3つの事例で知る「サービスデスクツール」の効果

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3つの事例で納得!「サービスデスクツール」の効果

2015/06/22

 エンドユーザから日々やってくるクレームや相談の電話とメールに対応しつつ、システムからの障害発生アラートに脅かされ、機器やソフトウェアベンダーなどに必要なサポート依頼をしているうち、対応の進捗記録や対応結果の記録といった事務作業はつい疎かに。やがてどんなインシデントをどう解決したのかが分からなくなり、その際にシステムに加えた変更が把握されずに次の変更を行ったために不具合を起こすこともある。そんな錯綜する運用管理の現場を改善するとともに、エンドユーザの疑問や苦情、システム上の問題などを迅速に解決し、業務効率を底上げする効果を発揮するのが「サービスデスクツール」。今回は、ツールの最新事情と上手な活用法を紹介していく。

サービスデスク

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1事例解説!「サービスデスクツール」最新事情

 サービスデスクツールは、業務部門や開発部門などのエンドユーザからITシステムに関する問合せやクレームなどを窓口で一括して受け付け、解決までのプロセスを一元管理して効率化するツールだ。その機能については過去記事で詳しく説明しているので是非ご参照いただきたい。今回は、サービスデスクツールが企業のどんな悩みに応えるものなのか、事例を通して紹介していこう。

1-1運用管理者の“あるある”事情…日常業務における悩みとは?

 まずサービスデスク未導入企業の運用管理部門で抱えがちな悩みを挙げてみよう。運用管理部門と、業務・開発部門に次のような問題はないだろうか。

運用管理部門の悩み

専門技術をもつ人材が不足し、対応できる人に業務が集中する。

エンドユーザからの問合せが電話やメール、口頭で随時伝えられ、即時に対応できないことがある。

システムからのアラート発報が多く、対応しているとユーザからの問合せに答えられない。

問題の根本原因を残したまま当面の不具合などの解決を行うことが多く、同じ問題が再発する。

問題解決のためのシステム変更が、他のユーザ業務やアプリケーションで問題を引き起こす。

問題解決のプロセスが記録されておらず、現状のシステム構成が変わっていても気づかない。

2次対応以降のエスカレーションにおいて、ベンダへの連絡と対応が適時に行えない。

各プロセスの実行承認権限者が決まっておらず、責任の所在が不明確。

システムが多様化・複雑化し、対応時間の短縮は求められるのに工数は増加傾向。

ITサービスのコストが可視化できず、コスト管理や予算の正当性の説明が難しい。

業務・開発部門の悩み

ITサービスを要請したいが、どこにどう連絡すればよいか分からない。

ITサービス要請が受け付けられたが、いつまで経っても対応してくれない。

機器やソフト調達などの申請・承認の流れが分からない。申請した案件の進捗も不明。

業務アプリのバージョンアップが知らぬ間に行われたため業務手順の変更に迫られた。

ごく簡単な質問のはずなのに、回答まで長く待たされてしまう。 

 いかがだろう。すべては運用管理スタッフの数や力量と、インシデントの量のアンバランスが問題…だと考えたら大きな間違い。どれだけスタッフがいても、システム運用管理の基本的な流れが定義されず、流れに従って対応業務やサービスそのものを遂行できる仕組みが不十分だと悩みは消えない。サービスデスクツールはその解決のための枠組みを提供してくれる。

■サービスデスクツールの役割と機能

 サービスデスクツールのおさらいをしておくと、基本は常に変化するITシステムの構成を把握した上で(構成管理)、システムアラートやユーザからの問合せを「インシデント」として起票(チケット発行)して、技術者や機器/ソフトベンダなどのサポート/サービスへの橋渡しを行ってインシデントの解決(クローズ)までを管理(インシデント管理)するものだ。システム開発が必要になるような重大インシデントは別プロセスとして管理し(問題管理)、プロセスの中で多少なりとも生じるシステム変更も記録(変更管理)する。新規の追加や改修・バージョンアップなどはシステム利用者や管理者などに影響が生じるのでリリース手順や時期の管理(リリース管理)も重要。ベンダによって管理項目やその呼び方が異なりはするものの、およそこのような管理機能を備えている(図1)。

図1 サービスデスクツールの管理機能のイメージ
図1 サービスデスクツールの管理機能のイメージ
資料提供:NRI
図2-1 インシデント管理画面の例1
図2-1 インシデント管理画面の例1
管理者用ポータル画面
資料提供:NRI

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図2-2 インシデント管理画面の例2
図2-2 インシデント管理画面の例2
インシデント詳細画面
資料提供:NRI

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 ツールによって重心の置き方は違う。ITIL(運用管理の国際標準)に準じた合理的な運用管理を行うには、システム運用や変更にかかわる図1のイラスト下部の部分の機能性を高める必要がある。一方、SaaSとして提供されている比較的新しいツールの一部には、イラスト上部の赤色部分の問合せ〜回答プロセスの合理化に重心を置くヘルプデスクツールに近いものもある。企業の事情に合わせて使いやすいツールを選ぶべきだが、いずれにせよ、ゆくゆくはITILに準拠した管理方法が整備できるような構築やサービス利用を図りたい。

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