営業第一線を変える 〜目標達成のプロセスを変える〜

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営業第一線を変える 〜目標達成のプロセスを変える〜

情報システム 2015/11/20

営業成績を達成する営業マンと未達成の営業マン…いわゆる「売れる営業」と「売れない営業」は、どこが違うのか?営業第一線で戦う営業マンを“売れる営業に変える”ポイントとは?連載形式で解説する。
(本記事は株式会社日本能率協会コンサルティング「営業・マーケティングの知恵ぶくろ」に掲載された記事を転載したものです)

よくある問題点とは

 まず、3つのプロセスでよく見られる問題をあげてみましょう。

1.目標立案プロセス

 目標立案のベースとなる情報が十分整備されないまま、目標を設定しています。
 ・市場・顧客の実態情報がなく、自社実績データだけで設定している
 ・自社実績も全体金額しか把握せず、商品別や顧客の部署別実績情報が把握されていない
細かすぎたり、粗すぎたり、メリハリのない目標設定になっています。
 ・顧客(企業)の活動対象(例えば、部署ごと)まで目標展開がされず、企業単位の目標設定になっている
 ・全体目標はあるが、重要顧客など拡販重要度に応じ、商品別や部署別、セールス別まで落とした目標設定が できていない
数値目標と施策の連動が、はかられていません。
 ・数値目標を達成するための施策の落とし込みができていない
 ・いつまでに達成するのか、という計画(スケジュール)が明確になっていない

2.合意形成プロセス

 このプロセスは、社内における合意形成と社外(得意先)との合意形成に分けて考えます。
(1)社内の合意形成プロセス
マネージャーが一方的に決めた目標で、担当者が納得したものになっていません。仮に、マネージャーと担当者が、目標の合意形成ができたとしても、目標達成策のすり合わせができていないケースが多いようです。 全社目標が前年○%アップだから、拠点目標や得意先の目標も一律○%となっていて、エリア特性などを考慮した目標になっていないのです。 関連部門とのすり合わせ不足も、多く見受けられます。 目標数字の裏づけとなる情報が関連部門と共有化されず、生産部門などとの目標の整合性が図られていません。 時間の制約上、数値目標の整合に終始し、施策についての議論がなく、形だけの議論で目標設定がなされています。

(2)社外との合意形成プロセス

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 特定の人とだけすり合わせ、目標達成に影響を与える可能性のある、他の人との合意形成ができていません。 例えば、店舗に選択権が与えられる、という特徴のあるチェーンストアの場合。 バイヤーとすり合わせができていても、店長や売り場担当者と合意形成ができていません。 また、代理店販売のケースでも、仕入部門とは目標をすり合わせても、営業責任者やセールスとはすり合わせをしていないことが多く見受けられます(上図参照)。

 商談窓口との合意形成だけでなく、トップ同士の関係づくりも含めた組織的なすり合わせになっていないのです。 また、目標数値だけでなく、目標達成に向けた具体的な施策の合意形成が行われていない営業マンも多いです。

3.進捗管理プロセス

 重点商品を目標展開しても、その実績を収集するのに時間と手間がかかるなど、タイムリーな実績把握ができず、進捗管理に必要なデータ集計に時間や手間を費やしています。 また、数値目標は管理しても、達成施策の実施状況は進捗管理をせず、目標達成状況と施策実施状況が連動して見られるようになっていないのです。 そのため、数値目標の未達要因が、施策の実施状況からわからないまま、感覚的に次月、次年度の目標修正を行っています。 本来は、目標達成状況に応じ、施策の追加・見直しをすることが必要ですが、それができていません。 お互いの成功・失敗事例が共有化されていないため、個々人の経験した範囲内での施策しか打ち出せないのです。

目標達成をどうプロセス管理するか

 以上のような問題点を踏まえ、自社の目標達成プロセスにおける弱点を見つけ、集中的に改善を図ることが必要です。 あれもこれもではなく、まず対策を講じる対象を絞ることが重要です。 それでは、目標達成プロセスのチェック・ポイントを考えてみましょう。

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 最初に、目標立案プロセスです。 このプロセスは、顧客実態を把握する力、的確な目標を設定する力、目標を施策に落とし込む力から構成されます。

