セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加

流行りモノから新技術まで! 5分でわかる最新キーワード解説

セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術

2015/05/13


 日々進歩するIT技術は、ともすると取り残されてしまいそうな勢いで進化の速度を高めています。そこでキーマンズネット編集部がお届けするのが「5分でわかる最新キーワード解説」。このコーナーを読めば、最新IT事情がスラスラ読み解けるようになることうけあい。忙しいアナタもサラっと読めてタメになる、そんなコーナーを目指します。今回のテーマは、LSIの製造プロセスで生まれる超微細な個体差を暗号鍵として利用する「LSI個体差暗号技術」。LSIにも指紋のような個別特徴があり、それを利用すると周到なサイドチャネル攻撃でも内部情報を窃取されることのない暗号システムが実現します。IoT時代のセキュアな暗号化通信にコンパクトで無駄のないチップで貢献する可能性を秘めた、画期的な暗号技術の誕生です。

LSI個体差暗号技術

※「LSI個体差暗号技術/セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術」の記事を一部ご紹介します。会員登録を行い、 ログインすると、「LSI個体差暗号技術/セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術」の記事全文がお読みいただけます。

会員登録はこちら(無料)



1

LSI個体差暗号技術とは

 LSI個品ごとの特性の違い(LSI指紋)を暗号システムに利用する新しい技術。例えばPCに搭載されているTPMチップ(セキュリティチップ)などの耐タンパ性LSIのように複雑な内部構造をとらないコンパクトなサイズで、しかも原理的に内部情報窃取や不正プログラムの実行ができない、高セキュリティな暗号機能を内蔵できるため、将来のIoTを利用する社会インフラシステムでの活用が期待できる。今年2月、三菱電機情報技術研究所が発表したこの技術は、同社がIoT機器のセキュア化に貢献すると考える暗号システムの新機軸だ。

図1 左から試作LSI、検証用アプリケーション、実際の「固有ID=LSI指紋」となるビット列
図1 左から試作LSI、検証用アプリケーション、実際の「固有ID=LSI指紋」となるビット列
資料提供:三菱電機
1-1

LSIの「個体差」とは?

 LSIは設計データに従って工場で厳密な生産管理のもと、高精度の生産工程で量産されているはず。当然品質基準を満たさない仕上がり物は破棄されるので、製品として出荷されるものに「個体差」なんてあるのか、というのが最初の疑問点だろう。
 三菱電機によると、半導体の世界では微細化に伴って信号伝達の遅延に個体差があることが問題になっているのだそうだ。その個体差はLSIに電流を流した直後に現れ、すぐに消える。ご存知のように論理回路はAND、OR、NOTなどの論理ゲートの単純な組み合わせでできており、同じ構成の論理回路なら、同じ入力信号に対する出力信号は一致しなければならない。それができないLSIは不良品となるわけだ。ところが、論理回路に信号が入ってから出力信号が出てくるまでの過程で、回路ごとにわずかな電圧変動が起きている。安定した出力信号が出るまでの間に、「グリッチ」と呼ばれる一時的に電圧が上昇する現象が何度か生じるのだ。
 この現象を逆手にとり、それを「個体差」として利用しようというのが今回の技術のポイントだ。グリッチが生じる回数は素子の製造工程で否応なく生じる超微細な材料のバラつきによって違い、設計も製造工程も完璧に同じであってもグリッチの発生回数が違う。量産すればたまたま同じグリッチのパターンを持つ素子が生まれる可能性はあるが、LSIでは素子が少なくとも1000個以上は搭載されるので、LSI全体で同じ特性を持つものができてしまう確率は事実上考えなくてもよいレベルになる。つまり、LSIの設計者も製造者も予測できない特性が、LSI1個1個に備わっているわけだ。また、製造技術が進歩して微細化が進むほど、この特性は顕著になる。
 そのようないわばLSIの「指紋」にあたる特性に、これまで光が当てられることがあまりなかった。同社はLSIメーカーではないだけに、LSIの外側からの特性評価研究をかねてから続けており、半導体やパッケージ設計/製造を専門とする機関とは異なる視点からの研究が実を結んだことになる。

…この記事の続きは、会員限定です。  会員登録はこちら(無料)

続きを読むには…
会員登録いただくと自動的にこの記事に戻り、続きが読めます。

会員登録(無料)・ログイン

キーマンズポイントで今応募できるプレゼントはこちら!(2018/3/31まで)

ITキャパチャージに解答いただくとポイントがたまります。
たまったポイント数に応じて、以下、A〜E賞の各賞品に応募することができます。

●B賞:抽選で1名様
 パナソニック ステレオヘッドホン RP-HD10-K  
●A賞:抽選で1名様
 バルミューダ 気化式加湿器 Rain 
●C賞:抽選で1名様
 ユーイング 水耕栽培機GreenFarm UH-A01E1 
●D賞:抽選で1名様
 GARMIN リストバンド型活動量計 vivofit2 
●E賞:抽選で5名様
 Amazon 使える商品は1億種以上「Amazonギフト券 5000円分」 

このページの先頭へ
関連キーワード

LSI個体差暗号技術/セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術」関連の情報を、チョイスしてお届けします

※キーマンズネット内の「LSI個体差暗号技術」関連情報をランダムに表示しています。

「暗号化」関連の製品

企業のセキュリティとコンプライアンスを守る、暗号化基盤の最前線に迫る 【ジェムアルト】 ハイパーコンバージド製品に確実なセキュリティをもたらす「外部暗号鍵管理」 【ジェムアルト】 Vormetric暗号化/トークナイゼーション 【タレスジャパン】
暗号化 暗号化 暗号化
企業のセキュリティとコンプライアンスを守る、暗号化基盤の最前線に迫る ハイパーコンバージド製品に確実なセキュリティをもたらす「外部暗号鍵管理」 ファイルサーバ・データベース・クラウドといった環境における機密情報の暗号化/トークン化ソリューション。情報漏えいを防ぎ、企業の情報セキュリティを向上する。

「暗号化」関連の特集


情報セキュリティの基礎である暗号化と認証。その種類や特徴を一挙解説!シーザーにエニグマ、薩摩弁暗号ま…



 これまで2回にわたってデータベース・セキュリティについて解説してきた。最後となる今回は、データベー…



 オンラインショッピング、インターネットバンキング、ネットトレード ― これらのサービスを利用すると…


「暗号化」関連のセミナー

【3/1 大阪開催】エンドポイントトレンドセミナー2018 【NECキャピタルソリューション】  

開催日 3月1日(木)   開催地 大阪府   参加費 無料

時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の実現に向けて企業がモバイルワークを検討、採用していくなかで、エンドポイントへのセキュリティ脅威も増え続けています。 企業の…

「エンドポイントセキュリティ」関連 製品レポート一覧

このページの先頭へ

LSI個体差暗号技術/ セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術」の記事を一部ご紹介しました。
会員登録を行い、ログインすると、「LSI個体差暗号技術/ セキュアなIoT実現に新機軸!LSI個体差暗号技術」の記事の続きがお読みいただけます。


Myリストへ

この記事をtweetする このエントリーをはてなブックマークに追加


この記事に掲載している情報は、掲載日時点のものです。変更となる場合がございますのでご了承下さい。


ページ: 1 | 2 | 3


30007684


IT・IT製品TOP > エンドポイントセキュリティ > 暗号化 > 暗号化のIT特集 > 特集詳細

このページの先頭へ

キーマンズネットとは

ページトップへ