クリニックミーティングのすすめ(2)〜アタック段階〜

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


クリニックミーティングのすすめ(2)〜アタック段階〜

情報共有システム・コミュニケーションツール 2016/01/29

上司と部下が1対1で行う「クリニックミーティング」は、部下にとって適切なアドバイスが受けられる貴重な会議となります。上司はこの時間を効果的に活用するために、必要なマネジメント能力を身につけておかなくてはなりません。今回からは「クリニックミーティングのプロ(職人)」としておさえておきたいポイントを連載形式で解説していく。
(本記事は株式会社日本能率協会コンサルティング「営業・マーケティングの知恵ぶくろ」に掲載された記事を転載したものです)

 前回は、「クリニックミーティング」の「アプローチ段階」について、事例を通じて、ご説明しました。 今回は、第2段階である「アタック段階」のポイントを見ていきたいと思います。

「アタック段階」の事例

 社員が営業活動をした翌日の朝、会議室で所長と社員の会話。

所長 昨日は、ごくろうさま。早速だが、GMエージェントの件、報告してくれるかな。
社員: 早速この間のシナリオでデモをしてみたのですが、やはりターゲットの検索には困っていたようです。
所長 そうか。具体的には何と言っていた?ヒアリングしてきたのだろ。
社員: はい。ターゲット検索は、名刺情報でなく、過去の顧客情報検索が中心だそうです。 そのため、いつも同じようなお客さまが、常にリストアップされるようです。 こんな形で使えますとデモをしたら、名刺情報が活用できれば、新たなターゲットが見つかりそうだということに、気がついたみたいです。
所長 そうか、いい感じだな。やった甲斐があったじゃないか。その情報は、(顧客情報シートに)残しているの?
社員: すいません。まだ入力していません。
所長 すぐに入力なさい。いい情報なのだから、すぐに書くようにしなさい。 ところで、クラウドの件も確認してみたか?
社員: 聞いてみました。でも営業企画の人は、その辺のことは、どうでもいいみたいなので、ニーズはないと思います。
所長 情報システム部には確認してみたのか?
社員: いいえ。 
所長 会社が意思決定する時は、色々な人が関わるのだよ。 窓口となって交渉する人、実際に使う人、最終的に意思決定する人など。 この案件の場合、情報システム部は、採用するにあたって、意思決定に影響を与える人になる。 だから、情報システム部のニーズも確認しておかないといけない。 特に、案件規模が大きくなればなるほど、意思決定に関与する人も増えるので、誰がどういう形で関与するのか、把握することが重要になる。情報シートを確認してみろ。
社員: (顧客情報シートをみる) 
所長 そこにキーパーソンの欄があるだろ。 それは、今言った意思決定者を押さえることが重要だから、収集すべき情報項目として設定しているのだよ。 いつも言っているだろ、「売りながら調べ、調べながら売る」。 情報システム部に確認してもらうとして 、聞いたのはこれだけか?
社員: やっぱり、競合企業にもこの案件の相談をしているみたいです。
所長 それで?
社員: 何か調べ足りないところがありますか?
所長 よく考えてみろ。
社員: あっ。競合の動きについて、もっと細かく確認するのを忘れていました。
所長 じゃ、何を調べないといけないのだ。 
社員: まず、どこまで進んでいるのか。デモはやっているのか。アプリケーションの提案をしているか。さらに、見積まで提出しているのか。 アプリケーションの提案をしているのであればその内容と、見積を提出しているのであれば、その条件と額をつかむこと。
所長 他にないか?
社員: まだありますか? 
所長 競合企業の営業担当が誰に会っているかだよ。 さらに言えば、競合企業が会った人がどう反応したかも、確認した方がいいな。 誰が競合企業を後押ししているかによって、こちらも打ち手が変わってくる。
社員: わかりました。次回行ったときに確認してきます。
所長 そうか。競合企業も提案するとなると、こちらももっと材料を揃えないといけないな。 営業現場の視点で見たときに、名刺管理ソフトを入れるメリットはないだろうか。
社員: そうですね。営業の現場からすると、GMエージェントの営業が、重要顧客のどの役員と人脈があるかわかると、アクションがとりやすいと思います。
所長 そうだよ。いいアイデアじゃないか。 確か当社のアプリケーションには、名刺情報から人脈マップが作れる機能があったよな。 もしかしたら、受注獲得のキラーコンテンツになるかもしれない。
社員: そうですね。いつも窓口部門の人としか接していないので、ついその人たちの立場だけから提案を考えてしまっていました。 所長が言われたように、現場の視点で考えるということを忘れていました。
所長 よし。ところで、提案プランまで作ってあるようだが、内容を確認しよう。(提案プランの内容を見る)いきなり営業担当者全員では、コストが膨らみ過ぎるな。重点となる顧客を担当している部門に絞ってはどうか。 また、導入教育の部分も、こちらで実施してはどうか。今後のつきあいもあるのだから。
社員: そうですね。もう一度、先ほどの現場の視点の部分も含めて、プランを練り直してみます。
所長 ところで、ここは営業部門のシステムであるSFAは、入っていないのか?
社員: そうか。名刺管理ソフトが入ったとしても、SFAとの連携がとれなければ、同じ情報を2度入力しないといけなくなるか・・・・。 その連携も必要か確認してみます。
所長 そのように、お客さまの使う場面を想定して、不都合はないか、もっと役に立つ提案がないか、考えることが重要なのだ。 でも、なんだかいけそうな感じがしてきたじゃないか。 提案書ができたら、見せてもらうとして、次回の訪問目的を整理しようか。・・・

