ワークスタイル変革に必要な電話環境とは?

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アナタに代わって聞いてきました!ザ・キーマンインタビュー

ワークスタイル変革で求められる新たな電話環境とは?

2015/01/08

モバイルワークなどを拡大していく上で、問題になりがちなのが電話環境だ。オフィスの固定電話における課題、携帯電話の業務利用における課題の双方を解決し、柔軟な働き方を実現するにはどのような環境が必要なのだろうか。

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エス・アンド・アイ株式会社:増田 隆一 氏

執行役員
マーケティング本部 本部長
増田 隆一 氏

モバイルワークは非常に“作りやすい”時代になっている

Question

貴社では、スマートフォン対応PBXシステムなどの様々なソリューションのインテグレーション事業や販売事業を行われていますが、そうした立場から見て、企業のワークスタイル変革の現状についてはどのような印象をお持ちでしょうか?

Answer

エス・アンド・アイ株式会社:増田 隆一 氏

各所でワークスタイル変革という言葉が使われるようになっていますが、その根底に共通してあるのは、企業の競争力強化などを目的に「オフィス以外の場所でも仕事ができるようにしよう」ということではないでしょうか。つまり、モバイルワークの実現ととらえられますから、弊社ではより明確に、「VDIなどで社外でもセキュアなワークスペースを」「スマートフォンで会社のメールや電話をとれるように」といった、モバイルワーク環境を広げていくための具体的な手段に軸足を置きつつ、お客様の立場に立った提案や商談を行うようにしています。

もともと、こうしたモバイルワークが改めて注目されるようになったきっかけとしては、スマートフォンやタブレット端末の台頭もありますが、もう1つ、LTEなどの高速モバイルネットワークが浸透し、接続エリアの拡大、料金の定額化などによって、どこからでも手軽にネットにつながるようになったことも大きく影響していると思います。例えば、VDIについては、弊社では長年にわたり手がけてきましたが、LTE環境で安定した接続が確保できれば、外出先でもほぼ実用的なレベルに達しています。システムやサービスを提供する側から見れば、LTEなどの技術のおかげで、モバイルワークは非常に“作りやすい”時代になっており、今後の流れとしても “当たり前”の存在として、確実に拡大していくと考えています。ただ、その一方で、最終的にモバイルワークが従来のオフィス環境を置き換えるとは、誰も考えていないでしょう。メインはオフィスであり、サブの環境としてモバイルワークを取り入れていくというのが大前提と言えます。

Question

あくまでも「オフィスありき」で考えていかなければならないということでしょうか?

Answer

オフィスをよりコラボレーションしやすい環境に変えたい、居心地がよく働きやすい職場を作りたいなど、オフィスのファシリティに力を入れている企業は増えていますし、そこから成果を上げているケースも多いですよね。一見すると、モバイルワークの促進とは真逆の方向性のようですが、決してそういうわけではないと思います。非常に洗練された高機能なファシリティを優先的に構築される企業もあれば、コストや不動産の都合でファシリティに投資はできなくても、モバイルワークの促進による効率化なら、すぐにでも実践できそうだと考える企業もあるわけで、各々の企業が「どういう方針のもとで、何をもって自社の競争力強化につなげていくか」という戦略のもとで、様々なバランスを考えつつ、取り組まれているのではないでしょうか。


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不便を感じているにもかかわらず、電話環境の変革はあまり検討されていない

Question

モバイルワークの実現においては「電話をどうするか」が問題になるケースも多いようですが、そもそもオフィス自体の電話環境に関しても、ユニファイド・コミュニケーションなどによって先進的なスタイルを実現している企業もあれば、そうではなく、旧態依然とした企業もまだまだ多い状況ではありますよね?

Answer

必ずしも「従来の電話環境のままでは問題がある」とは言いませんが、レガシーさを感じられている方が意外に多いわりには、「将来にわたり電話環境をどう変えていくか」といったことを積極的に検討する企業は意外に少ないという印象を受けます。電話の基本的な役割として通話は問題なくできているのだから「何も変える必要はない」、あるいは「変えるのは不安」と保守的に考える企業はまだまだ多いのですが、少しずつ変化が始まっています。弊社ではiPhone/Androidスマートフォンを内線電話として利用可能にするPBXシステム「uniConnect」を展開していますが、その引き合いとしても、「社内のレイアウト変更のたびに、業者を呼んで番号変更などを行うのは面倒なので何とかしたい」といった課題がきっかけになることが多くなっています。

潜在的には、先ほどのモバイルワークへの取り組みの一環で、バラバラに働く社員どうしを連携するための手段として、電話に関しても何らかのイノベーションが必要だと考えられているお客様も決して少なくありません。「ネットワークやクライアントPCなどの環境整備が落ち着いたら、最後に残っている検討対象は電話ではないですか?」「保守の切れたPBXを単にリプレースするために投資するのですか?電話環境を見直す必要はありませんか?」といった投げかけをしてみると、初めてオフィスでの電話のあり方、モバイルワークでの電話のあり方などを再考いただけるケースも多いのです。

Question

電話環境を変革すると決断した企業では、従来の環境からどこまで変えてしまおうというケースが多いのでしょうか?

