営業第一線を変える 〜提案プロセスを変える〜

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営業第一線を変える 〜提案プロセスを変える〜

情報システム 2015/11/27

営業成績を達成する営業マンと未達成の営業マン…いわゆる「売れる営業」と「売れない営業」は、どこが違うのか?営業第一線で戦う営業マンを“売れる営業に変える”ポイントとは?連載形式で解説する。
(本記事は株式会社日本能率協会コンサルティング「営業・マーケティングの知恵ぶくろ」に掲載された記事を転載したものです)

 業界を問わず、顧客への提案力向上が多くの企業の課題になっています。 今回は、顧客提案活動の実態を整理し、提案力を向上させるためのチェック・ポイントをご紹介します。

なぜ提案力が向上しないのか?

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 まず、提案活動においてよく見られる問題をあげてみます。
顧客に会ってもニーズを拾い出せない、具体的な提案ができない、提案しているがなかなか決まらない、提案成果が広がらない・・・などです。

 では、このような問題が発生する要因を整理してみましょう。
「顧客に会ってもニーズを拾い出せない」のは、顧客や顧客業界の予備知識を持たないまま訪問し、自社商品やサービスを一方的に(売り込み)説明していることが第一の要因です。 また、顧客ニーズを聞き出すヒアリング力が欠如している営業マンも多く、顧客のニーズを喚起するための有効なツールが整備されていないことも、その要因と考えられます。 もともとニーズのない顧客に会っているケースも見られます。 提案活動を行うべき顧客を明確にしないまま訴求しても、結果は目に見えています。

 顧客ニーズをつかんでいても、具体的な提案に結びつけられない場合、顧客課題を正確に把握する力が不足し、自社の商品やサービスの売り込み提案で顧客ニーズ解決につながらないのです。 また、会社として技術面をサポートするスタッフとの連携をとらないまま、営業マンが一人で悩みながら提案書を作る体制面にも問題があります。

 いかに良い提案書を作成しても、プレゼンテーション段階で問題があり、失注に至るケースもあります。 顧客企業の意思決定に関わる部門や人を把握せずに、プレゼンテーションしていませんか。 企業や組織を相手にした提案の場合、意思決定に至るプロセスで、複数部門の様々な立場の人がキーパーソンとして関わっています。 例えば、窓口担当者の求める提案内容(ニーズ)と経営トップの求める提案内容(ニーズ)は、必ずしも同じではありません。 この点を無視して同じ内容の提案をプレゼンしたのでは、成約確率は上がらないでしょう。

 首尾よく提案内容を評価され、受注できたとしても、それで満足していませんか。 実施に向け、継続的なフォローアップを怠ると、顧客の評価も下がってしまいます。

 以上のように、提案成果が上がらないと言っても、どの段階に問題があるのかを明らかにして、その中身を掘り下げていくことが重要です。

提案力向上の実現に必要なプロセスは?

 それでは、提案力を向上させる上で、押さえるべきポイントはどこにあるのでしょうか。
自社商品やサービスをいかに売り込むか、という発想で提案活動を行っても、成果にはつながりません。 提案営業を行う上で、基本に置くべき考えは、顧客の抱える困りごとを理解し、有効な解を提供しようという考え方です。 そのため、まず行うべきことは、顧客を理解することです。 顧客企業も自らの顧客を持ち、自社の商品やサービスを通して顧客満足度を高める努力を行っています。 その中で、顧客の要望に応えていくための課題解決に頭を悩ましているのです。

 そこで、提案活力を高めるには、以下の3つのプロセスから考えることが必要です。
まず、顧客(企業)が対象とする顧客実態を把握することです。
・・・「顧客の顧客把握力」
 
 その上で、顧客(企業)と課題をすり合わせ、課題解決提案について合意をとりつけます。
・・・「合意形成力」

 また、提案実施による成果を確認し、必要な対策を講じることも必要です。
・・・「進捗管理力」

 確立すべき提案営業のプロセスは、自社の商品・サービス特徴を示した提案書を作成し顧客に提示することではなく、徹底的に顧客のことを理解し、顧客と協同して課題解決策を立案し、成果確認と新たな対策を講じることなのです。

