しするという。

もはや“名刺管理ツール”におさまらない

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Sansan 取締役 Sansan事業部長 富岡 圭氏

 プレスカンファレンスではまず、Sansan 取締役 Sansan事業部長の富岡 圭氏が登壇し、同社製品Sansanについて「単なる名刺をデジタル化して管理するサービスだと思われているかもしれないが、名刺を社内で共有することで“出会いの価値を最大化する究極のプラットフォーム”を目指している」と話した。

 次いで、同社Sansan事業部 プロダクト開発部 部長/プロダクトマネージャーの藤倉成太氏が登壇。「営業のチャンスを広げる」「社員の生産性をあげる」「組織のコミュニケーションを進化させる」といったSansanの3つの価値について解説した。また「今回追加した5つの新機能が、Sansanによる働き方の革新をさらに後押しする」とし、5つの新機能について解説した。

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Sansan事業部プロダクト開発部 部長/プロダクトマネージャー 藤倉成太氏

名刺情報の共有、アプリ内でのデータ取り込み、名寄せ機能を強化

メッセージ

図1 メッセージ機能のイメージ図

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図1 メッセージ機能のイメージ図

 これは、Sansan導入企業内で、社員同士のメッセージチャットが可能となる機能だ。この「メッセージ」機能の搭載によって、Sansan内でチャット形式のメッセージを送り、名刺情報の共有を行える。同機能はPC版、およびスマホアプリ版に搭載され、社内の円滑な人脈情報の共有をサポートし、コミュニケーションを進化させると同社は説明している。なお、同機能はβ版として展開されていたが、ユーザー企業のフィードバックを元に改良を行い、提供が開始された。

一括取り込み/即時データ化機能

 「一括取り込み/即時データ化機能」は、スマホアプリ版のSansanにおいて、複数枚の名刺を一括で読み込み、即時にデジタルデータ化する機能だ(図2)。

 基本的に、Sansan導入企業には簡単に名刺の取り込みができるよう、専用スキャナーが貸与される。とはいえ、出張先などの出先で名刺情報を取り込みたい場合には、スマホアプリ版のSansanを用いて1枚ずつ撮影する方法しかなく、利便性に課題があった。そこで、今回の機能追加では、スマホアプリ版でも一度に複数の名刺を取り込めるようになった。取り込んだ名刺データを即日で活用できることもポイントだ。また、同機能ではOCR(光学文字認識)とオペレーターによる手入力という二段構えの体制によって、正確さも確保されている。

図2 一括取り込み/即時データ化機能

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図2 一括取り込み/即時データ化機能
取り込む名刺は並びや方向がバラバラでも複数枚読み取ることが可能だ

Sansan Customer Intelligence

 「Sansan Customer Intelligence」は企業内に散在し、統合できていない顧客データを統合するカスタマーデータプラットフォーム。企業内には、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)、経理情報や契約情報などさまざまな顧客データが存在するが、その多くは重複していたり情報が不完全だったりして、情報を最大限活用することができていない状態だという。こうした課題を受け、企業内にあふれるデータを、同社が培ってきた「名寄せ技術」を用いて、整理・統合を行う。統合された情報はクラウド上の企業専用データベースとして格納され、企業の情報マスターデータベースとして活用できる。また、整理統合したデータはSFAやCRMツールと連携、反映させることで、社内の顧客情報を最新に保つことが可能となる。なお、同機能は有償で提供される予定だ。

図3 Sansan Customer Intelligenceのイメージ図

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図3 Sansan Customer Intelligenceのイメージ図

出会うべき人をレコメンドする機能も追加

 プレスカンファレンスでは、同社の研究組織であるDSOC(Data Strategy & Operation Center)が手掛ける、AI技術を用いた2つの新機能も紹介された。DSOCは、同社が16年に設立した名刺のデータ化および研究を行う部門。画像処理・機械学習のスペシャリストやデータサイエンティストが20人以上在籍するR&Dチームを有し、集積された名刺のデータを解析することで企業の情報、人物の情報、人と人のつながりの情報など、ビジネスシーンで活用できる「価値ある情報」の創出を目指すという。以下で追加された2つの機能を詳しく説明する。

スマートレコメンデーション

 これは、ユーザーの名刺交換において、地域や業種、交換先部署といった項目の傾向をSansanが分析し、社内に埋もれている次に出会うべき人をレコメンドする機能。具体的な挙動は以下の通りだ。

・名刺交換の傾向をSansanが分析し、その傾向にマッチする社内の同僚が交換した名刺を自動的にレコメンド。
  ↓
・レコメンドされた名刺に対してユーザーは「興味あり」「興味なし」を選択。
  ↓
・「興味あり」を選択した場合、名刺所有者に名刺情報を紹介できるか否かの確認通知が送信される。
  ↓
・名刺所有者が紹介を承諾した場合、メッセージ機能を介して情報が送付される。紹介を却下した場合にはユーザーへ通知は送られない。

 スマートレコメンデーションでは、ユーザーが「興味あり」「興味なし」を選択することでAIがその傾向を学習し、“ユーザーの出会いたい人”をより強くレコメンドできるようになる。この機能により、「ビジネスの出会い」をユーザー自らが探しに行くのではなく、AIがレコメンドする世界が実現されるという。富岡氏は、同機能が「一期一会の出会いをムダにしないための機能」だと話す。
 
  「経験と勘が重要だった営業という仕事の中で、今後は通常業務をこなしているだけでAIが“会うべき人”をレコメンドしてくれるようになる」(富岡氏)

図4 スマートレコメンデーション機能のイメージ

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図4 スマートレコメンデーション機能のイメージ

Sansan Labs

 DSOCでは、名刺活用に関する20以上の新プロジェクトが日々進行しているという。Sansan導入企業は「Sansan Labs(ラボ)」において、そのプロジェクトで生まれた機能のうち、β版として提供されているものを幾つか利用できる。具体的には、ホーム画面から「Sansan Labs」専用ページにジャンプし、β版で提供されている機能を使用できる。また利用した機能に対してのフィードバックを送ることもできるという。そのフィードバックを元に、DSOCではさらに機能開発を進め、新機能として搭載させるという循環が生まれる。Sansan Labsでは現在、以下の機能が利用可能となっている。

・人を知り他人を知り企業を知る (β)
 名刺保有情報を「その人の人脈における強み」とし、自分や同僚の「強み」をキーワードで可視化。強みの変遷も見ることができる。

・企業間距離の変遷 (β)
 名刺交換情報から、自社と関係の深くなっている企業をリストアップして表示する。

・バーチャル組織図 (β)
 名刺交換履歴を基に、それぞれの社員が接点のある企業を分析し、組織編成と戦略策定に活用可能な「部署を横断した組織図」を策定する。

・社内キーパーソンを探せ (β)
 顧客企業との関係拡大に貢献した社員を名刺交換枚数の推移から分析する。

図5 Sansan Labs(ラボ)の画面

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図5 Sansan Labs(ラボ)の画面
Sansanユーザーはホーム画面からジャンプして開発中の新機能を利用できる

 富岡氏によれば「今後は国内外の大学や研究機関と連携して『Sansan University』という、名刺情報をベースにした人と人、企業と企業のつながりの研究を行う」とのこと。今回発表された5つの新機能にとどまらず、さらなる新機能の開発に期待が持てそうだ。

                       (執筆;二瓶朗,グラムワークス)

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