営業マネージャーの会議リードの仕方(2) 討議とトラブル脱出策

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営業マネージャーの会議リードの仕方(2) ~討議とトラブル脱出策~

情報システム 2016/02/19

会議を行う目的は何でしょうか?また会議の効果を考えたことはあるでしょうか?関係者の貴重な時間と場所を割く会議は、生産性の高いものでなくてはなりません。今回は「営業マネージャーの会議リードのプロ(職人)」としておさえておきたいポイントを連載形式で解説しています。
(本記事は株式会社日本能率協会コンサルティング「営業・マーケティングの知恵ぶくろ」に掲載された記事を転載したものです)

討議の進め方

■1.プレゼンテーションの仕方

 討議を始めるにあたって、まず最初に行うべきことは、参加全員の会議に臨む気構えを揃えることです。そのために「1.会議の目的、2.議事と進め方、3.議事内容」を説明しておきます。
 「情報徹底会議」では、メンバーに伝えるべき情報そのものに関する説明になりますが、その場合も、この情報伝達で期待していること(情報の背景)を説明してから、内容に移ります。そして、情報内容は、5W1Hの角度から構造的な説明を行います。 「討議決定会議」では、目的(なぜこの討議が必要なのか)と方法(討議の視点や範囲、討議ステップ、時間配分など)について、説明しておきます。

■2.質問の仕方

 メンバーに疑問点を出させ、相互の意見交換を活発にするために、質問をうまくすることが大切です。質問する時には、次のようなことに注意します。

・質問は一度に一つ
 ・・・あれもこれもでは、質問された方が戸惑う

・質問は手短に
 ・・・ダラダラ質問はダラダラ回答のもと。質問する方も要点を整理して、わかりやすく行う

・キーフレーズを織り込んで
 ・・・意見・考えを求めるのか、情報提供を求めるのか、質問を求めるのかをはっきりして、相手に示す

・状況に応じた質問を
 ・・・討議が今どういう状況にあるのかをつかんで、以下のように質問の仕方を変える

 a.全体質問 (全員に向かって投げかける質問)
  ・誰かが発言するまで、少なくとも1分間は待つ
  ・微笑みながら一人ひとりを見回して、発言を促す

 b.指名質問 (発言促進をねらって、誰かを指名する質問)
  ・討議の効率を高めるのに効果的
  ・無差別に指名するのでは逆効果
  ・有効な発言をしてくれそうな人と、事前に打ち合わせておくことも必要

 c.リレー質問 (発言者の意見を他メンバーにつないでいく質問)
  ・討議を活発にする方法として最適  (例)「Aさん、Bさんの意見についてどう思いますか」
  ・討議のポイントがずれないように注意し、ひと段落したら中間まとめをする

■3.発言促進の仕方

 討議メンバーの中には、発言の少ない人も見受けられます。このような人に発言を促すことも、会議リーダーの重要な役割です。 発言が少ない原因として「1.緊張している、2.無口で内気な性格、3.リーダーや討議そのものに不信感をもっている、4.討議内容が理解できない」などが考えられます。このような人に対しては、それぞれ対処法を考える必要があります。

・緊張している人には、発言しやすい雰囲気づくりを
 ・・・会議に入る前に雑談や冗談を言って、和やかな雰囲気を
 ・・・発言してもらうように、事前に頼んでおく
 ・・・会議リーダーは、明るく好意的な態度で、全員に話しかける

・無口な人、内気な人には、指名質問を
 ・・・無口な人、内気な人には、「他の人が気づかない良い意見」の持ち主が多いので、指名質問をして気長に待つ

・不信感を持つ人には、会議後個別にじっくりと
 ・・・不信感を持っている人は、当面そっとして様子を見、何が不満なのか推測する。冗談など言ったときに笑ったら、指名質問して意見を聞く
 ・・・本質的な不信感を持っている人には、会議終了後1対1で、じっくり話をすることが必要

■4.結論のまとめ方

 討議により発言が出つくしたら、リーダーは会議の結論をまとめます。

・結論は、できるだけ短く簡潔に
・課題に対する解決策は、行動に結びつける「誰が、何を、いつまでに」が入っているかチェックし、メンバー全員に確認する

会議トラブルから脱出するには

■1.ダラダラ発言脱出策

 討議メンバーの長時間発言は、ねらいを曖昧にさせ、場をシラケさせます。会議の生産性を阻害しかねません。1回の発言は、1分以内、長くても3分以内にするよう、討議を始める前に確認しておきます。しかし、リーダーとして、「もうわかりました。そろそろ切り上げてください」という発言をするのは極力避け、他の対策を考え実行する必要があります。

【脱出策1】 長時間発言の型を見極める
長時間発言と言っても、意識的に行っている場合と、無意識に行っている場合とでは、対処の仕方が違ってきます。発言者がどちらのタイプか、よく見極める必要があります。
・意識型・・・自分の考えを主張したい、他人に注目されたい など
・無意識型・・・修飾語が多く間延びする、自分の発言に陶酔し例え話が多い など

【脱出策2‐(1)】 意識型対策
こういう人に対しては、潜在的に会議を自説主張の場と考えている人が多いので、はっきりと「途中で失礼ですが、手短にお願いします」と指摘します。

【脱出策2‐(2)】 無意識型対策
こういうタイプは、本人は一生懸命なのですが、考えがまとまらない人が多いので、ホワイトボードなどに要点を書くのを手伝うとよいでしょう。そして、本筋から外れた話が多くなったら、やんわりと釘をさし、「途中ですが、Aさんに何かご意見はありませんか」と言って、他の人に移します。

■2.感情的反対論脱出策

 討議が熱を帯びてくると、メンバーの中には、感情的になって反対する人も出てきます。そのような時に、リーダーも同じように感情論で発言をすると、ますます会議の場が混乱してしまいます。常に、冷静な気持ちで対することが必要です。以下の対処法を活用して、脱出を図ってください。

・肯定法・・・「その通りですね。だから、こうすれば必ず・・・・」
・否定法・・・「まあそうおっしゃいますが、ひとつよろしくお願いいたします・・・・」
・黙殺法・・・「アハハハ・・・・・、ところで、話が違いますが・・・・」
・質問法・・・「失礼ですが、なぜそう思われるのか説明してください・・・」
・立証法・・・質問で説明、例え話で説得

■3.反対論の基本的態度

 感情論以外の反対論が出た時は、議題の本筋に対する反対論なのか、枝葉末節のことなのかを判断し、区別して対処する必要があります。枝葉末節の問題に対する反対論の場合は、棚上げにし、「その問題については、別の機会にまわしましょう」と言って、本論にもどします。しかし、本題に関する反対論の場合は、たとえ結果が出かかっていたとしても、再度討議にかけることも検討してみます。その時は、メンバーに提案として投げかけてみましょう。

株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 笠井 和弥)

企業プロフィール

株式会社日本能率協会コンサルティング
日本の経営コンサルティングの草分けである日本能率協会コンサルティング(JMAC)は多くの企業と向き合う中で、文化や習慣の違いを超えて、国内や海外を問わず通用する独自の経営管理技術を確立。クライアントの中にある本質的な力を引き出しながら問題解決につなげていく。 コンサルティングの現場で得た経験や知見、問題解決の視点などを、それぞれコンサルタントがコラムにて連載中!

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