1.顧客把握力のチェック・ポイント
 (1)顧客の意思決定構造(誰が購買決定にどういう関わりを持っているか)を把握していますか
 (2)顧客のポテンシャル(自社の対象とするビジネスに対する、現在の購買力と成長性など)を把握していますか
 (3)(自社のビジネスに関わる)顧客の方針を把握していますか

2.目標設定・展開力のチェック・ポイント
 (1)顧客における自社のポジション(シェア順位、売上規模など)を評価していますか
 (2)2〜3年後の(売上規模やシェア順位など)目指す状態を明確にしていますか
 (3)(2)に基いて単年度目標を設定し、活動単位(顧客の拠点ごと、セールスごとなど)まで目標を展開していますか

3.施策落とし込み力のチェック・ポイント
 (1)業種・業態など、対象市場別に拡販施策(打つべき手)が整理されていますか
 (2)活動単位(顧客の拠点ごと、セールスごとなど)で、期ごとや月ごとにやるべき施策が明確になっていますか
 (3)目標数値と施策実施による成果目標の関係が、見える形で整理されていますか

 次は、社内外の合意形成プロセスです。 このプロセスは、意思決定関係者を把握する力、課題を語り合って認識合わせをする力、関係者の役割・テーマを設定する力から構成されます。

1.意思決定関係者把握力
 (1)社内で合意形成を行うべき人(マネージャーと担当、営業部門と生産部門など)が、明確になっていますか
 (2)顧客(拠点単位、セールス単位など)ごとに、合意形成を行うべき人が明らかになっていますか
 (3)社内外の意思決定のやり方(誰が、どういうプロセスでどのような関わり方をしているか)が、仕組みになっていますか

2.課題語り合い力
 (1)重要な顧客について、マネージャーと担当者で、目標と施策を掘り下げる語り合いを行っていますか
 (2)顧客商談窓口(仕入部門など)と、重要な商品や拠点ごとの目標と施策を掘り下げる語り合いをしていますか
 (3)顧客の第一線(店、セールスなど)と目標と施策を関連づける語り合いを行っていますか

3.役割テーマ設定力
 (1)施策ごとに、いつまでに何をやるかを明確にしていますか
 (2)施策ごとに、自社でやること、顧客にやってもらうことを明らかにしていますか
 (3)実際にやってもらう人だけでなく、関係者の巻き込みも行っていますか

 3つ目は、進捗管理プロセスです。 このプロセスは、実績を把握する力、実績の要因を把握する力、原因に基づき対策を立案する力から構成されます。

1.実績把握力
 (1)拠点全体目標から商品別、顧客別など個別目標まで、実績をタイムリーに把握していますか
 (2)施策ごとの実施状況を、タイムリーにおさえていますか
 (3)個別目標ごとの達成状況と施策の実施状況を連動させ、タイムリーに把握していますか

2.要因把握力
 (1)目標達成状況の芳しくない担当者や顧客、商品などを把握していますか
 (2)計画したにもかかわらず実施されていない施策を把握していますか
 (3)実施されている施策の中で、質的向上(アプローチの仕方、提案企画内容など)が必要なものを明確にしていますか

3.対策立案力
 (1)未達先を中心に実績要因を踏まえて、施策の見直し・追加を行っていますか
 (2)未達先を中心に実績要因を踏まえて、目標値の修正をしていますか
 (3)実績と要因を確認し、対策を検討する一連の流れが仕組みとして定着していますか

 以上のチェック・ポイントを参考に、貴社の目標達成プロセスで手を打つべき対象を絞り、改善着手してください。


   (株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント 笠井 和弥)

企業プロフィール

株式会社日本能率協会コンサルティング

日本の経営コンサルティングの草分けである日本能率協会コンサルティング(JMAC)は多くの企業と向き合う中で、文化や習慣の違いを超えて、国内や海外を問わず通用する独自の経営管理技術を確立。クライアントの中にある本質的な力を引き出しながら問題解決につなげていく。

コンサルティングの現場で得た経験や知見、問題解決の視点などを、それぞれコンサルタントがコラムにて連載中!

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