PayPalの牙城を崩せるか? Googleが挑戦する“顔パス”決済

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掲載日 2016/03/17

PayPalの牙城を崩せるか? Googleが挑戦する“顔パス”決済

Googleの決済システム「Android Pay」に新たなアプリ「Hands Free」が登場。Bluetooth LE、WiFiおよびセンサーを使い、携帯をポケットやバッグから出さずに決済することができる。

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 Googleは2015年10月に米国で、NFC対応Android搭載スマートフォンを決済端末にかざすだけで支払いが可能な「Android Pay」を導入。現在米国内200万カ所以上で同システムによる支払いが可能だという。

 そのGoogleがAndroid Payをさらに一歩進めた「Hands Free」アプリの試験的な運用を開始した。同アプリでは決済端末との通信にNFCよりも距離の長いBluetooth LE、WiFiを使用しているため、スマートフォン本体をポケットやバッグの中に入れたままでも、決済できる「ハンズフリー」が特長だ。
財布もカードも不要! 簡単「顔パス」Googleの「Hands Free」
 Googleによれば、利用者がレジで「Googleで支払います」というと、店側は利用者のイニシャルと、Hands Freeアプリのプロフィール写真で本人確認を行う。それですべて完了だ。

 また、一部の店舗では支払いプロセスをさらにスピードアップするため、「顔認証」による決済を行っているという。店内のカメラで自動的に利用者の顔を認識、Hands Freeアプリのプロフィール写真と照合する。カメラで撮影された顔写真および照合のために使われたアプリのデータは、本人確認のためだけに使用され、照合直後に消去されるため、店側が保存することもできなければ、Googleのサーバに送信、保存されることもないという。

 Hands FreeアプリはJelly Bean v4.2以降を搭載したAndroid端末、およびiPhone4s以降で使用することができるが、現時点で使えるのはサンフランシスコ周辺のみとなっており、対応店舗はピザチェーン店のPapa John’s、McDonald’sなどだ。

 NFCを利用したモバイル決済は、日本でもFeliCaを利用したおサイフケータイの実績があり、米国などではAppleのApple Payが着実に対応店舗とユーザー数を伸ばしている。

 また、顔認証による決済も、Googleが初めてという訳ではない。決済システムとしては特に米国において圧倒的なシェアを誇るPayPalも、2013年夏に英国、米国、日本などで顔認証による決済の実験を行っていた。しかし当時は専用アプリをスマートフォンで起動して店舗でチェックイン操作を行い、さらに店舗の端末で顔認証をする必要があったため、本格導入には至らなかったようだ。

 Googleのシステムは、スマートフォンを操作する必要のないまさに「顔パス」だけあって、注目度は高い。反面、Hands Freeアプリのセキュリティ面を不安視する声もかなり多いようだ。

 BluetoothやWiFiはカバー範囲が広いため、スマホをいちいち手に取らなくてもいいというのは便利だ。しかしその一方で「勝手につながってお金がチャージされないだろうか」「ほかの人と間違えたりしないだろうか」という意見も少なくない。

 Googleはこれに対し、「レジで必ず身元照合を行ってからしか課金しない」「課金後は毎回メッセージが届く」と説明しているものの、「レジで写真を照合するだけで大丈夫なのか」と、ユーザーの不安を払拭するには至っていない。

 また顔認証については、「撮影した顔写真やデータは保存しない」とされているが、こちらについても抵抗のある人が多いようだ。
  • 「カースラッキアン姉妹(カーダシアン姉妹を皮肉っている)はこの実験には使わないほうがいいよ。写真が毎回違うからさ」(イギリス)
  • 「ハンバーガーチェーン店に写真が保管されるのはいやだな(Googleは保管はされないとしている)」(イギリス)
  • 「サイエンスはすばらしいけど、ここまでする必要あるのかな」(アメリカ)
  • 「遠慮したい。これは『イノベーション』じゃないでしょ」(アメリカ)
  • 「これがいいアイディアだっていうのが理解できないよ。『デジタルすり』を推奨しているようなものでしょ」(イギリス)
  • 「写真と顔だけでチェックするなんて本当に大丈夫なのかな」(不明)

※上記枠内はすべて編集部訳

(執筆者:岡 真由美)
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