マイナンバー制度で見直すべき社内システム

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マイナンバー制度で見直すべき社内システムが知りたい

2015/03/26


2013年に成立した「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」により、マイナンバー制度がようやくスタートする。今年10月以降に国民1人ひとりにマイナンバー(12桁)が通知され、2016年1月から行政手続きにマイナンバーの記載が求められる。用途は税・社会保障・災害に関する行政手続きだけとはいえ、例えば源泉徴収票や保険の手続きにもマイナンバーを入れなければならず、民間企業はほぼすべてマイナンバー対応が必須になる。人事システム、勤怠管理システム、財務・会計システム、ERPなどの改修が必要になるほか、マイナンバーは特定個人情報にあたるため、情報漏洩を防ぐための対策をより強固にしなければならないケースも多くなりそうだ。上手に対応するにはどうすればよいのだろう。

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解決策1

既存業務システムを改修またはバージョンアップする

 マイナンバー制度の要点は、直接的には税務署、自治体、ハローワーク、日本年金機構、健康保険組合への、税務と社会保障関係書類の提出に、従業員およびその扶養家族のマイナンバー(個人番号)と、法人番号を記載することだ。そのためには数百の帳票のフォームを一部変更する必要がある。これが対応の第1のポイントだ。主に次のような書類が対象になる。

コラム:マイナンバーはどんな帳票に記載するもの?

【税務に関して】(2016年1月1日以降の分の申告書などから)
(1)税務関係の申告書、申請書、届出書、調書その他の書類に番号の記載欄を追加する。
(2)法定調書等については、主に支払者および支払を受ける者の個人番号または法人番号を記載する。
(3)給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)には、控除対象配偶者および控除対象扶養親族等の個人番号を記載する。
(4)生命保険金等の支払調書には、その支払の基礎となる契約を締結した者の個人番号または法人番号を記載する。
(5)給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)には、控除対象配偶者および控除対象扶養親族等の個人番号を記載する。

【社会保障に関して】
(1)雇用保険被保険者資格取得届、同喪失届などに個人番号を追加する。(2016年1月1日提出分から)
(2)雇用保険適用事業所設置届などに法人番号を追加する。(2016年1月1日提出分から)
(3)健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届、同資格喪失届などに個人番号を追加する。(2017年1月1日提出分から)
(4)健康保険・厚生年金保険の新規適用届法人番号を追加する。(2017年1月1日提出分から)

出典:内閣官房・内閣府 特定個人情報保護委員会「マイナンバー社会保障・税番号制度(平成27年1月版)」より


 これらの帳票に関連する業務システムは、人事管理システム、給与管理システム、勤怠管理システム、財務・会計システム、ERP、契約管理システムなど多岐にわたるだろう。
 しかしただ各システムのデータベースに項目を追加し、帳票のフォームを変更すればよいというものではない。マイナンバーは特定個人情報とされ、個人情報保護法よりも厳しい管理が求められ、規模などによる例外もない。情報漏洩の場合は、例えば意図的な漏洩だと200万円以下の罰金、4年以下の懲役という罰があり、漏洩した従業員ばかりでなく会社にも罰が科される。また原則としてマイナンバーを法に定められた利用範囲を超えて利用・提供することはできず、番号の漏洩、滅失、毀損を防止するなど、適切な管理措置も必要になる(具体的な措置については、特定個人情報保護委員会からガイドラインが示される予定)。これが第2のポイントだ。
 更に第3のポイントは、従業員と家族のマイナンバーを企業側が取得し、本人確認が必要なものは確認し、安全に保管する必要があることだ。加えて法定期限が過ぎたり従業員が退職した場合などには速やかに廃棄しなければならない。
 既存業務システムは、これらの3ポイントを押さえて改修する必要がある。パッケージを利用している場合はバージョンアップやアドオンの提供があり、ベンダや構築時のSIer、運用担当のアウトソーシング会社などから対応の提案があることと思う。ツール機能の拡張で第1のポイントはクリアできると思われるが、第2、第3のポイントを合理的にクリアできるかどうかはよく確認するべきだ。業務の統合の度合いや、システムの連携や統合のレベルも各企業で異なる。例えば、マイナンバー取得の際に従業員に示す利用目的の範囲を超えて利用できないように、既存システム間の連携を制御しなければならない。個々のツール単位でのみ考えると、全体効率が悪化したり、制度の要件を満たさない部分ができる可能性もあるので注意が必要だ。

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