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 それでは、これら3つのプロセスについて掘り下げていきましょう。(上図参照)

 まず、「顧客の顧客把握プロセス」のチェック・ポイントを考えてみます。 このプロセスは、「顧客満足要因把握力」、「顧客満足度把握力」、「顧客潜在ニーズ発見力」から構成されます。

1.顧客満足要因把握力
 (1)顧客(企業)から、顧客の商品やサービスの満足度を評価する要素を聞いていますか。
 (2)顧客(企業)の顧客から、直接、商品やサービスの満足度を評価する要素を聞いていますか。
 (3)上記(1)、(2)に基づき、顧客(企業)の顧客が商品やサービスの満足度を評価する要素を明確にしていますか。

2.顧客満足度把握力
 (1)顧客(企業)から、顧客の商品やサービス満足度を確認していますか。
 (2)顧客(企業)の顧客から、直接、商品やサービスの満足度を確認していますか。
 (3)上記(1)、(2)に基づき、顧客(企業)の顧客の商品やサービスに対する満足度を明確にしていますか。

3.顧客潜在ニーズ発見力
 (1)顧客(企業)から、顧客の商品やサービス利用上の潜在ニーズを確認していますか。
 (2)顧客(企業)の顧客から、直接、商品やサービス利用上の要望を確認していますか。
 (3)上記(1)、(2)から、顧客(企業)の顧客が持つ、商品やサービスに対する潜在ニーズを明確にしていますか。

 次は、「合意形成プロセス」のチェック・ポイントです。

1.課題すり合わせ力
 (1)商談窓口担当者から、顧客の課題認識を確認していますか。
 (2)顧客第一線の抱える課題や悩みを確認していますか。
 (3)顧客(企業)の顧客から聞いた生の声を踏まえた強化課題を確認していますか。
2.フィット企画提案力
 (1)商談窓口、第一線、顧客の生の声を企画内容に反映していますか。
 (2)企画の裏づけとなるバックデータを揃えていますか。
 (3)販促ツールなどの提案サポートツールを整理していますか。
3.関係者巻き込み力
 (1)提案内容に商談窓口・第一線担当者の意見を反映させていますか。
 (2)企画決定関係者のつながりを踏まえた説得方法を整理していますか。
 (3)商談対象者に応じ、上司をはじめ社内関係者の協力を得ていますか。

 3つ目は、「進捗管理プロセス」のチェック・ポイントです。

1.実績把握力
 (1)企画実施成果の実績把握方法を、社内で確認していますか。
 (2)企画実施成果の実績把握方法を、顧客窓口と確認していますか。
 (3)企画実施成果の実績把握方法を、顧客第一線と確認していますか。
2.要因把握力
 (1)企画の成功・失敗要因を、実績把握のつど、社内で確認していますか。
 (2)企画の成功・失敗要因を、実績把握のつど、顧客関係者と確認していますか。
 (3)企画の成功・失敗要因を、実績把握のつど、顧客第一線と確認していますか。
3.対策立案力
 (1)実績・要因把握のつど、対応策を社内で確認していますか。
 (2)実績・要因把握のつど、対応策を顧客関係者と確認していますか。
 (3)実績・要因把握のつど、対応策を顧客第一線と確認していますか。

 以上のチェック・ポイントを参考に、貴社の提案プロセスで手を打つべき対象を絞り、改善に着手してください。


   (株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 笠井 和弥)

企業プロフィール

株式会社日本能率協会コンサルティング

日本の経営コンサルティングの草分けである日本能率協会コンサルティング(JMAC)は多くの企業と向き合う中で、文化や習慣の違いを超えて、国内や海外を問わず通用する独自の経営管理技術を確立。クライアントの中にある本質的な力を引き出しながら問題解決につなげていく。

コンサルティングの現場で得た経験や知見、問題解決の視点などを、それぞれコンサルタントがコラムにて連載中!

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