部下を上手に動かすコミュニケーション 〜気くばりと社外OJT〜

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部下を上手に動かすコミュニケーション 〜気くばりと社外OJT〜

情報共有システム・コミュニケーションツール 2016/01/08

上司と部下の適切なコミュニケーションは、営業マンに適切なアドバイスを与えらたり、モチベーションを高められたり、営業成績に直結する大切な要素である。今回からは、営業マネージャーが部下を上手に動かす“コミュニケーション”のポイントについて、連載形式で解説したい。
(本記事は株式会社日本能率協会コンサルティング「営業・マーケティングの知恵ぶくろ」に掲載された記事を転載したものです)

部下への気くばりの基本を理解する

 少々前時代的な例え話で恐縮ですが、旧日本海軍大将であった山本五十六の言葉に、部下を動かすポイントをうまく表現した言葉があります。
 「やってみて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」
この言葉は、部下に対する気くばりの要点を示していると言えるでしょう。
また、ある元JMACプリンシパル・コンサルタントは、「われわれは、部下なしでは何もできない、ということを肝に銘じ、決してそれを疑ってはならない」と言っています。

 マネージャーとしてまず考えなければならないことは、部下との関係です。以下ができているか、自問自答してみてください。
 ・マネージャーとして、部下を信頼して仕事を任せているか
 ・部下の能力を最大限に発揮させるように、あらゆる機会を設けているか
 ・目標を常に示して、やり方を考えさせているか
 ・部下一人ひとりの育ってきた歴史を考えているか
 ・部下ができないことに対して、その方法を具体的に示しているか
 ・部下に、積極的な話し合いの機会を持ちかけているか
 ・部下の成長や仕事の成果については、公式の場で評価しているか

意外とできているようで、できていないのではないでしょうか。

 例えば、「部下との積極的な話し合い」についてどうかというと、「やらなければならない」と思っているマネージャーが大半でしょう。しかし、日常の業務に追われ、満足できない結果に終わっているのではありませんか。これをできるようにするには、ほんのちょっとした工夫をすればよいのです。

 会議が10時に始まるとしたら、10時ちょっと前に入って、全員が揃うまでに積極的に雑談をやる。ほんの2〜3分でよいのです。そして、遠回しに今日の議題と関係のあることを話します。
 例えば、IT将来動向セミナー報告が中心であるとすると、
 「田中君、タブレット(端末)を買ったそうだな。これで、当社もIT専門家ができたな。」
 「いえ、ちょっとプライベートで使ってみようかと思って・・・・」
 「個人の興味で使うのは大いに結構。個人の興味で身についた力は、本気だから身につくと言われている。その力を会社で発揮してくれよ。あっ、全員揃ったね。それでは、今日の会議を始めます。今日は、最初にIT将来動向セミナーを受講してきた田中君に、報告をしてもらいます。・・・」
と言って会議を始めれば、かしこまった雰囲気ではなく、最初から打ち解けた雰囲気で会議が盛り上がります。 マネージャーのこのような演出の工夫が、気くばりの基本です。

社外OJTの基本を理解する

 日本の多くの企業は、欧米の企業と違い、一人ひとりの職務が明確に決まっていなくて、その都度分担を決め、互いに協力し合って集団で仕事を進めていく体制をとっています。このため、マネージャーと部下とのOJT(On-the-Job Training)は、仕事の場面に限定されず、会社を離れた場所(コーヒーショップや飲食店など)でも行われています。そして、この社外OJTが、仕事の本音を伝達し合う大切な場となっているのです。このような社外のOJTをいかにうまく使うかによって、マネージャーの価値が左右されると言っても、過言ではありません。

 ここでは、この社外OJTの留意点について、考えてみます。

1.自分の失敗談、若いときの悩みを話してみる
 普段、会社の中では、他の人もいるので、面と向かって自分の経験談を話す機会が少ないと思います。しかし、社外ともなると、まわりの環境も変わり、ソフトな雰囲気になれるので、このようなときには、自分の若いころの失敗談や悩みを話すことで部下の気持ちを和らげ、マネージャーも同じ人間なのだという気にさせる絶好のチャンスです。部下は、マネージャーの経験談を聞くことで、自分の悩みが自分だけのものではないことを悟ることもあります。

2.相手の悩みをズバリ聞くのはヤボ
 「中村君、何か悩みがあるのか?」
 「・・・・・・・」
 「どうかしたのか、話してみろよ」
 「・・・・・・・・・」

 悩んでいる部下からすれば、このような聞き方をされたのではたまりません。どう答えていいのか、考え込んでしまいます。

 「そろそろ、食欲の秋で、サンマがうまい時期になってきたなあ。君はサンマが好きかね」
 「ええ。好きですが・・・」
 「でも、今日はあまり食欲が進まないみたいだね」
 「・・・・。ちょっと気になることがありまして・・・・」

 「何だね。気になることっていうのは?」
 相手から、悩みのあることを表に出してきた。こうなれば、マネージャーとしての聞き方も、合格点に近いと言えます。

3.座り方を変えてみよう
 職場で話をするのならともかく、社外(特に酒の席では)においても面と向かって話をしているケースがよくありますが、これはあまり感心できません。できるだけ横に座り同じ方向を見て座りましょう。こうすることによって、お互いリラックスして話せ、本音も出てくる環境が整います。


   (株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 笠井 和弥)

企業プロフィール

株式会社日本能率協会コンサルティング

日本の経営コンサルティングの草分けである日本能率協会コンサルティング(JMAC)は多くの企業と向き合う中で、文化や週刊の違いを超えて、国内や海外を問わず通用する独自の経営管理技術を確立。クライアントの中にある本質的な力を引き出しながら問題解決につなげていく。

コンサルティングの現場で得た経験や知見、問題解決の視点などを、それぞれコンサルタントがコラムにて連載中!

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