「アタック段階」のポイントとは

図をご覧いただくには・・・
会員登録いただくと自動的にこの記事に戻り、図がご覧いただけます。

会員登録(無料)・ログイン

 この「アタック段階」では、相手の情報が十分把握できていないケースが多いため、必要な情報をいかに収集するかがポイントになります。 担当者が、把握すべき情報の意味などをわかっているかどうか確認し、理解が不足しているようならば、徹底することが重要です。 攻略すべきキーパーソンとは誰か、競合について集めなければならない情報は何かを理解させることです。 そして、訪問前に何の情報を集めなければならないか意識させておくのです。また、常に他の提案チャンスがないか意識させておくことも、大事なことです(上図参照)。
    (株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 笠井 和弥)

「クリニックミーティング」に関する、より詳細の解説をご希望の方は、2月5日(金)掲載予定の「クリニックミーティングのすすめ(3)〜クロージング段階〜」記事の最下部に、動画での解説コーナーへのリンクを設置いたします。よろしければこちらも合わせてご覧下さい。
企業プロフィール

株式会社日本能率協会コンサルティング
日本の経営コンサルティングの草分けである日本能率協会コンサルティング(JMAC)は多くの企業と向き合う中で、文化や習慣の違いを超えて、国内や海外を問わず通用する独自の経営管理技術を確立。クライアントの中にある本質的な力を引き出しながら問題解決につなげていく。 コンサルティングの現場で得た経験や知見、問題解決の視点などを、それぞれコンサルタントがコラムにて連載中!

…この記事の続きは、会員限定です。  会員登録はこちら(無料)

続きを読むには…
会員登録いただくと自動的にこの記事に戻り、続きが読めます。

会員登録(無料)・ログイン

このページの先頭へ
関連キーワード

クリニックミーティング/クリニックミーティングのすすめ(2)〜アタック段階〜」関連の情報を、チョイスしてお届けします

※キーマンズネット内の「クリニックミーティング」関連情報をランダムに表示しています。

クリニックミーティング」関連の特集


クリニックミーティングの最後の段階「クロージング段階」について解説します。



今回からは「クリニックミーティングのプロ(職人)」としておさえておきたいポイントを連載形式で解説して…


「その他情報共有システム関連」関連の製品

セキュアな音声書き起こしサービス VoiShredder 【フュートレック】 Web社内報 企画・編集サービス(クオリア) 【ウインズ】 グローバルコミュニケーションIT基盤 導入支援ソリューション 【三菱電機インフォメーションシステムズ】
その他情報共有システム関連 その他情報共有システム関連 その他情報共有システム関連
独自の音声分割(シュレッダー)技術を用いることで、機密情報を保持しながら音声データの書き起こしを行ってくれるサービス。 モバイルメディアの特徴を生かし、動画・音声・アニメーションなどを活用した社内報を企画・取材・編集して提供するサービス。 社員が我先に使うコミュニケーション基盤へと定着化するには?

「その他情報共有システム関連」関連の特集


マネージャーは、あらゆる場面で仕事の内容について部下に説明する機会がありますが、そのやり方が一方通行…



顧客からの予約をきちんと管理できていますか?予約時間の変更が頻繁に行われたりするようなケースでは、紙…



 WeChatは、中国と東南アジア3億以上のアジアユーザとコミュニケーションできるソーシャルメディア…


「情報共有システム・コミュニケーションツール」関連 製品レポート一覧

このページの先頭へ

クリニックミーティング/ クリニックミーティングのすすめ(2)〜アタック段階〜」の記事を一部ご紹介しました。
会員登録を行い、ログインすると、「クリニックミーティング/ クリニックミーティングのすすめ(2)〜アタック段階〜」の記事の続きがお読みいただけます。


Myリストへ 印刷用ページへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この記事に掲載している情報は、掲載日時点のものです。変更となる場合がございますのでご了承下さい。


30008277


IT・IT製品TOP > 情報共有システム・コミュニケーションツール > その他情報共有システム関連 > その他情報共有システム関連のIT特集 > 特集詳細

このページの先頭へ

キーマンズネットとは

ページトップへ