【第15回】最終評価、システムベンダーの確定(2)

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2017/06/28

海外拠点のあるべき姿とは

自己紹介
太陽グラントソントン・アドバイザーズ株式会社 今井 武
主な経歴
上場一部SIベンダーにて日本国内を中心に基幹業務システムのマーケティング・販売に従事。その後、太陽グラントソントンにて海外進出企業、外資系企業を中心にグローバル対応の基幹業務システムの企画・立案・実行…

【第15回】最終評価、システムベンダーの確定(2)

長らくお付き合いいただきました「海外拠点のあるべき姿とは」は、今回が最終回です。

最終回は、前回に引き続き「最終評価、システムベンダーの確定(2)」と題しまして、提案対象のシステムのデモンストレーションを見てシステムベンダーを最終判定する際の勘所をご紹介します。

前回の「最終評価、システムベンダーの確定(1)」では、二次選考に進んだシステムベンダーに対し、プレゼン・デモンストレーションを依頼する際の注意事項や、評価時の評価項目について言及しました。評価するポイントを明確にし、横並びの比較可能性を担保して評価することが何よりも重要であるということを、ご理解いただけたかと思います。

今回は、明確に定めた評価項目に沿って最終前後のプロセスにおける留意点をご紹介いたします。

システムベンダーの最終評価と確定

前回紹介した評価項目を元に評価シートを作成し、複数のシステムベンダー候補から1社に最終確定します。

評価シートから簡単に順位が付けられれば苦もなく1社に決めることができますが、各評価者の重要選定基準とする評価項目が微妙に異なるような場合(例えば経理部の評価者は会計関連の重要点を重視し、生産管理部門の評価者は生産関連の重要点を重視して、システムベンダーが1社に決まらないなど)、その評価項目を洗い出し、社内打ち合わせを通じて、声が大きい評価者の項目の評価を高くするのではなく、会社全体にとって有益で最も効果的な項目の評価を高くすることが求められます。

また、システムベンダー選定の最終段階で、機能の評価が高く価格も高いシステムベンダーと、機能の評価はそこそこで価格は安いシステムベンダーを比較して、機能評価を重視したい場合、価格交渉により機能重視の1社に絞り込める場合もあります。

見積金額もシステムベンダーからの提案をそのまま受け入れず、特に導入コンサルティングなどで「一式」と表示されているところは明細を詳細に出してもらうよう要求し、妥当な金額かどうかを確認します。

その他、契約に関しては、一般的に問題になりがちな損害賠償の責任、瑕疵担保期間、著作権の帰属等の確認をします。いずれにしても自社に取って有利な条件を引き出せるよう努力をしましょう。

条件も整い、無事1社に絞れたところで、最終的な社内の承認申請・確定作業を行います。
承認プロセスがそれほど複雑でない会社は特に悩む必要はありませんが、企業規模が大きければ大きいほど、承認プロセスが複雑で、システムベンダーを絞り込めても、結局、社内最終承認がおりず、システム導入がペンディングなったというケースもあります。

「第8回「要件定義の進め方(2)」でも記載しましたが、利害関係者との合意形成をするために4つの壁(組織の壁・経験の壁・予算の壁・決断の壁)があります。
海外拠点への導入の場合は、更に言語や文化の壁もあり、調整が困難になります。
しかし、どんなに壁が多く、また大きくなっても最終的に決定するのは人です。
承認プロセスを一過性の単純な作業とせず、「利害関係者をまとめる人」の「熱意」と「経営者」の「決断」がうまくかみ合うよう適宜コミュニケーションを取り続けることが、最終合意できる過程で大変重要になってきます。

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