Answer

もともと「uniConnect」は、スマートフォンを内線電話化し、オフィスの固定電話でできることはすべてできるようにすることがコンセプトですから、以前は既存PBXを全面的にリプレースするような提案を主体としていました。しかし、現在では少し方向転換をしており、既に固定電話向けに導入されているPBXなどは変えずに、「uniConnect」を追加導入してスマートフォンを内線電話として既存環境に組み込むという提案が多くなっています。その一環として、2014年10月には石渡電気と共同で、NEC製IP-PBX「UNIVERGE Aspire UX」などと「uniConnect」をパッケージ化したスマートフォン内線化システムの提供も開始しています。例えば、外回りの営業社員が内線電話で頻繁に連絡を取り合ったり、外出先でも会社の番号で発着信できるようにするといった、モバイルにおける電話の機能や使い方には変革が必要と考えている企業は多いものの、導入済みの設備に関してはあまり変えたくないという意識が少なからずあるからです。

図1 スマートフォン内線化ソリューションの構成
図1 スマートフォン内線化ソリューションの構成
出典:エス・アンド・アイ、2015年1月

その一方で、「uniConnect」でPBXを全面的にリプレースしたいという企業の中には、固定電話を1台も置きたくないというお客様もいらっしゃいます。実際にそうすることも可能ですが、弊社としては、事業継続性の観点から、代表番号1本だけでもいいので固定電話を必ず残すようにおすすめしています。電話インフラは業務の“最後の生命線”と考えるべきで、万が一の事態を想定しておくわけです。例えば、携帯電話の全キャリアがダウンするような大惨事があったとしても、固定電話回線だけでも生きていたら、事業が継続できるというケースもありえるわけですから。


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スマートフォンの内線電話化によってもたらされるメリット

Question

貴社のソリューションを活用して、ワークスタイル変革を実現した企業の事例がありましたら、ご紹介いただけますでしょうか?

Answer

最近では、NECネッツエスアイの手でuniConnectが導入された「札幌ドーム」様での導入事例が挙げられます。北海道日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌の拠点として、誰もが知る大規模イベント施設です。同社では、PBXの老朽化にともなうリプレースを機に、社員の業務効率化、個人情報などのセキュリティ強化を図りたい、更に私物の携帯電話番号を業務で使わせないようにしたいという目的をお持ちでした。また、施設内の各所には以前から約200台もの内線専用の固定電話機が備えられており、これらの維持も図らなければならないため、既存PBXをNEC製IP-PBX「UNIVERGE SV9500」にリプレースした上で、「uniConnect」と内線連携させるという方法がとられました。既設の内線固定電話と事務所内の各社員のデスクにあった多機能電話をIP-PBXに収容しつつ、「uniConnect」をスマートフォンの内線化に特化させ、それぞれが連携するという構成です。これにより、社員の方は社内にいても社外にいても、スマートフォン上のuniConnectから専用ダイヤラーを利用して発信すれば、相手先には会社の固定番号が表示されるようになり、また会社の固定番号にかかってきた電話はスマートフォンで着信できるため、私物の携帯電話端末を用いつつ、プライベートな携帯番号を取引先に伝える必要はなくなったというわけです。

図2 札幌ドームにおけるPBXリプレースの導入事例
図2 札幌ドームにおけるPBXリプレースの導入事例
出典:エス・アンド・アイ、2015年1月

スマートフォン内線化ソリューションとして「uniConnect」が採用された理由としては、まず、弊社の特許技術である「発信者番号通知」が挙げられます。社内・社外を問わず、スマートフォンからダイヤルイン番号で発着信でき、PBXを経由して着信が転送されるにも関わらず、PBXに割り当てられた転送用の特番などではなく、「発信者の電話番号」そのものがきちんとスマートフォン上に表示されるのです。着信履歴にも相手の番号が残りますから、商談中や移動中などで電話に出られなかった場合でも、きちんと折り返し電話ができるという点で業務効率化と顧客満足度向上につながっていると評価いただいています。

uniConnectの「発信者番号通知」という機能は、ユーザのストレス、フラストレーション、プレッシャーからの解放につながるようです。外出の多い営業職の人にとっては、電話に出るまで誰からの着信か分からないとか、電話に出られなかった時に折り返しの電話がすぐにかけられるかどうか、重要な電話を待っている時に、別の着信があってもそれが誰か分からない、というのは現実問題として大きなストレスだったりします。

また、留守電設定や転送設定などはユーザ自身がスマートフォンからいつでも簡単に行えるようになっていますから、商談時や出張時、休暇時など、その場その時ごとに適切な設定を随時行うことが可能で、社員満足度の向上につながっている上、システム管理者などに負担をかけることもありません。特に「札幌ドーム」のような施設事業を営む会社では、イベント開催などで土日や祝日に勤務する社員も多く、休日も変則的になりがちですから、平日に代休を取得する場合に取引先から着信があったらどうするかなど、社員が自分自身で判断して、事前に設定しておけるのは非常に有用だと受け止められているようです。


●ありがとうございました。


取材協力

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1987年、日本アイ・ビー・エム株式会社と住友電気工業株式会社との38%ずつの出資により、「ネットワーク専業インテグレータ」として設立。現在はユニアデックス株式会社の子会社として、高度なネットワーク技術を背景に、設計から構築、保守運用までトータルな基盤ソリューションを顧客企業に提供しつつ、各種クラウドサービスの展開にも取り組んでいる。


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