ワークスタイル変革とテレワーク市場動向

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アナタに代わって聞いてきました!ザ・キーマンインタビュー

テレワーク市場動向で探るワークスタイル変革の現状

2014/11/13

シード・プランニングでは市場動向レポートとして「テレワークソリューション市場の最新動向と市場展望 2014〜スマートデバイスとクラウドによる次世代ワークスタイルの実現〜」を発表している。その動向はワークスタイル変革の広がりにも密接にかかわってくると思われるが、同レポートではどのような“現状”が示されているのだろうか。

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原 健二 氏

リサーチ&コンサルティング部
エレクトロニクス・ITチーム 2Gリーダ 主任研究員
原 健二 氏

ビデオ会議でのスマートデバイス利用が広がっている

Question

貴社では、今年4月にテレワークソリューションの市場動向レポート第2弾を発表されていますが、そもそもテレワークというテーマに取り組むことになったきっかけや狙いをお教えいただけますでしょうか?

Answer

株式会社シード・プランニング:原 健二 氏

弊社ではエレクトロニクス・IT、メディカル・バイオ、医療IT、ヘルスケア、エネルギー・環境など、幅広い分野で市場調査を行っています。その中でビデオ会議/Web会議/音声会議については、2004年から調査を続けているのですが、近年ではスマートフォンやタブレット端末の存在、つまり、スマートデバイスからの遠隔会議利用なども無視できない状況になっています。

また、ビデオ会議の導入目的はもともと、「コスト削減」が主体と言えましたが、徐々にビジネスの「効率向上」「付加価値の提供」などへと変わってきています。実際、ビデオ会議/Web会議/音声会議における最新の市場動向調査では、ビデオ会議を会議そのものに使われている企業は、既に半分以下にとどまるという結果も出ています。面接、セミナーなど、遠隔で業務を行うために使われるケースが増えており、更に、そこにスマートデバイスなどの新たなツールが絡んでくることで、いわゆるワークスタイル変革にもつながろうとしています。そこで、ビデオ会議/Web会議/音声会議、あるいはスマートデバイスといった個々のシステムソリューションで市場動向やビジネス動向を見つめるだけではなく、「テレワークのためのソリューション」といったかたちで、ビジネススタイルの変化という視点から市場動向を把握してみようと考えたわけです。

そもそも、ビデオ会議などに関しては、海外から日本に進出してきたという経緯になりますが、例えば、米国では拠点間が距離的にかなり離れているという理由から、離れた場所どうしでビジネスを行うためのツールが不可欠だったと言えます。更に、それだけではなく、国内でも時差があるため、古くからビデオ会議などはテレワークにも活用されていたかと思います。しかし、日本に入ってきた当初は拠点間での利用が主体で、テレワークでの活用についてはほとんど目立たない状況でした。そういう状況に変化が生じるきっかけとなったのが、皆さんご存じのとおり、2011年の東日本大震災です。状況に応じて働き方を変えられるようにしておきたい、柔軟な働き方を実現したいというニーズが高まったことで、これまではあまり注目を浴びていなかったテレワーク、あるいはユニファイドコミュニケーションといったキーワードを、より多くの企業が意識するようになっているのではないでしょうか。


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テレワークソリューションの市場規模をいかにとらえるか

Question

今回の市場動向レポートの概要をお聞かせいただけますでしょうか?

Answer

株式会社シード・プランニング:原 健二 氏

前回の市場調査レポートは2011年7月に発刊しており、それから2年半という期間が経過したことになります。当然ながら、その2年半の間に、ICTを取り巻く環境は大きく変化しました。例えば、携帯電話の市場ではスマートフォンが主役となり、ノートPCからタブレット端末へのシフトも少しずつ進んでいます。こうしたスマートデバイスが普及したことにより、各企業のビジネスの進め方も変化してきました。また、クラウドサービスの利用もかなり広がったと言えるでしょう。

これまでのテレワークとは自宅と会社間の遠隔業務遂行を主に指していましたが、スマートデバイス、クラウドサービス、そしてSNSなどが普及したことにより、会社と自宅以外の移動中や、移動先で業務を行うことも一般的になりつつあります。このような社会環境の変化を踏まえ、今回の調査対象は、「リアルタイム系の映像・音声コミュニケーション」「非リアルタイム系のグループウェア」「社内SNS」「統合系のユニファイドコミュニケーション」「リモートデスクトップ/リモートアクセス」といった次世代テレワークに関係するソリューション・サービスに加え、端末・デバイス管理、セキュリティ、インフラ・ネットワーク、コンサルティングなども含め、幅広く分析を行いました。

Question

テレワークソリューションの市場規模というものは、どのように算出されたのでしょうか?

Answer

テレワークの市場を把握するためには、様々な切り口が考えられるかと思います。ただ、弊社としては、先ほど述べたとおり、幅広い分野で市場調査を行っており、特にツールやソリューションといった切り口であれば、豊富なデータが蓄積されていますから、それらを活用すべきだと考えました。具体的には、テレワーク用途に利用される「映像・音声コミュニケーション」「グループウェア」「社内SNS」「ユニファイドコミュニケーション」「リモートデスクトップ/リモートアクセス」のそれぞれの市場規模のうち、テレワークに供される割合を推定することでテレワーク関連市場規模を推定しました。

図1 テレワークソリューション市場規模の予測(2013年〜2020年)
図1 テレワークソリューション市場規模の予測(2013年〜2020年)
出典:シード・プランニング、2014年4月

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ソリューションベンダ側でもそれぞれに温度差が感じられる

Question

テレワーク関連ソリューション提供事業者及びテレワーク導入企業に対するヒアリングも実施されたようですが、その際にはどのような印象を受けましたでしょうか?

Answer

株式会社シード・プランニング:原 健二 氏

今回は16社に対して、直接面接、電話取材、あるいはオープンデータの収集といったかたちで調査を行いましたが、かなり温度差があるという印象を受けました。事業者の中には、テレワーク関連ソリューションの営業活動で結構いい感触を得ているというところもあれば、もう1つ反応が悪いというところもあるのですが、うまくいっていないというケースでは総じて、提供しようとするツールやソリューションに不満があるのではなく、やはり、会社の組織に関する問題が障壁となる場合が多いようです。テレワークを導入する際には、ただツールやソリューションを導入すれば済むわけではなく、企業の組織・システムを変えなければなりません。そこで止まってしまっているというわけです。

その一方で、コンサルティングなども絡めて提案している事業者もあり、テレワークを導入するためのソリューションを情報システム部に売り込むというよりは、総務部や人事部を巻き込みながら話を進めていくというやり方をしているのは非常に面白いと感じました。逆に言えば、全社的な導入を提案していくのであれば、そこから入らないと難しいのではないかとも考えています。また、ビデオ会議などでは、以前は情報システム部が一括導入するものだったかと思いますが、最近では安価で容易に扱えるなど、導入のハードルが下がってきたことで、総務部がとりまとめたり、業務部門が自ら購入するといったかたちも広がりつつあります。同様に、そのほかのテレワーク関連ソリューションについても、導入のハードルが全体的に下がっていけば、より幅広い普及につながっていくのではないかと考えます。


●ありがとうございました。


取材協力

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民間企業、官公庁、自治体、及び各種団体に対して、事業課題の解決、実行戦略の企画策定、市場動向把握、政策立案などの付加価値の高いサービスを提供。そのために、テーマに応じた市場調査とコンサルティングを最適にバランスさせ、実態把握のみならず、課題解決に向けて次に取るべき具体的なアクション提言も添えて、顧客を総合的に支援することを経営の基本方針としている。


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