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名刺管理ツール活用を阻む「2つの関門」を突破する運用法そこが知りたい!名刺管理

名刺をため込んでしまい、うまく営業活動に活用できない。ここにはクリアすべき2つの関門がある。名刺を最大限に活用できる運用法を紹介する。

» 2016年05月31日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 名刺管理ツールは、名刺の束を「人脈の宝庫」に変えて事業活動に活用するためのものです。しかし、理屈では分かっていても上手に運用するイメージがうまくつかめないという人もいるでしょう。名刺をため込んでしまい、うまく営業活動に活用できていない会社においては、2つの関門があります。

 1つ目は「各担当が溜め込んだ名刺の束のデータ化」。2つ目は「データ化した名刺情報の日常業務での活用」です。この2つの関門をクリアすることで名刺管理ツールは最大活用できるはずです。今回はこれらの関門をクリアするための上手な運用方法を紹介します。

名刺の束を2系統で処理していくフロー

 まず「各担当が溜め込んだ名刺の束のデータ化」についての関門です。

 そもそも、なぜ名刺管理ツールを導入するかというと、各担当が溜め込んだ名刺がブラックボックスになってしまい、人脈が「見える化」されていないところから始まっているはずです。

 それを何とかしようと名刺管理ツールを導入したのに、その各担当が溜め込んだ名刺の膨大な量を目の当たりにして、気持ちがなえてしまうかも知れません。なぜならば、まずこれらをデータ化しないことには、ツールを導入しても何も始まらないからです。

 この場合は、名刺のデータ化を「一気に大量処理する」「日々少しずつ処理していく」という2つのフローに分けて考えます。前者は専任の担当を置くか、アウトソーシングする方法もあります。後者は各担当が日々行います。

一気に大量処理するフロー

  • 各担当が溜め込んだ大量の名刺は、まとめて一気にデータ化する
  • 商談会、見本市など大量の名刺を渡されるイベントは、まとめて一気にデータ化する
  • 社内に専任スタッフ(委員会)をおくか、アウトソーシングする
  • 社内で行う場合にはデータ化のハードウェア(専用スキャナーなど)が必要

日々少しずつ処理していくフロー

  • 渡された名刺は名刺ホルダーにしまう前に、即日必ずデータ化する
  • 名刺の情報が変わったときも日々修正する
  • 日々のタスクは各担当が実施する
  • 各担当はしまい込まないというルール決めを検討する

 人員に余裕があれば担当を決め、社内で全て処理すればより処理スピードを上げることが可能ですが、限られたスタッフの企業ではアウトソーシングする方が現実的かと思います。これらの方法によって、いったん個々人の名刺データを全員で共有し、人脈の「見える化」を強く実感できるようになると名刺管理ツール活用の第一関門を通過したといえるでしょう。

日常業務で活用してこそ価値が生まれる

 続いて「データ化した名刺情報の日常業務での活用」についての関門です。各担当が溜め込んだ名刺の束が共有され、社内の人脈が「見える化」されるだけでも大きな進歩ですが、そこで止まってしまってはもったいない話です。それをそのまま日常業務に生かしてこそ導入したかいがあるのではないでしょうか。

 営業担当あるいは渉外担当において、メインの日常業務とは外部とのコンタクトでしょう。特に営業、販促活動を行うスタッフにとって新規顧客へのアプローチは必須といえます。

 メール、電話、あるいはメールマガジンなどのコンテンツ送付などの業務に、この名刺管理ツールを生かしたい、つまりコンタクトソフト(電話帳やアドレス帳)などと名刺管理ツールが同期できれば、今まで「名刺を探して電話をかける」「名刺からメールアドレスをメールソフトに転記してメールを書く」という作業が格段にはかどります。

 名刺管理ツールの中には、登録した顧客あるいは見込み客について関連するニューストピックなどを毎日知らせてくれるものもありますから、アプローチする時の助けになります。

 こうして、日常業務で便利に使えることがメンバーに認識されると、2つ目の関門も無事通過し、名刺管理ツールがさらに活用されるようになるでしょう。

名刺管理ツール

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