ワークスタイルを変える仮想ワークスペース

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アナタに代わって聞いてきました!ザ・キーマンインタビュー

ワークスタイルを変える“仮想ワークスペース”とは

2015/01/22

柔軟な働き方を実現するには、デスクトップ仮想化やアプリケーション仮想化の導入によって、高いレベルの自由度や柔軟性を持ったクライアントPC環境をユーザに提供することも有効と言われる。更に最近では、より幅広い意味での「仮想ワークスペース」を統合基盤で実現しようという動きも出てきているが、いかに導入・活用すべきなのだろうか。

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シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社:竹内 裕治 氏

チャネルアンドマーケティング本部
プロダクトマーケティング部 シニアマネージャー
竹内 裕治 氏

アプリケーション仮想化とデスクトップ仮想化の使い分けの考え方

Question

デスクトップ仮想化やアプリケーション仮想化は、モバイルワーク環境の整備やワークスタイル変革の実現に有効と言われている一方で、従来のクライアント環境から全面移行するのは難しいと考える企業も少なくありません。そうした意識の差については、どのように考えられていますでしょうか?

Answer

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社:竹内 裕治 氏

ワークスタイル変革については、現場の方々も「柔軟な働き方がしたい」「より効率的に働けるような環境を」といった意識を持たれていると思いますが、実際に起点となりうるのはやはり経営者の視点であり、多くの場合はトップダウン型で取り組みを進めていくことになるでしょう。すべての社員が決まった時間、決まった場所で仕事をするという従来の形態では、現在、そして、今後のビジネス状況の変化に対応できず、うまく仕事を進められなくなる。だからこそ、ワークスタイルを変革していく必要があるものの、そのためにはITのあり方を改めて見直し、必要に応じて、使い方を大きく変えていかなければならない。企業の経営層におけるそうした「気づき」については、弊社の立場としても積極的に伝播していかなければならないと感じていますが、既に自ら認識されており、働き方を変えることで会社全体としての競争力を上げていく、そのための投資を行っていくという意識を持っている経営者の方も決して少なくないと思います。そうした意識の変化の中で、アプリケーション仮想化やデスクトップ仮想化についても、単なるPCの代替などではなく、ワークスタイル変革、更にはBCP対策なども視野に入れた戦略的なIT投資として積極的に取り組もうという企業が増えつつあります。

Question

貴社ではクライアント/ワークスペース仮想化製品として、「XenDesktop」及び「XenApp」を展開されていますが、両者はどのように使い分けるべきなのでしょうか?

Answer

セキュリティや管理性なども配慮しつつ、全社のインフラとして統一した環境を求めるか、あるいは、部署単位、あるいは業務別など、もう少し狭い範囲で環境を揃えていくのか、そういった意識の違いによって分かれると言えます。デスクトップ仮想化を導入する場合は、足が長いプロジェクトとして全社の仕組みを構築していくケースが多いですし、その一方で、とりあえずチーム内で同じ環境を手早く提供したいという場合にはアプリケーション仮想化が適しています。また、デスクトップ仮想化を本格的に利用する際には、導入規模に応じたハードウェアリソースの確保が必要になりますから、アプリケーション仮想化に比べると、初期コストもそれなりに大きくなってしまいます。仮想環境という点では同じではあるものの、例えば「XenApp」ではサーバー側Windowsのインスタンスを複数ユーザで共有する仕組みで、よりハードウェアのリソースを節約しながら多くのユーザが利用できるという特長があります。コスト面でも効率的な使い方ができるという意味で、「XenApp」を選ばれるお客様も依然として多い状況になっています。


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Windows、モバイル、更にはウェブの世界を一元化し、一貫した操作体系で

Question

まず、最初はアプリケーション仮想化から取り組み、その後、デスクトップ仮想化に移行していったほうがいいということでもありませんよね?

Answer

弊社としては最初から「XenApp」か「XenDesktop」かを決めつけることは少なく、お客様の環境や意識などをお聞きして、話を進めていく中で自然とどちらかによっていくというケースが多いです。「XenDesktop」しか頭になかったというお客様でも、いろいろと説明させていただくと、アプリケーション仮想化でもユーザごとに自由な使い方を提供できたり、意外と活用の幅は広いといった点に気づかれて、コスト面も勘案しながら「XenApp」のほうを採用いただくという場合もあります。実は弊社の仮想化製品のお客様の特長としては、すべてをデスクトップ仮想化にする企業は少なく、アプリケーション仮想化を組み合わせて活用されているケースが非常に多いのです。両方を使うことを前提としながら、例えば3分の2の社員には「XenApp」、残りの3分の1には「XenDesktop」など、それぞれの企業の環境などに応じて、どういう割合で導入するかを検討していくことになります。

Question

どこからでもアクセスできるセキュアなモバイルワークスペースを実現する手段としては、統合基盤として提供される「仮想ワークスペース」なども注目を集めており、貴社でも「Citrix Workspace Suite」を展開されていますが、これはどのような流れで出てきたものだと言えるでしょうか?

