10Pbps到達目前!マルチコア・マルチモード光ファイバ

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流行りモノから新技術まで! 5分でわかる最新キーワード解説

10Pbps到達目前!マルチコア・マルチモード光ファイバ

2015/08/05


 日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは1本の光ファイバに多数のコアを備え、さらにそれぞれのコアではマルチモードで光が伝送できる「マルチコア・マルチモード光ファイバ」です。これまでのマルチコア光ファイバの限界を、日本の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と株式会社KDDI研究所が、それぞれ独自の方法で打ち破りました!

光ファイバ

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10Pbps伝送を可能にする「マルチコア・マルチモード光ファイバ」とは?

 1本の光ファイバの中に光の通り道となる「コア」が複数あるものが「マルチコア光ファイバ」。コアの太さなどによって決まる、光が伝わりやすい特定の何通りかの光の通り道のことを「伝搬モード」あるいは単に「モード」といい、複数のコアそれぞれにいくつかのモードで光を伝送できるのが「マルチコア・マルチモード光ファイバ」だ。
 図1にNICT横浜国立大学、住友電工と共同でこのたび開発した世界最多コア数である36コア・3モード光ファイバの実物を示す。左の写真の青いリールから伸びている透明な髪の毛のような光ファイバの中に、36本の芯線(コア)が詰め込まれている(上に見えている円形の物体は1円玉。スケール感がわかるだろうか)。その先に接続しているのはマイクロスコープで、右はファイバの断面を拡大したイメージだ。

図1 NICT開発の36コア・3モード光ファイバ
図1 NICT開発の36コア・3モード光ファイバ
資料提供:NICT

 36コア・3モードの光ファイバなら1本の光ファイバ中に36×3=108の空間チャネル(光の通り道)があることになる。すでに光ファイバ技術は1つのモードの光だけを通す「シングルコア・シングルモード」光ファイバで100Tbpsのスピードが達成されているため、100T×108で1万0800Tbps≒10Pbps超の伝送容量の実現が見えてきたわけだ(P=ペタは10の15乗、1000兆)。
 また、この36コア・3モード光ファイバがプレスリリースされたのと奇しくも同日(今年3月6日)、KDDI研究所は別の方法でやはり新しい光ファイバの開発と実証実験の成功を発表している。こちらは19コア光ファイバを利用しているが、伝送できる光のモードは6モードとNICT方式の倍。19×6で114の空間チャネルが使える。こちらも10Pbps超の伝送容量を可能にする新技術だ。
 10Pbpsというとあまりに数値が大きすぎてイメージしにくいが、例えば2時間のハイビジョン映画なら1万本分を1秒で送れる容量だ。また8K映像の非圧縮伝送だと約24Gbpsの容量が必要だが、単純に割り算すると41万チャネル分以上が同時伝送できるほどの速さに相当する。

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10Pbps伝送容量実現に必要な技術は?

 光ファイバの高速・長距離伝送研究の近年のエポックといえば、2012年のNICTによる19コア光ファイバの開発、その技術を下敷きにした12コア光ファイバによる1.01Pbps、52.4km伝送(NTTなど)、14コア光ファイバによる1.05Pbpsでの3km伝送(NEC(米国))実験の成功が挙げられる(マルチコア光ファイバについては本コーナーの過去記事も参照されたい)。
 またその翌年9月には、7コア光ファイバによる140Tbpsでの約7300km伝送(ニューヨークからローマまでの距離に相当:KDDI)が成功している。その時点で、容量距離積(「関連するキーワード」の項参照)が初めて1エクサビット(エクサは10の18乗=100万兆)に達した。NTTも同時期に1エクサビット容量距離積を達成している。
 1Pbpsは、もともと1本の光ファイバの伝送速度として達成目標とされてきた数字。このような実証成功により、光ファイバの増速競争はひとまず一段落したかのように見えたが、研究者たちはさらなる可能性を求めて限界を突破する方法を探していた。それが、マルチコア光ファイバのマルチモード化だ。上の事例はすべてシングルモードでの伝送を前提としたものだが、コアを通る光のモードが複数使えれば、モードが増えるごとに伝送容量が2倍、3倍と増えることになる。しかもコアの数をさらに増やせば、それに応じて容量が増える。

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