Answer

基本的には、従来のデスクトップ仮想化やアプリケーション仮想化などの延長ととらえられますが、それと同時に、モバイルデバイスの進化や普及、それを支えるクラウドサービスの成熟、モバイルネットワーク網の整備などといった条件が揃ってきたからこそ生まれてきたものと言えるでしょう。そうした背景のもと、「モバイルデバイスを使う際にも、画面転送を用いてWindowsの世界に収めておけば管理も楽だろう」といった対処のしかたのままで本当にいいのかという考え方も出てきました。つまり、モバイルデバイスが標準で提供している機能やネイティブアプリなどもうまく活用しながら、効率よく仕事を進めていくことができたほうが、より合理的ではないかというわけです。

そういう意味では、Windowsが構築してきた世界、iOSやAndroidなどのモバイルネイティブの世界、更にはウェブの世界と、すべてを仮想ワークスペースという1つの場所にまとめてしまい、しかも、ある程度同じ使い方、一貫した操作体系で扱えるようにするというのは、現状では最も理にかなったアプローチではないかと思います。実際、「Citrix Workspace Suite」では、サーバー上の仮想化されたWindowsアプリケーションやデスクトップはもちろん、モバイルアプリ、ウェブアプリなどのアイコンを一元的に表示可能で、それらをタップして起動できるだけではなく、すべてをモバイルデバイスでの作法や流儀に準じた操作で扱えるように工夫を凝らしています。

図1 Workspace Suiteの構成図
図1 Workspace Suiteの構成図
出典:シトリックス・システムズ・ジャパン、2015年1月

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企業の中で蓄積されてきた既存資産を捨て去る必要はない

Question

単にタッチ操作に対応させるだけでは十分ではないということでしょうか?

Answer

もともと、弊社の仮想化製品ではWindowsアプリケーションやデスクトップをモバイル最適化して、サーバー側で「タッチフレンドリィ」にした上でクライアントへ配信できる仕組みを提供しており、例えば、メニューなどを指で操作しやすい表示形式に変更したり、インターフェースをデバイスの画面解像度・サイズへ自動的に最適化して、狭い画面でも見やすくするといったことが可能です。これにより、既存のWindowsアプリケーションに手を加えることはなく、モバイルデバイスへの対応が可能です。

図2 モバイルフレンドリィなタッチ操作画面に
図2 モバイルフレンドリィなタッチ操作画面に
出典:シトリックス・システムズ・ジャパン、2015年1月

更に、モバイル対応に特化した50以上のAPIを揃えたSDK(ソフトウェア開発キット)も提供しており、これらを利用することで、位置情報やカメラ機能といったモバイルデバイス特有の機能と業務アプリケーションの連携を容易に実現していただけます。

図3 既存アプリケーションを柔軟なモバイルアプリケーションに
図3 既存アプリケーションを柔軟なモバイルアプリケーションに
出典:シトリックス・システムズ・ジャパン、2015年1月

遅かれ早かれ、ビジネスにおけるモバイルデバイスの活用は今後いっそう拡大していくことは間違いないでしょう。そうなると、これまで利用してきた業務アプリケーションなどをどうするかという課題も見過ごせなくなってきます。その中には、どうしても業務で必要だけど、ニッチなアプリケーションで開発コストをかけてまで改修できないというものもあるでしょう。そうした、これまで企業の中で蓄積されてきた既存資産に関しても、手を加えることなく、モバイルデバイスで使えるように、しかも、ただ使えるようにするのではなく、より使いやすく、更に新たな付加価値も加えていくという仕組みが必要だと考えているのです。


●ありがとうございました。


取材協力

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「仕事とプライベートを両立する」という信念に基づき、人々が仕事と生活をすばやくスムーズに切り替えることができるようなソリューションを提案。新しい方法でよりよい働き方を実現する仮想化、モビリティ管理、ネットワーキング及びクラウドサービスを提供している。


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